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なぜ酒瓶を新聞紙に包むのか。

「日本酒を、もっと身近に」という理念をかかげながら活動している日本酒メディア・コミュニティ『酒小町』。今回は「なぜ酒瓶を新聞紙に包むのか」その理由についてご紹介していきます。 

このマガジンでは、日本酒の豆知識をわかりやすく、ちょっと飲んでみたくなるようなコラムを書いています。

日本酒が好きという人はもちろん、日本酒がはじめてな方、好きで飲んでいるけど専門用語まではちょっと…という方、これから日本酒を勉強してみたい!という方、ぜひお酒を片手に読んでいただけると嬉しいです。
ただ飲むだけでもお酒は美味しいですが、少し知識をいれるだけで普段飲む日本酒が更に美味しく、楽しくなりますよ! 


新聞紙に包まれた酒瓶を見たことがありますか?


まもなく4月ですが寒暖差が激しく、上着を手放せない日が続いていますね。日本酒にも、一枚羽織るスタイルで販売されているものがあるのをご存知でしょうか。

このように、酒屋さんや、お店の棚などで外見が新聞紙で包まれているものが多く並んでいるのを見たことがある方もいるかもしれませんね。

一見、なんだか安っぽいというか、ちょっとチープというか・・・よもや、「ラベルをケチったんですか?」とも受け取られかねません。
が、酒瓶に新聞紙を巻くことにはれっきとした理由があります!

今回は日本酒に新聞紙を巻く理由をみていきます!

酒瓶に新聞紙を巻くその理由はーーー

●保温性・遮光性

お酒の保存は冷暗所へ…と言われますが、その理由は、お酒の保存に大敵なのは、温度と光(紫外線)であるからです。酒瓶に新聞紙を巻くことで、

・温度変化を緩やかにする(温かくなりにくい・冷たくしすぎない)
・光から守る


この両方の効果がお手軽に得られます。
前者は、白菜や大根、イモ類などの野菜の保存時にも応用される効果です。そのまま冷蔵庫・野菜室に入れてしまうと冷やしすぎてしまうため、「新聞紙に巻いてから冷蔵庫に入れる」と新鮮な状態を長く保つことができますよ。
遮光性という意味では、学校の文化祭・学園祭などでお化け屋敷を催すシチュエーションを思い出すとわかりやすいかもしれません。

●吸水性

「冷蔵庫に入っていたお酒を、温かい部屋に持ってくる」というような、温度差により生じる結露。「瓶が汗をかく」なんていいますよね。
新聞紙は吸収性が非常に高いため、1枚巻いておけば結露を吸収します。
また、乾燥しやすく、結露程度の水分であればすぐに乾きます。
これにより、酒屋さんで買った酒瓶に結露が生じて家に着いたら袋やカバンの中が大惨事、というような状況を防ぐことが可能です。
新聞紙を濡れた靴に入れて乾かしたり、使ったてんぷら油を吸わせて捨てる、なんて使い方をしたことがある人もいるのではないでしょうか?原理はこれと一緒です!

●瓶の保護

たかが新聞紙、されど新聞紙。 紙一枚巻くだけでも、かなり防御力があがります。
もしも何かの衝撃で割れてしまった場合でも、瓶の破片がちらばることも防げますね。
ちなみに、地方の酒蔵からオンラインで直接日本酒を買うと、時々緩衝材がわりに地方の新聞が使われていることがあります。 これを読むとローカルならではのほっこりするニュースがあったりしてとても面白いですよ。

●その他の使い方

瓶・銘柄を目隠して、テイスティングのテストや人気投票に使ったりすることもあります。 イベントの際に小道具として使えそうですね。

さぁ、ここまで読んだ方はきっと、新聞紙に包まれている日本酒を次に見かけた時に、ついつい手に取ってしまうでしょう!
ぜひ新聞紙に包まれた日本酒、試してみてください!

それでは!


日本酒コラム『ゆるゆる日本酒教室』

日本酒コミュニティ「酒小町」

20代から30代の「お酒の場と、交流が好き」な人たちが集まる日本酒コミュニティ『酒小町』。「日本酒好きのあそび場」をコンセプトに、年齢も職業もバラバラの個性豊かなメンバーが乾杯するだけでなく、自分たちであそびを企画したり、日本酒について学んだり......誰もがホッと一息ついて自分らしくたのしめるようなサードプレイスをつくっています。


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コミュニティ内にはこのnoteのように、講義の形でない日本酒の知識を唎酒師さんがゆるゆる共有してくれるコラムがあります。美味しく、楽しくをメインにしていますが、こんな風に日本酒の知識を身につけながら飲むお酒もまた格別ですよね。

今回コラムを書いてくれた社会福祉士×日本酒学講師のダイゴさんのnoteはここから読めます。日本酒以外の話題も含め、優しくてわかりやすい文章が特徴です。

酒小町制作メンバー

執筆:ダイゴ|社会福祉士×唎酒師・日本酒学講師=Sake Social Worker(note
ディレクション:関谷サイコ(Xnote
企画:卯月りん(XInstagramnote

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