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はちくの勢い

前回の記事で、たけのこをたっぷり頂いて、それを店主の元へ横流しした、とお伝えしました。
とはいえ全然、たけのこに関する記事ではなかったので、今日はそこらへんを取り上げたいと思います。

たけのこというと、一般的には「孟宗竹(もうそうちく)」を指す場合が多いかもしれません。
ちょうどフォトギャラリーに、これかなと思われる画像を上げてくださっている方がいらっしゃったのでお借りしています。ずんぐりむっくりとした貫禄のある姿ですね。
日本で知らぬ人はない、たけのこを象ったロングセラーチョコレート菓子も、孟宗竹のフォルムをよく再現していますよね。あれって、考えてみればすごく、オリジナリティ溢れる形だと思います。「きのこ」ならまだ、世界中にあるから、欧米のお菓子メーカーも考えつくかもしれないけど。

たけのこ界では孟宗竹が最も定番ではあると思うのですが、このたび私が手元に迎え送って忙しくしていたのは、「淡竹(はちく)」という種類のものです。
シルエットはシュっと細く、直径10cm以下がほとんどです。長さはいろいろ。

私の故郷などでは馴染みがない食材で、どちらかというと寒冷地で幅を利かせているのが淡竹かなという印象です。

扱い方は孟宗竹とほとんど同じで、下茹でしてからさまざまな料理に使うことができます。
淡竹のほうが柔らかくてシャキシャキでおいしいという人もいますが、残念ながら私には味の違いがよくわかりません。穫れる時期がずれていて、淡竹は少し遅く、梅雨時にかけて出ます。もし食べ比べたら、私にも差がわかるのでしょうかね。そんなこと言われても困りますね。

実は掘りたてなら生食も可能だそうですが、生食している人の話はあまり聞きません。大抵は掘った人から分けていただくまでにある程度、時間が経過しているので、下処理ののち加熱しています。

淡竹はもともとアクが少ないので、糠や米のとぎ汁を使わなくても大丈夫と言われていて、私は毎回ただの水で茹でています。(淡竹にも糠を用いる人もいます。手元にあれば、使ったほうが、よりよいのかもしれません)
なお、皮をあまりむかずに茹でたほうがアクがよく抜けると複数のメディアで読んだのでそうしていますが、この辺はもはや好みかもしれない。農家のお母さんは全部むいていましたし。

みんな丸裸。これから茹でられます。

今年はたけのこの当たり年と言われ、ものすごい勢いで穫れたらしいです。みんなして半ば押し付け合いのように消費し冷凍していった感があります。私は淡竹の出るような土地もないし、好物だから、押し付けられて嬉しいのですけどもね。

冷凍と書きましたが、皆さんわりとよく、下茹での後に適当に切って冷凍しています。もちろん食感は変わるのですが、適量取り出して煮物などに使うと便利です。無駄になってしまうよりずっといいですよね。
冷蔵保存すると、毎日水を取り替える手間がかかるし、繊維でお腹が張りやすい体質の人にとっては、大量に食べられるものではないので、なかなか減らなくて焦る問題があります。冷凍してしまうと、とりあえずその悩みから解放されます。

とはいえ、大事にしまい込むのもほどほどにして、おいしいうちに食べなければいけませんね。何をおともに煮ようか、のんびり考え中です。


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