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なるべく捨てない 片づけメモ 親のもの2

え〜〜〜〜〜〜〜
郵便番号って3桁だったの!?!?!?!?!
娘が大声をあげている。
そうよ。知らなかったの、と母。
いつから?
という娘に
5年くらい前じゃない?
いや……お母さん、もっと前でしょ、いくらなんでも。
といっても、
あら、そうお?
のノリの母。

これ、先日の、食器分け合い会(?)の一コマです。
娘を呼び出し、キッチンの天袋に死蔵されていた食器類を出し
娘が今すぐ使えそうなもの、私がほしいものをよりわけた。

これ、どうしたの?
どうしたんだったかしらねぇ、誰かにもらったのよねぇ。

こんなものがあったのねぇ。
なんで、おばあちゃん、使わないの?
あったのも気がつかなかったわ。
という珍妙な会話を、娘と母がゲラゲラ笑いながら何度も繰り返す。

なんかさ、高級漆器って書いてあるけど、っていうことは、これは
ガサガサ洗ったらダメっていうことだよね?
と娘。
本当に高級だったら、自分で高級っていわないんじゃない?
本当に高級だったら、桐の箱にはいって、こういうふうに、作った人の名前が書いてあるのよ。
と私がいうと、
じゃぁ、おばあちゃんちにある漆器はたいしたことないものの結構あるっていうことか。
とおばあちゃんの前で相変わらずの娘。
まぁ、そういうことよ。
と母も笑っている。

死蔵品以外に娘がほしかったのは、母のガラス食器だったようだけれど、
これは多くを母が現役で使っているので、ダメが出ているものもいくつか。

中には、もう、使い道もないし、捨ててもいいわ
というようなものもいくつか出てきた。
捨てちゃえば? 

もったいない。いつか使うからとっておいて。
と棚に戻したものもあったけれど、棚はずいぶんスッキリした。

持ち帰るのは大変だからと、段ボールに箱詰めしたら、
クッション代わりに、洋服も少しもっていかない?
と母が言い出した。
いや、20代の娘に90才のおばあちゃんの洋服はどうなの?
と思ったけれど、
あ、このTシャツかわいい。
ちょっとピチピチかなぁ。
などと言いながら、鏡の前であわせる娘。
そうか、無地のTシャツだったら、あまり年齢は関係がないのだ。
特に紺や黒なら、全く問題なし。
むしろ、レースでふちどってあったりすると、
「おしゃれ!」に見えるらしく、何枚か母から洋服も譲り受け、
それを食器と食器の間に押し込んだ。

コロナじゃなければ、お友だちとかご近所の人に声をかけて分け合い会という手もあるんだろうなぁ。
あれこれしゃべりながら、顔の見える引き取り手に渡せればそれがベスト。
まずは、身近な人の間で引き取りてを探す。
それをちょっとしたイベントにする。
そんな手もあるなぁ。
いや、娘も母も楽しそうでした。
荷物は送って、冷蔵庫に入っている、おいしそうなものをいくつも保冷バッグに詰めて娘は家路へ。


得意技は家事の手抜きと手抜きのためのへりくつ。重曹や酢を使った掃除やエコな生活術のブログやコラムを書いたり、翻訳をしたりの日々です。近刊は長年愛用している椿油の本「椿油のすごい力」(PHP)、「家事のしすぎが日本を滅ぼす」(光文社新書)