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「株式投資型クラウドファンディング」への挑戦と再拡大の戦略について


1.株式投資型クラウドファンディングへの挑戦

2023年8月(8月8日19時半~申込開始)にイークラウド社の提供するサービスを利用させていただき、「株式投資型クラウドファンディング」へ挑戦させて頂く事になりました。
それもあって、久々のnoteになるのですが、これからの事をつらつらと書かせていただきますので、ぜひご一読頂けると幸いです。

※早速募集ページを見に行かれたい方は下記リンクより※
https://ecrowd.co.jp/projects/25

2.約25店舗の出退店経験から生まれたモデル店

①サイズダウンの意思決定まで(~2019年8月)

2013年10月10日に、今はなき1坪の中目黒店をオープンさせたのが旬八青果店のスタートです。そこから、常設店舗で約25店舗の出退店、催事型の出店を入れるともう50店舗近くの出店の形を経験してきたように思います。また、当社はシンプルに青果市場で仕入れて売る所謂「八百屋」をやっているわけでは無く、一般には流通しないような商品を自分たちで物流を作って流通させる産直流通を既存流通に織り交ぜてきました。その上、初期は理想が高すぎたが故に、全てをはじめっから内製化させようとし、生産も、荷主(産地の商品を市場に卸事業)も、製造も、販売も、着手し全てが中途半端になってしまっていました。「それぞれが拡大し、連携すればきっと業界の負を取り除けるはず」そんな淡い期待とは裏腹に、掲げたミッションと行えているオペレーションのレベルは乖離し、サービスの低下は加速してしまいました。

②サイズダウン期間にした事(2019年8月~2023年8月現在)

今振り返ると、人こそが一番の資産であるリアル小売という事業ドメインの企業が、贅肉だらけで肥大してしまった組織となった場合、そこから組織として筋肉質になるのは本当に時間も根気も想像を絶するほど必要でした。

はじめ、2020年後半に単月黒字化しました。自分でもこれだけのハードな決断をし、多くの人に本当に申し訳ない気持ちになりながらの再船だったため、早く浮上しなおしたいという思いが強くあり出来るとも思っていたため、想定内の速さでの業績改善でした。ただ、今振り返ると、現在に比べ巨大だった組織を急激にサイズダウンさせた歪が各所にはあったまま、なんだか気持ち悪い感覚と同居し続けなんとなく6ケ月間ほど一部の店を除いて各店の営業利益(当社では拠点利益と呼んでいますが、要するに店舗の営業利益です)はかなり高い状態を保っていました。

なぜそうなっているのかの説明はなんとなく出来れど、0から別の店で再現してくださいと言われると、人依存な説明がところどころに出てしまい、再現性を説明できないという気持ち悪さを抱えていました。そして、その悪い予感は当たってしまい、2021年の7月頃を境にお店の業績がモグラたたきのような状態になっていきました。

それまでもずっと気にして取り組んではいましたがその環境になって改めて本気で血眼になって「教育内容の標準化(スキルチェックシート)」と「個店のダッシュボード管理」の運用と浸透を図っていきました。そして、2023年8月現在で7月の成績の速報値が出ておりますが、モデル店として定めている25坪前後のお店(赤坂店、天王洲店)において、100万円/月以上の営業利益(拠点利益)が再現性のある状態で恒常的に出せるような状況となったと感じております。

③「旬八青果店」のモデル店(箱)とは?作ってどうする?


  • 広さ:25坪前後(赤坂店はモデルとしては小さめ)

  • 家賃:(家賃比率5%を目指すため)現状は60万円まで許容

  • 売上:1000万円/月以上(最高1200万円/月まで達成)

  • 店舗営業利益(拠点利益):100万円以上(今後150万円以上を目指す)

  • 人件費率:18%


上記をパッケージ(モデル店)とし、シンプルにこのモデル自体を増やしていくことがアグリゲートのミッション(未来に、"おいしい"をつなぐインフラの創造。)や旬八青果店のミッション(旬八ブランドはメディアとして、 都市の不本意な食生活を送るすべての人に豊かな食生活を提供し、同時に地方経済を創る。)達成に繋がり、社会価値だと考えています。

