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マーケティングの独学勉強法-未経験者が効率良くスキルを付けるために

おはようございます。スモールビジネスの第一人者として認知されたいと思っているプロコンです。

未経験者がマーケティングを勉強したいと思って勉強方法を調べると「本やWebサイトから学べ、スクールに通え、コースを受講しろ」と書いたページが上位に来ており、間違ってはないけど、そのマーケティングスキルは本当に使えるのかなぁ?と疑問に思い、キーボードをたたいてます。

私について

学生時代は計算科学系の研究をしており、コンサルティングファームに入社→独立して現在。なので、一度もマーケティングを仕事にしたことはありません。
高額なオンライン講座にお金を払ったこともありませんし、マーケティングを教えるスクールに通ったこともありません。

ですが、独立当初から安心して生きていけたのはマーケティングができたからと言えるでしょう。いまでは複数のスモールビジネスを営んでおります。

そんな私が、未経験者でも独学で効率よくマーケティングを勉強する方法をお伝えしたいと思います。

この記事を読んで分かること

・「マーケティングは情報がありすぎてどれから学べばいいか分からない…」という不安への解決策
・未経験者が独学で効率よくマーケティングを勉強する方法
・未経験者でも就職や転職の時に評価されるマーケティングの勉強方法

マーケティングの勉強で何よりも大事なのは目的を定めること

何事においても言えることですが、目的を考え、奥に隠れた本心に気付くことは非常に重要です。

あなたはなぜマーケティングの勉強をしたいと思ったのですか?

就職先でマーケティングの仕事をしたいから?マーケティングスキルを身に付けて転職時にバリューアップを狙いたいから?マーケティングで独立して、お金を稼ぎたいから?マーケティング能力を高めてビジネスを成功させたいから?それとも、会社でマーケティング部署に配属されたからでしょうか?

上に挙げたどれが目的でも構いません。ただ、目的を決めておかないと「マーケティングの勉強はしたけど、結局転職時には役に立たなかった…」、「マーケティングを勉強しても結局独立できないじゃん…」などといったミスマッチが発生します。

つまり、目的を決めておかなかったせいで、貴重な時間とお金を失うことになってしまうのです。

「いや、目的とかはないけどマーケティングの勉強がしたいんだよね」と趣味で勉強するなら効率など気にせずに勉強をしてください。むしろこの記事を読むことで、趣味に費やす時間が減ってしまうのでこの先を読むことは、おすすめできません。

もう一度お聞きします。あなたは、どうしてマーケティングを勉強したいと思ったのですか?

そのことをご自身でよく考えてからこの先を読み進めてください。



あなたの目的が以下で挙げた目的に当てはまらなければ、「この章以降に
求めている知識がない。」という事態も発生しますので、この先を読む意味はあまりないかもしれません。

マーケティングを勉強する目的
・就職時の面接で評価を上げて、目的とする会社に入社したい
・転職時の年収を上げる要因としてマーケティングスキルを身に着けたい
・マーケティングを勉強して、商品・サービスを売ってお金を稼ぎたい

逆に、上で挙げた目的に当てはまるようであれば、未経験者が独学でも効率よくマーケティングを勉強する方法をお伝えできます。

マーケティングの独学勉強法STEP1.マーケティングとは何かを知る

皆さんが考えるマーケティングを大きく分けると次のようなものでしょう。

1:売れるものを作るための活動
2:作ったものを知ってもらうための活動

そして、多くの人は「作ったものを知ってもらうため」の活動をマーケティングだと誤解している節があります。

マーケティングを勉強する人が一度は必ず通る疑問「そもそもマーケティングってなんなんだろう?」。販売促進のキャンペーンの事なのか?広告を出して認知を高める手段を考えることなのか?市場調査をすることなのか?SNSなどでフォロワーを増やす方法の事だろうか?と。

これらの例は全てマーケティングの一部でしかありません。私が定義するマーケティングとはモノを作る段階からモノを売った後まで全て含む包括的な経営業務のことです。つまり、「売れるであろうモノを作るためのリサーチから売った後にプレファレンスが高まるような体験まですべてに責任を持つ業務」がマーケティングです。

