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オペラ『TOSCA/トスカ』を観て来ました in Paris

今回はわたしの大好きな芸術のお話。

本日、パリオペラ座にてオペラ鑑賞をして来ました。

演目は『トスカ』
オペラの代名詞的存在ともいわれる作品です。

バレエやミュージカル、舞台が大好きな私ですが、実はオペラを生で鑑賞するのは初めて。

せっかくなら、古典の代表的作品を見たいと思い、ワクワクしながらチケットを取りました。

トスカは愛と悲劇の物語。
これだけ聞くとありがちなストーリーだと思われがちですが、

そのストーリーの中には愛や優しさ、友情や裏切りに悪…人間の持ちうるあらゆる感情が鮮やかに描かれていきます。 

なんといっても、トスカを含む主役3人が全員死んでしまうという結末に衝撃を受ける方も多いでしょう。

又、オペラなので
勿論全ての掛け合いがほぼ歌の中でなされるのですが、

恋人を助けてくれるよう懇願するトスカ、
拷問を受けながらも耐え抜くカヴァラドッシ、
2人を痛めつけ続けるスカルピアが歌の中で掛け合いをしながら
感情をぶつけ合うシーンは、
涙が出る程心が大きく揺さぶられます。

歌声とその迫力、感情が全ての観客を飲み込んでいく瞬間は、今までに感じたことのないものでした。

オペラ歌手の歌声の中にある強弱や緩急って、
なぜあんなにも心に響くのでしょうか!


そしてなんといっても、
パリオペラ座。

舞台セットと衣装の煌びやかさといったら、
流石でした。
トスカが美しいドレス姿で登場した時、
彼女が身につけているティアラの輝きがあまりに際立ち、会場がざわついたほどです。

これまで大切に受け継がれて来たストーリー、
歌手たちの歌声とオーラ、
上品でありながら迫力のある生演奏に、
パリオペラ座伝統の美しく洗練された舞台芸術。

全てのプロフェッショナルが合わさると
これほどまでに心に残る素晴らしい舞台になるのか
そう感じることができる夜でした。


そうそう。
基本的にオペラは全編イタリア語。
前方、左右に小さなスクリーンが設置されており、
英語訳とフランス語訳が表示されるのも
とてもよかったです。

これが無かったら、今どんなシーンで、
なぜ主人公が泣いているのか、怒っているのか分からなかったかも。

物語の序盤、
トスカはひたすら恋人にやきもちを焼いているのですが、そのシーンがとても長く、
途中で「これ何のシーン?」なんて思うこともありました。笑
乙女心満載な感情の機微を永遠と表現し続けるそのシーンに感動もありますが、
見る側としては理解が深まればより舞台を楽しむことができます。

字幕があるだけで誰でもストーリーに追いつくことができますよね。


今回わたしは、パリオペラ座バスティーユの劇場で鑑賞をしたのですが、
オペラガルニエの方でも楽しんでみたいと思いました。(オペラ地区にある、シャガールが描いた、高い天井のある方の劇場です。)


今回鑑賞した「トスカ」。
究極の悲劇だったけれど、暑いエネルギーを浴びて不思議と心が満たされました。
余韻に浸りながら、トスカに乾杯、な夜です。

C'est le photo à Palais Garnier.
( 写真はオペラガルニエでの一枚。)





鈴木 沙喜代

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