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#012.さて、本日から。

一番伝えたいことだけ先に書いておきます。

「家にいられる人は家に。社会を維持するためリスクを負って働く人には感謝と敬意を。大切な人を守るため、共に戦いましょう。」

以下、備忘録的な何か。長いので、お時間ある方はどうぞ。

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4月7日、緊急事態宣言発出。
間違いなく、歴史の教科書に載るだろう日。
年が明けてから今日までを振り返ってみたい。

1月。正月休みに実家で読んだ新聞に「中国、謎の肺炎流行か」みたいな記事が載っていた。「まさか、ね」。ちょっと嫌な予感がした。

新しく始めた仕事や事務所の退去準備などで例年以上のバタバタだ。ゴミ処理場の穴に落ちて死にかけた(笑)。忙しすぎてあまり記憶はないけど、春節で中国から観光客がいっぱいくるけど大丈夫か、みたいなニュースは見た。

2月。忙しい日々が続く。正月明けから休みなし。ダイヤモンドプリンセス号、武漢の感染爆発、入国制限…。こりゃただ事じゃねぇぞ。これから花粉症なのにマスクがないのはヤバい…って言ってたら、実家からマスクが送られてきた。子どもたちの学校が突然休校になった。

3月。いったん仕事が落ち着く。日本の感染者はダラダラと増えてはいたが不思議と爆発しない。中途半端な自粛モードが続く中、飲食や観光はダメージがエグい。経済全体への影響が心配だ。どんよりした不安が世の中を覆っていく。欧米感染爆発。イタリア、フランス、イギリス、スペイン、アメリカ…あかん、いったいどうなってんねんコレ。何が真実?どうするのが正しい?真偽不明の情報だらけ。3月も終わりに近づく中、日本の感染者が急増、不穏な空気。そして、4月も継続の予定だった仕事が当面お休みになった。

4月。窓の外に見える山は今年も桜色。子どもたちの学校は再開したが、2日後からまた臨時休校だ。


桜の花びらが舞うなか、子どもたちと散歩をしながら考えた。
今を第三次世界大戦に例えた人がいる。敵はいったい誰だろう?

少なくとも、今のところ銃を持って殺し合う心配は無さそうだ(収束後はちと怪しい)。最前線は病院だ。海外の報道を見れば、その凄惨な現場に身震いする。すでに日本の病院もキャパオーバーとの報道。戦場は街だ。感染を避けるには、身を潜め誰とも会わないようにするしかない。会えば感染るかもしれない。しかし、誰にも会わないのは難しい。社会をシャットダウンするしかない。だがそれだと経済が死ぬ。感染って死ぬか、不景気で死ぬか。選べるか。否、選べない。なので、非常事態宣言。要請、お願い、強制力なし。ニュースは「遅きに失した」と批判ばかりだが、有事は起こらぬと現実を見て見ぬふりをしてきた長年のツケだろう。有事は待ってくれない。遅かったかどうかは歴史が決めるだろう。補償に関しては現時点では論評しづらいが、かなり思い切った規模だと思う。混乱はするがなんとか乗り切れるだろう。最低限経済を動かしながら薄氷を踏むようにこれまでやってきたのだろうが、いよいよ我々も覚悟を決めなければならない。

ならば、この一か月が天王山。武器は、マスク、手洗い、社会的距離。人と会う機会を8割減らすこと。それで感染者数のピークを下げ、収束に向かわせることができる。このウィルスの一番の特徴は、無症状または軽症者からも感染することだ。これが厄介で恐ろしい。知らず知らずにウィルスをまき散らし、誰もがクラスター発生源になりうる。感染しない、感染させない意識を徹底したい。

さて、問いに戻る。この戦争、敵ははたして誰なのか?

私は「コミュニケーションの断絶」だと思っている。

このウィルスはリアルでのコミュニケーションを破壊する(した)。感染を広げないためのルールが「集まるな、近づくな、(閉鎖空間で)話をするな」である。これでは社会システムは維持できない。ルールを守らなければ感染は拡大し人が死ぬ。治療法の確立またはワクチンの完成までルール撤廃は不可能だ(規制の緩急はあるだろう)。
この間に、人々が不安、不満、疑心暗鬼に飲み込まれてしまえば、コミュニケーションは回復不能に断絶し、敵対的で排他的な、ギスギスした恐怖社会が到来するだろう。一方で、人々が直接会わなくても、最小限の接触だけでもコミュニケーションが成立するような新たな社会システムを構築できれば、未来はある。インフラは整っている。あとはどう適応するか。私たちが変わるしかない。そうすれば、いずれ感染が収束した時に、再び手と手を取りあって笑い合うことができるだろう。

恐怖に飲み込まれないように。支配されないように。脅威は目の前に迫っているが、私は戦う。今、私の戦場は家だ。家にいて、明るく朗らかに生活しながら、家族と共に健康に暮らす。そして、ここから未来をつむぐ発信をする。それが、私なりの戦いだ。

最後に。各々の戦場で死力を尽くす戦士達に、ありったけのエールを送る。

2020年4月8日

ミョウガヤ ノブヒサ

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