更に分かりやすく定義すると、マーケティングとは売れる必然を作る活動のことです(株式会社刀 森岡さんの言葉)。

マーケティングの究極の目的はセールスを不要にすることである。
ーーP.F.ドラッカー

ドラッカーの言葉の通り、セールス無しでも売上が立つ事業を作ることがマーケティングの目的です。森岡毅さん的な話をすると、「売れる必然を作る活動の事」です。このことを意識していないと途端にマーケティングの可能性が狭まってしまいますので、常に意識するようにしておきましょう。

マーケティングの独学勉強法STEP2.マーケティングの基礎理論を学ぶ

マーケティングとは「売れる必然を作る活動のことである」ことが分かりました。では、そんなマーケティングの基礎理論とは何でしょうか?

マーケティングの大家、ハーバード大学教授であるコトラーの著書でしょうか?それとも、社会人大学のグロービスで使用されている本でしょうか?

これらのマーケティング本も良いのですが、私がマーケティングの基礎理論を学ぶための1冊を選べといわれたら間違いなくこの本「確率思考の戦略論」をおすすめします。

この本は、元P&GでUSJの再建などを手掛けた超有名マーケターで現株式会社 刀というマーケティング会社を設立した森岡毅さんとパートナーである今西さんの著書です。高尚な言葉で、マーケティングの概念について書かれた本が多い中でこの本は、マーケティングを数学的”にも”解説している本なのです。

「え…数学的に?難しそう…」と思った方は安心して下さい。数学的にも説明しているだけで、数式などは読み飛ばしても分かるようになっています。
ベースとなる数式が存在しているため著者の思い込みや、思想に左右されにくく、現実と理論が則している貴重な本と言えます。

まずはこの本を読んで、売れる必然を作るためには何をする必要があるのか?ということを上流から勉強してください。マーケティングの基礎理論を勉強する本はこれ1冊で十分です。

書籍や論文から豊富な知識を得ても実践に移すまでは虚無でしかありません。虚無の状態から抜け出すためにも、確率思考の戦略論を読み込んでからはSTEP3に進みましょう。

マーケティングの独学勉強法STEP3.マーケティング理論を実践する

ここまでで、あなたはマーケティングとは「売れる必然を作ることである」と知り、マーケティングの基礎理論を勉強しました。しかし、確率思考の戦略論で勉強したマーケティングの基礎理論は”戦略論”であり、抽象的な概念です。

そのため、あなたはSTEP2で勉強した抽象的な戦略と、現実の間のギャップを埋めるためにマーケティングを実践する必要があります。

マーケティングを勉強する人の多くは、本やWebサイト、スクールや動画講座で理論を学びます。勉強した理論の中には、戦略よりも具体的なマーケティング施策などの知識もあるでしょう。しかし、どこまで勉強しようと、知識と経験、理論と実践の間にはギャップが存在しています。

そして、この理論と実践の間のギャップはあなたがこの先いくら勉強しようとも埋まることはありません。どれだけ知識を付けたとしても、経験無くしてマーケティングは成立しないのです。数多くケーススタディを行うことで、知識と経験(体験)のギャップは限りなく小さくなっていくでしょう。
それでも、実践に入るまであなたのマーケティングスキルというのは定義できないのです。

例えるなら、豊富な性知識を持っているからと言って、性行為のスキルが身に付いたわけではないような、陸で泳ぎについて知識を得ていても泳いでみるまでは水泳のスキルが身に付いたかは分からないような、そんな感じです。おとなしく実践して、理論と実践の間にあるギャップを埋めましょう。

知識だけあっても童貞であることに気付いた孔明

基礎理論を知った後は理論と実践の間に存在する溝を埋めるためには、「自分で商品を売ってみる」ことが重要になります。

 自分で商品を作って売るのか、他人の商品を売るのかはどちらでも構いません。欲を言えば、自分自身が売れる商品を企画開発し、販売することが理想ですが、難しければ他人の商品を売ってみればいいでしょう。