3.オイラ社との資本業務提携について

食農領域の起業家としての自分(代表・左今)にとって、オイラ社や高島社長はレジェンド的な存在でした。なぜなら、この領域における成功企業として必ずリサーチをしますし、投資家やVCから「オイラ社との違いは?」と必ず聞かれてきたからです。また、成功企業のグループに入るということが一種のゴール(EXIT)的な見方をされる事への(起業家個人としての)悔しさのようなものが無かったかでいうと、それは嘘になります。ただ、そんな個人のくだらないプライドは「負けず嫌い」というプラスの側面以外においてはどうでも良い話であり、いち早く(株)アグリゲートや旬八青果店を起動に乗せたい一心でした。

なぜなら、モデル店が2店舗出来上がったとしても、そのモデル店を増やしていくには「お金」も「人」も「黒字営業キャッシュフロー」も必要でした。モデル店が黒字でも、全社で赤字であれば、それは常に別のプレッシャーとの闘いになります。アグリゲートは、SPF(SPAの食版)というビジネスモデルを展開するために、今のような小さな規模ですが、バックオフィスのチーム、仕入卸チーム、大田市場内にセンターを持つ(全国各地から市場へ走る物流を活用し、産直仕入の物流構築が安価に出来ます)という、成長のための固定費を抱えており、自社だけでこれを乗り越えるにはモデル店を少なくともあと2店舗は出す必要がありました。

オイラ社の取締役の松本氏とは2016年末頃からの付き合いですが、「現在の弊社の持っている仕入・販売機能は、オイラ社の今後の成長にも役立つだろうし、もちろん弊社は貴社との連携で成長を著しく加速出来ると確信している」という話を2022年末よりさせて頂き、連携を通じた早期のアグリゲート全社黒字化をファーストステップとし、その後の双方の事業シナジーの拡大を目的に、グループに入れて頂く事になりました。

現在、通販という販売方法でどうしても生じてしまう「期限廃棄商品(賞味期限前だが通常販売できないもの)」の店舗での販売や、アグリゲートの仕入網や構築した流通構造を活用した「Oisix」ブランドで販売する野菜・果物の卸で着実に連携を進めており、5月の資本業務提携発表以後、6月、7月と業績へのプラスの影響が広がっております。

4.これから4年強のモデル店出店戦略

店を増やすと言っても、どんな場所に増やすのかというのは、
誰もが持つ疑問ではないかと思います。
2013年の1坪のスタートから、10年間で「旬八青果店」は自分でも当初は想像していなかったところまで育ち、今だから描ける未来の姿にさらに成長をしようとしています。

これからの4年強、現在のモデル店がバリューを出せると考える出店候補エリアを以下のURLにざっくりではありますがプロットしました。
2023年12月~2026年11月(これから4年強)の「旬八青果店」出店候補地

リンクを見て頂けると、超狭域のドミナント戦略であることが伝わるかと思います。このエリアは大きな量販店もなく、大手量販店の小型店、高級スーパーが数店舗、コンビニ、しかないエリアであり、現状の旬八青果店が提供できるサービスへのニーズが日本国内でも相対的に最も高いエリアだと考えております。

モデルは育て続け、実験も続けますので、もちろん先々は、展開するエリアを日本全国各地、海外にも広げます。

5.最後に、「人」「金」「情報」について

長い文章を読んで頂き、本当にありがとうございました。
最後に、(株)アグリゲートの行う事業はどれだけDXをしたとしても、とどのつまりはリアル店舗を増やすという事に変わりはありません。そのため、「金」は絶対必要な経営資源です。ただ、「金」があれば成功出来るのであれば、もう大資本がいち早く成功させているはずです。でも、そうなってはいません。産地と都市を繋ぎ、規格を改めて創るという特性から、想いのある「人」の参加と育成が本当に重要な事業なのです。

今回、株式投資型クラウドファンディングへの挑戦を通じて、出資頂けるか否かに限らず多くの方に当社の取り組みを知って頂く機会にしたいと考えています。想いに共感頂けた方に「情報」を口頭ででも、SNSででも、シェア頂く事で、きっと共感くださる人の母数が雪だるまのように増えて、その結果として、「金」、「人」が(株)アグリゲートに集まり、ミッションの達成が近づく事になるのだと思います。

そんなわけで、日々の業務はもちろんの事、8月はとにかく知ってもらうためのアクションも取り続けたいなと思っております。ぜひ「旬八青果店」のSNSをフォロー頂き、お店にも遊びに来てください。(リアル店でも、本取り組みと連動したサービスも企画しております)そして、すごく長くなってしまいましたが、募集ページをご覧いただけると幸いです。応援、よろしくお願いします。


▼募集ページ


粗利率約50%!産地と消費者をつなぐ都市型八百屋を展開する青果スタートアップ「アグリゲート」



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