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ライターのお仕事と「エッセンシャル思考」&「エフォートレス思考」

今更ながらグレッグ・マキューン氏の「エッセンシャル思考」と「エフォートレス思考」を読んだ。

エッセンシャル思考は「何を」やるかを見極める技術で、
エフォートレス思考は「どのように」やるかを極める技術だ。

エフォートレス思考/グレッグ・マキューン

このnoteでは、本の要約やまとめはしない。(理由はこちら
が、この2冊を読んで、ライターとしての仕事への向き合い方に活かせるなぁと思ったので、自分なりに考えたことを簡易に言語化して残してみる。

エッセンシャル思考&エフォートレス思考は、「何を」「いつ」「なぜ」するか?に対する答えを
「すべて」「今すぐ」「他人の期待に応えるため」から「正しいことを」「正しい理由で」「正しい時期で」に変えていく
ための考え方と、その方法を学べる本だ。

「すべてに120%に力を注ごう」の自動思考から卒業して、自分にとって本当に必要なことに必要なだけの力を注ぐためには、もってこいの考え方だ。

普段の自分の仕事(ライター)で、エッセンシャル思考&エフォートレス思考を活かせるなと感じたのは、大きく分けて以下の4つ。

  1. 案件/クライアントの選び方

  2. スケジュールを立てて守る方法

  3. 原稿を「完成」させる

  4. 専門性をもつ

少しずつではあるが、私なりにどう活かそうと思っているか書いてみる。


案件/クライアントの選び方

案件やクライアントを選ぶ上で忘れてはならないのが、サンクコストバイアスや授かり効果、現状維持バイアスだ。

簡単に言えば、既にお金を払ったモノ・コトや、いま所持しているモノ・コトの価値を見誤ってしまう現象のことを指す。ライターで言えば、いわゆる「継続案件」だ。思考停止でどんどん継続していないか。

今、新しくその案件の求人があったとして、申し込むかどうかという視点で考え直した方が良さそう。

案件を選ぶ基準を厳しく、明確にした方が良い。自分なりの基準は、スティーブン・コヴィー氏の「7つの習慣」に登場する、「ミッション・ステートメント」にも通ずる考えだ。

「絶対にYESだと言い切れないなら、それはすなわちNOである」
「悪くない程度の選択肢は、すべて拒否したほうがいい」

エッセンシャル思考/グレッグ・マキューン

自分が立てた目標との差や、ライター仲間との差に焦って決断を見誤ることも多い。
焦ってどんどん求人に応募するよりも、一度冷静になって自分なりの基準を作ろうと思っている。


スケジュールを立てて、守る

案件を自分なりの正しい基準で選んだあとは、無理のないスケジュールを立てて、納期を守るように仕事を進めていく。

以下の3点が大事だそう。

  • 最低限必要なステップを考える

  • 1日あたりの下限と上限を決める

  • 必要時間は1.5倍で見積り、バッファを設ける

もちろん、最低限必要なステップを考えることは、手を抜くことや、品質を落とすこととイコールではない。

ライターのお仕事でいえば、依頼された内容の構成案を考えるステップに時間をかけるのが良さそうだ。
構成案は、見出しを考えるだけでは不十分。書く内容を箇条書きにして、自分の中で足りない知識や情報を炙り出すくらい進めておくのが理想だ。(全く知らない分野の仕事を請け負ってしまった場合は難しいけれど)


原稿を「完成」させる

構成案でかなり深掘りしておけば、原稿のゴールはかなり明確になっている、はずだ。

問題となるのは、どの程度の完成度で納品するのか、だ。
(納期ギリギリに完成し、出来たばかりの原稿を提出するなんて論外)

印刷して読んだり、声に出してみたり、スマホ表示にしてみたり……、ライターごとに方法は違うだろうが、角度を変えて推敲を繰り返しているのはどのライターも同じだろう。

読み返せば読み返すほど、何かが足りないような気がして付け加えてしまうのもあるあるだ。そして、その付け足しが次の日に見たら「不要な付け足し」になってしまっていることも。永遠に終わらない。

ここで、エフォートレス思考の本文を一部、引用する。

本を書くのも、プレゼント準備するのも、船をつくるのも同じだ。修正しようと思えば、いくらでもできる。
(中略)
私はいつも、コストとリターンが逆転するちょうど手前を「完成」と定めている。

エフォートレス思考/グレッグ・マキューン

もちろん、グレッグ・マキューン氏と同じ基準でなくても構わない。

推敲を繰り返せば繰り返すほど迷宮にハマり、結局納品日ギリギリに提出してしまう、私と似た性格のライターなら、自分の中の完成基準を本文を書き始める前に作っておくのが良さそうだ。


専門性をもつ

クライアントからの依頼テーマやKWに合わせて毎度リサーチして原稿を書いていると、枝葉の知識が多くなってしまう。これではいけない。テーマに対してオリジナルな形容詞や副詞が使えず、結局他記事で使われている記事の表現をなぞることになってしまう。(こうして作られた記事は「コタツ記事」と揶揄されることも多い)

ライターとしてずっと食べていくには、専門性を高めて情報の本質を掴み取れるようにしておかねばならないだろう。

新しいニュースがあったとき、その新規性や進歩性に気付けるか?
言い換えれば、そのニュースのスゴさを自分の言葉で表現できるか?

これが、ライターが持つ自身の専門性として最低限必要なことだ。

インタビューや取材をするのであれば、専門家の独自性を自分で判断できるようになること。本の表現を使えば「より大きな文脈の中に」置けるようにしておくことが大切だ。

自分がどのような専門性を武器にしていくか決めたら、基礎をまずしっかり学ばなくてはならない。毎度毎度、依頼内容に合わせて枝葉や果実ばかり見ていないで、知識の木を育てようと思う。

コスパの悪い時期もあるだろうけど、10年、いや、5年以上ライターを続けるならきっと重要なことだろう(と、2年目の私は予感している)。


「エッセンシャル思考」&「エフォートレス思考」をライターの仕事に活かす

かなり浅く広くなってしまったが「エッセンシャル思考」と「エフォートレス思考」の2冊を読んで、ライターとしての仕事に活かせるなあと感じた。

  • 案件/クライアントの選び方

  • スケジュールを立てて守る方法

  • 原稿を「完成」させる

  • 専門性をもつ

機会があれば、それぞれの活かし方についてもう少しずつ具体的に深掘りしていきたい。

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