マーケティングの独学勉強法STEP3-1.自分で商品を作って売る

ハードルが高いなぁと思った方はイメージに支配されています。別にPS5やNintendo Switchのようなゲームハードを作れと言っているわけではありません。

勝手に自分の中で大げさにとらえて、ハードルを高くするのは勿体ないです。売るモノはなんでもいいです。作成が簡単なデジタルコンテンツ、実業感の出る物販、個人サービスなど枠にとらわれずに考えましょう。
デジタルコンテンツで言えば、電子書籍やnoteなどは本当に簡単に作れるように、物販であっても今の時代5万円もあればECサイトも商品もそろえることができます。

ちなみに、デジタルコンテンツ販売と言っても、別にビジネス系の情報商材を作れと言っているわけではありません。はっきり言っておきますが、ビジネス系のデジタルコンテンツはやめた方がいいです(そもそも売る価値のあるものを作れない)。

例えば、写真を撮ってそれを素材としてPIXTAで売ったり、イラストを描いて売ったり、モデル写真を撮って売ったりと情報商材以外にも販売されているデジタルコンテンツは山ほどあります。
良く分からないインフルエンサーが売っている情報商材だけがデジタルコンテンツではありません。逆に言うと、多くの人がパッと思いつく道で競い合うよりも、「あー、コレもデジタルコンテンツか。」と思うようなジャンルを選べば競合が少なくなります。

このジャンル(市場)選択からマーケティングは始まってます。

「何を売れば良いですか?」なんて聞く必要ありません。正直、規模を気にしなければなんでも売れます。あなたが頭を使って売れそうだと思ったものを売れば良いのです。

個人的には、デジタルコンテンツ、物販などの「モノ」を販売するよりも「サービス」の販売の方が面白いと思っています。

※マーケティングの専門家であるロバート・ラッシュ、スティーブン・バーゴらは「モノはサービスの別形態に過ぎず、両者を区別することは時代遅れである」と主張しており、私もそれに同意していますが、分かりやすさのため「モノ」と「サービス」を区別して書いてます。

サービスと言っても、プログラミングを学んでWebサービスを作って販売することを意味しているのではありません。たとえば、「暇なおじいちゃんのお話聞くサービス」も、「パーソナルトレーナー」も「コンサルティング」もサービスに入ります。サービスは、「顧客に価値を感じてもらえるナニカを作る」点に集中するため最もマーケティング力がつくと個人的には思っています。

そして、実際に行動してどうだったか?を振り返ったり、上手くいかない点、悩んでいる点について理論を勉強することで、理論と実践の間のギャップは小さくなり、より効率的にマーケティング理論の勉強ができると思います。

マーケティングの独学勉強法STEP3-2.他人の商品を売る

STEP3-1では、自分の商品を販売しましたが、「どうしてもやりたくない…」という方は既にある商品(他人の商品)を販売すればよいでしょう。代表的なもので言えばアフィリエイトがそれにあたります。
Amazonや楽天のアフィリエイトを使ってもいいですし、A8などのASPに登録してもいいでしょう。

toBでつながりがあるなら、営業代理店のような形で既にある事業に対して送客することで稼ぐこともできます。

ただ、他人の商品を販売する場合は自分の商品を売る場合と比較して商品の上流段階から企画することができませんし、プライシング(値決め)もこちらでできないため勉強できるマーケティングスキルの範囲で言えば狭くなります。

ただ、出来上がった商材は恐らく個人が作るモノよりも品質が良く、販売がしやすいというメリットもありますし、製品で差別化ができない状態でのマーケティング力を磨くことになるので相当な実力が付きます。

その分、しっかり稼ぐには競合も多いため、あきらめる人が多いのも特徴です。

マーケティングの独学勉強法STEP3-3.SNSアカウントを商品に見立てた運用

番外編ですが、「SNSのフォロワーを増やす」というのも自分の作った商品(SNS)に行動させる(フォロー)という点ではマーケティング力が磨ける実践だと思います。

どのジャンルの層にどんなベネフィットをどういった形式で周知するのか。
まさにマーケティングだと思います。

ただ、フォロワーが支払う対価が無料の行動であるため、有料の商品を販売するのに比べて1アクションの価値は下がります。

とはいえ、数万人のフォロワーを集めることはそれ自体が将来のストック資産を積み上げている行動でもあるのでSNSアカウントを作ってグロースさせるのは非常に有益な行動だと思います。

