#1. Hello World？

ハロー、ハロー、聞こえますか？
ああ、ええと。
こういう時なんて言えばいいんだっけ？
Hello World？
……。
ううん、まあいいや。かっこいいことバシッと言える訳でもないし。
とりあえず、今日からここにその日会ったことを記録していこうと思う。

日記、というと違うけど、日報ともまた違う。
おぼえがきとでも言っておこうか。
こういうのはまあ、自分で分かってればよいのだ！ははは！

ええと、だからまずは今日起きたことか。

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あさ、起き抜けにコーヒーを入れて飲んだ。
安い豆か高い豆か悩んで、薄ら寒いから高い豆をホットで入れた。
芳ばしい湯気が睫毛を撫ぜた。

ハンモックに揺られながら読書。
大好きな作家さんの新作、心待ちにしていたからね。
夢中になって読んでいたらひるとゆうをスキップしていた。
……ま、そんな日もあるか。

ゆうとよるのあいだ、公園へ少し散歩へ。
オレンジは遠くの方へ、まだ薄ら明るい濃紺はこちらの方へ。

ちょうど世界のまんなかに立っている気分。

今日は大きい方の月は半月、小さいほうの月は満月だった。
これは5番目に好きな月。

芝生が足の裏をくすぐってばかりくるんだ、上ばっかり見るなよと怒られる。

優しい風が頬をくすぐる。
ワルツは踊らない。早く帰って続きが読みたいから。

よる、テレビで流星群が来ることを知った。
うーん、まいったな。対策してないや。
仕方ないから地下室へ篭る。
お気に入りのハンモックに寝そべって、入れ直した安い方の豆で入れたアイスコーヒー。
たっぷりのミルクでカフェラテにしてしまおうかな？
本から栞を抜き出して、もういちど、この世界に潜り込む。

まだまだよるは、ながいんだから。