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欠点も”点”

僕の好きな言葉の一つに、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で言った

Connecting the dots(点と点をつなぐ)

というものがあります。とても有名な言葉ですよね。


この言葉自体は、ざっくりいうと、今まで自分がやってきたこと、通ってきた過程で得た経験や知識が、ある日突然点と点が繋がるように結びつき、新しい価値を生み出す、ということです。

やりたいことがあるのなら、周りが何と言おうと、そのことに一生懸命取り組めばよい。今はそれをすることに価値はないかもしれない。それでも、いつか別の知識や経験と結びつき、その結びつきが新しい気付きを与えてくれ、自分だけの価値を生んでくれる。そう信じて突き進みなさい。

勇気をくれる、とてもいい言葉です。


一方で、これまで何かに一生懸命取り組んでこれなかった人にとっては、なんとなく置いてけぼりを食らったように感じる言葉でもあります。


自分には何もない。

長所も特にないし、何かに全力で取り組んだような経験もない。人に自慢できる何かがあるわけではない。好きなこともないし、趣味もない。


そういう風に自分のことを考えている人も、きっと少なくないと思います。

そういった人にとって、『点と点をつなぐ』という考え方は、当てはまらないのでしょうか?


自分はそうは思いません。

何もない。駄目な自分。そういう欠点も”点”であると自分は思います。

劣等感や虚無感、寂寥感。そういう感情を抱いた自分も、確かな点であり、無価値なものではありません。充実することだけが、人生ではありません。

自分と同じように感じている人は、世の中たくさんいます。そういった人たちにとって、もしかしたら自分がネガティブな感情を抱いた経験によって寄り添えたり、役立てることがあるでしょう。


すべてのものにはヒビがある。
そして,そこから光は入る

これは、レナード・コーウェンの詩の1節です。

ヒビ(=欠点)は、物事を打開する突破口になりえます。自分の駄目な部分、何も無いと感じる気持ち自体も、見る角度を変えれば価値になりえます。


ただ、じっとしていても価値にはなりません。

それを価値に変えられるかどうかは、点と点を繋ごうという意思を持てるかどうかだと思います。


keep looking, don't settle(探し続けろ、安定するな)

こちらもスティーブ・ジョブズが言った言葉ですが、この言葉通り、コンフォートゾーンに留まらず、常に挑戦し続けることが大切ですね。そうすればきっと、今の点が将来の価値に繋がるのだと、僕は信じています。

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