マチネの終わりに
クラシック・ギタリストとジャーナリスト。それぞれ違った世界で活躍する2人。たった3度会っただけなのに。同じ価値観に共鳴し、互いに惹かれ合っていく、そんな恋物語を紹介します🏹
マチネの終わりに / 平野啓一郎
言わずと知れた名作です。この本を読んで本当の恋とは何か、味わうかのように読み進めました😌
世界的に有名なギタリスト、薪野聡史と国際的に活躍するジャーナリスト、小峰洋子。初めて会ったときから互いに惹かれ合っていました。知人が集まった食事会、そこで薪野はこんなことを口にします。
人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。
この考え方、すごく胸に刺さりました。過去も自分の手で変えられるんだ、とはっとさせられました。この言葉に、複雑な過去を背負った洋子はどれだけ救われたことでしょうか。
世界の別の場所で働く2人。洋子はイラクでテロに巻き込まれることもありました。PTSDといった精神的ダメージにも苦しみ、薪野は音楽家としてのスランプに陥り、けれど2人で会話する時間が、音楽が、それぞれの慰みになっていました。しかし洋子には婚約者がいました。
彼らには様々な障壁がありました。超えられないものもありました。けれど時間が経っても、環境が変わっても、変わらない思いがあることを知りました。生き続けることの大切さも学びました。恋だけでなく、働き方についても生き方についても学びました。
ただただ美しかった、そう感じる本でした💐
今後、心が洗われたくなったときにまた読もうと思います。
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