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28.参考)セールス活動におけるターゲット設定の具体例と見込み客との違い

前回と重なる部分も多いが、例を交えながらより詳しく説明を加えていく。

セールス活動において、ターゲット設定は非常に重要である。

ターゲットとは、製品やサービスを購入する可能性が高いと特定された顧客グループを指す。
これは、単に潜在的な顧客、つまり見込み客とは異なる。
見込み客は、製品やサービスに興味を持っているかもしれないが、まだ購入に至っていない顧客のことを指す。

具体的な例を挙げると、
ある企業は高性能なビジネス向けプリンターを販売している。
この企業のターゲットは、大量の印刷ニーズがあり、かつ最新のプリンター技術に投資する予算がある中規模から大規模のオフィスである。
このターゲットグループは、単にオフィス用品を購入する可能性がある全ての企業(見込み客)とは異なる。
ターゲットは、特定の製品に対する明確なニーズと購入意欲がある顧客群に限定される。

このようにターゲットを特定することで、セールスチームはマーケティングとセールスの努力を、最も成果を上げやすい顧客に集中させることができる。
例えば、セールスチームは、ターゲットグループ向けにカスタマイズされたプレゼンテーションを用意し、彼らの具体的なニーズに対応する製品の特徴を強調することができる。これにより、セールスの確率が高まり、効率的なセールスプロセスが実現される。

一方で、
見込み客に対しては、彼らが製品やサービスに興味を持つような一般的な情報を提供し、関心を引き出すことが目的となる。
見込み客は、製品についてもっと知りたいと思うかもしれないが、まだ購入に踏み切る準備ができていないかもしれない。したがって、見込み客に対するアプローチは、ターゲットに対するアプローチよりも広範囲で、教育的な内容が多くなる。

ちなみに、以下の説明では、上記と全く逆の説明となっている。
セールス活動において、ターゲットと見込み客は異なる概念であり、それぞれの理解が重要である。
以下に具体例を交えながらその違いを説明し、なぜ明確に区別する必要があるかを解説する。

●ターゲットと見込み客の違い

ターゲット(ターゲット市場)
ターゲットとは、自社の商品が最も効果的に届く特定の市場やセグメントを指す。これは、広範な市場の中で特定のニーズや課題を持つグループであり、マーケティングやセールス活動の焦点となる。

見込み客
見込み客とは、ターゲット市場の中で、具体的に自社の商品に興味を持ち、将来的に購入の可能性がある顧客を指す。見込み客は、ターゲット市場からさらに絞り込まれた、より具体的な潜在顧客群である。

●具体的な例

ターゲットの例
あるソフトウェア会社が中小企業向けの業務効率化ツールを販売しているとする。この場合のターゲットは「従業員数50〜200人の中小企業」など、特定の市場セグメントを指す。彼らは業務効率化に興味があり、コスト削減やプロセス改善に課題を感じている企業である。

見込み客の例
その中で、具体的に自社のウェブサイトを訪問し、資料請求をした企業や、展示会で詳しい説明を聞き、連絡先を提供した企業が見込み客となる。例えば、「東京都内で従業員数100人の製造業A社」が資料請求をした場合、このA社が見込み客となる。

だが、繰り返すが、学術/学問ではないので、自社としての定義(、あるいは業界としての定義になるかもしれないが)を明確にした上で、何を実践していくか、どういう行動を取っていくかを共有化することが重要である。

●なぜ明確に区別する必要があるのか

1. 効果的なマーケティング戦略の策定
ターゲット市場を明確にすることで、マーケティング戦略を効果的に策定できる。例えば、ターゲット市場に合わせた広告キャンペーンやコンテンツマーケティングを展開することで、認知度を高めることができる。

2. リソースの最適配分
ターゲットと見込み客を区別することで、リソースを効率的に配分できる。ターゲット市場には広範なマーケティング活動を行い、見込み客には個別のセールスアプローチやフォローアップを行う。これにより、効果的な顧客獲得活動が可能となる。

3. セールスプロセスの最適化
見込み客に対しては、より具体的でパーソナライズされたアプローチが必要である。彼らのニーズや関心に応じた提案やフォローアップを行うことで、成約率を高めることができる。ターゲット市場全体に対しては、一般的な情報提供や啓蒙活動が中心となる。

若手/新人セールスパーソンへの教育の重要性

1. 効果的なアプローチの習得**
若手/新人セールスパーソンがターゲットと見込み客の違いを理解することで、より効果的なアプローチを習得できる。ターゲット市場に対しては広範なマーケティング活動を行い、見込み客に対しては具体的なセールス活動を行うことが求められる。

2. 自信と成果の向上
ターゲットと見込み客を明確に区別することで、営業活動において自信を持って顧客に接することができる。適切なアプローチにより、早期に成果を上げることができ、営業マンのモチベーション向上にもつながる。

3. 組織全体の効率化
ターゲットと見込み客の違いを全員が理解することで、組織全体の効率が向上する。一貫した戦略を展開できるため、チーム全体が同じ目標に向かって効果的に活動することができる。

ターゲットと見込み客の違いを明確に理解し、それぞれに適したセールス戦略を展開することは、セールス活動において極めて重要である。ターゲットに焦点を当てることで、セールスリソースを最適化し、効果的なマーケティング戦略やセールスプロセスが実現する。

また、若手/新人セールスパーソンがこの違いを理解することで、彼らの成長を促進し、組織全体のパフォーマンス向上にも繋がるのである。

今回は、以上。

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