孤独ねグルメ　第七話

来たぞ、甲府
　
　
初めてだな
武田信玄のお膝元だ
　
　

　
なんて大きさだ
　
それだけ市民への人望が厚いということか

　
　

　
　
それにしても、暑い
　
　

　
木からミストが出ているが
風にあおられて偏った出方をしている
　
効果はあるのか？

　
　

　
　
さて、と
　
甲府に着いてまずやることは…
　
　
　
そうだ
　
　
　
　
　
腹が
　
　
　
　
　
減った
　
　
　

　
　

　
　

　
　
　
考えてみれば今日は朝から何も食べてなかった…
　
　
もうすぐ夕方だぞ

　
　
　
とにかく目についた店に入ろう

　
　

　
　
やっぱり山梨県に来たら
　
　
お、あるな
　
　

　
この界隈では有名店だ
　
　
日曜日だし混んでるかな？

　
　

　
　
六郎“すみません、１人ですがいいですか？”
　
店員「こちらへどうぞ」
　
　
思ったより空いてるな
　
時間が中途半端なのが幸いしたようだ

　
　
　
さて、何を食べるか
　
　
まぁここに来たら決まってるよな
　
　

　
もちろん、ほうとうだ
　
　
初めてのほうとう
　
１番オーソドックスなかぼちゃほうとうにしよう
　
　
その方が出るのも早そうだしな

　

　
　
六“すみません、かぼちゃほうとうお願いします”
　
店「はい、かしこましました」

　
　
　
和風そのものの店内だ
　
掘りごたつ式
　
それでも各席はアクリル板で仕切ってある
　
　
和洋折衷ならぬ今昔折衷だな

　
　
　
周りのお客さんは俺と同じ観光客ばかりのようだ
　
　
でも奥には団体客と思われる声も聞こえてくる
　
色んな客層に愛されてる店なんだろうな

　
　
　
…あ、腹が減りすぎて目が回ってきた
もう限界…
　
　

店「お待たせいたしました」
　
　
　
来た！
　
　

　
鍋がアツアツだ
　
この器に移して食べるんだな

　
　
よし！
　
とにかく食べよう
　
　
六“いただきます”

　
　
　
スープを一口
　
アツアツで味噌が効いてる
　
うん、美味い
　
　
麺は平打ちの太麺
モチモチだ
　
　
野菜の１つ１つが大きい
でもよく煮込んであるからホロホロだ
　
　
いいぞ、腹ペコだからペロッといけるんじゃないか

　
　
　

　
　
　
ふぅ、かぼちゃににんじん、ネギに山菜
下の方には里芋も眠っていた
　
とにかく野菜がたっぷり入ってる
　
　
麺も最初は足りないかと思ったが
なかなかのボリュームだ
　
　
なかなか減らないな

　
　
　
夢中で食べてたからか、途中から汗が吹き出してきた！
　
暑いのか、熱いのか…この場合どっちが正しいんだろう？

　
　
　
だいぶ減ってきた
　
　
よし、ラストスパートだ
　
　
　
　
　

　
六“ごちそうさまでした”
　
　
　
あー、腹いっぱいだ
　
　
　
そんなに入ってる感じしなかったのに
どこにこんなボリュームが隠れていたんだ

　
　
　
武田信玄が戦の時の保存食として広めたとされる
ほうとう
　
　
これくらいガッツリ食べないと戦には勝てなかったということか
　
　
　　
ベーシックがわかったところで
次は別の種類にも挑戦してみようか
　
　

　
次に山梨県に来るのはいつになるんだか
　
　
　
　
　

第七話
　
山梨県甲府の伝統料理