アカウントを1個に絞る必要はありませんし、無料で作れるので10個くらい作って運用するのもいいと思います。
学生さん方はアカウントを一つでもHitさせて、それをフックに売り込みをしていけばtoBの案件も取って独立までいけると思います。

マーケティングの独学勉強法STEP4.理論と実践を繰り返し続ける

STEP3で実践を経験したあなたは、「今の自分に足りない知識」に気付くことができるでしょう。この段階にきてようやく、書籍、Webサイトなどに手を出せば良いのです。

マーケティング未経験の人間が独学で学ぼうとすると「自分にとっては役に立たない」マーケティング知識の勉強に時間を使ってしまうことになります。そして、読めば読むほど本から得られる知識は重複していくため、更に
ROI(費用対効果)が低下していきます。

しかし、マーケティングの基礎理論と実践を経験した状態なら未経験の状態ではできなかった情報の取捨選択ができるようになります。この、必要な情報を理解する。これが本を読むうえで一番ROI(費用対効果)が高い方法です。

私も、↓の記事で定期購読マガジンのマーケティング戦略などを公開していますが、状況に応じて理論を勉強しなおしたりする場合が一番効率よく学べていると思います。

マーケティングの独学勉強法STEP4は一生終わることのないステップです。日々進化するマーケティング理論をキャッチアップしながら、事業を伸ばすための活動を繰り返しましょう。

未経験者が独学でマーケティングを勉強して、就職や転職で有利にする方法

マーケティングの独学勉強法STEP4まで到達した方は既に立派なマーケターです。大きな予算を動かしたわけではありませんが、既に「商品の売れるしくみを作った」実績があります。
大きな実績ではなくても、理論に基づいて実践をし、その結果を観察するというスキルがついています。

「この1年間で100冊のマーケティング書籍を読みました!」、「コトラーの書籍を全部読んでいます!」という人よりも面接官の方に響くアピールがいくつもできます。

マーケティングとは「売れる必然を作る仕組み」を作る仕事なので必要なスキルは多岐に渡ります。つまり、上流部分にある戦略策定・企画開発などから下流にあたる個別具体的な施策に至るまでアピールできるスキルも多岐にわたるということです。

就職や転職したい場合は、自分が付きたいポジションに応じて何が求められているかを考えて、適切にアピールすればいいのです。

面接官(企業側)の求めているものを理解し、それに当てはまる商品を提供(アピール)するマーケティングだと思ってください。

マーケティングの独学勉強法STEP4まで到達したあなたに言うのは釈迦に説法かもしれませんね。顧客目線の重要性については深く理解しているでしょうし、どこに行っても求められる人材になっていると思います。

マーケティングを独学で勉強したいと思っている未経験のあなたへ

ここまで読んで頂き、ありがとうございます。
マーケティングを独学で勉強する最短の道について説明してきたのですが、思ったよりも面倒じゃありませんでしたか?

というよりも、「これって勉強?ほとんど実践なんだけど…」という気持ちになった方がほとんどだと思います。大学でもマーケティングの授業があるように、「体系的な知識を学べる分野」だと思っている方が多いのですが個人的にマーケティングは実践の学問だと思っています。

マーケティング学の大家が書いた書籍で、現実と理論が乖離している場合は恐らく現実が正しいのです。世の中の人はマーケティング理論に従って購買行動をとろうと意識しているわけではありません。つまり、誰もマーケティング理論なんて気にも留めてないのです。

そんな中、マーケティングの理論だけを勉強することになんの意味があるのでしょうか?知識欲を除けば、この記事の初めで考えてもらったようにマーケティングを学ぶ目的があるはずです。
その目的を満たすための手段として、正しくマーケティングを独学で勉強し、素晴らしいマーケティングスキルを身に着けていただきたいと思います。

スモールビジネスの教科書を執筆しています。

リスクを最小限に抑えながら、ビジネスを立ち上げ、収入を増やすためのスモールビジネスの情報が得られるマガジンを発行しています。

初月無料です。定期購読だと1記事250円以下で読めます。
海外有料コミュニティのスモールビジネス情報を具体的に解説していて、正直面白いです(自画自賛)。

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