見出し画像

#38. 右手にスプーン、左手には読みかけの本。

本屋でなんとなく表紙が気になって買った本が面白かった。
短編集で、特に最後の電車の話が良かった。

昔から、一度読んだ本の内容は基本的に忘れないし、忘れていても表紙見れば思い出すことが出来るから、何度も同じ本を繰り返し読むよりも、沢山の本を読むことが好きだった。

次の展開に一喜一憂して、主人公のセリフにドキドキして、ページをめくるたびに早くこの先がどうなるのか気になってたまらなかった。

続きものなら最後まで一気に読みたい。
完結している方が好きだから、早く続きをと思うのに、そのくせ物語にあまりにも思い入れが強くなると、終わらせたくなくて最終巻だけ何年も読めなかったりする。

本当は紙の本が良いけれど、どうしても嵩張るので電子書籍で購入することが多い。

それでもふらっと立ち寄った本屋で、気になった本を手に取り、ぱらぱらと流し読みして気になったものをいつの間にか買っていたりもする。

物事に没頭しやすいタイプなので、一日で本を5冊読むこともある。
一般的な厚さの本であれば大体2時間あれば読めてしまうのだ。

本だけでなく、熱中すると寝食忘れてしまうので、気をつけてはいるけど中々治せない。
今日も朝から何冊か本を読んでいたら、飲まず食わずで一日が終わろうとしていた。
さすがに一旦本を閉じて、水を飲む。

頭の使いすぎか、なんだか脳が熱膨張しているようだ。

何か食べようと思い冷蔵庫を開けると、笑っちゃうくらいに何も入ってなかった。
玉ねぎと使いかけのにんじん、これまた使いかけのソーセージと、賞味期限ギリギリのたまご。

うん、ここまできたらアレしかないだろう。

かろうじて残っていた食材達をかき集めて、オムライスを作ることにした。
玉ねぎとにんじんはみじん切りに。ソーセージは小口切りに。ちょっと大きめが好きだ。
油で野菜を炒めて、色が透き通ってきたらソーセージを投入、全体的に火が通ったらご飯をぶちこみよく炒める。
具とご飯がよく混ざったら、ケチャップと塩胡椒、ちょっとコンソメを入れて味を整える。
味見したけど、うむ、我ながら天才である。

賞味期限ギリギリ&オムライスは圧倒的ふわとろ派なので、たまごは二個使う。
よーくかき混ぜて砂糖と牛乳を入れる。
さらにさらによーくかき混ぜてから、よく温めたフライパンにバターを落とす。
火は弱火から中火の間、たまごをフライパンの真ん中に流し入れぐるぐるとかきまぜる。
あんまり混ぜすぎると炒り卵になっちゃうので数回渦巻きを作る程度だ。
穴が空いたところに火が通ってない卵液を行き渡らせるようにフライパンをぐるりとまわす。

ツヤが出ているうちに火を止めてもいいし、もう少しまってツヤがなくなってから出してもいい。それは好みだ。

皿に盛り付けておいたケチャップライスの上にどーんとたまごをかぶせて仕上げにケチャップをかければ完成だ。
付け合わせはない。面倒だから。
マグカップにインスタントスープを入れ、お湯を入れて溶かす。

オムライスと、ポタージュスープ。

右手にスプーン、左手には読みかけの本。

誰かに見られていたら怒られるてしまいそうなスタイルだけど、だって仕方ない。
続きが気になって気になって堪らないからだ。

行儀悪いなと思いつつ、続きを読みながら食べるオムライスが、本日最初の食事となった。

いつも応援ありがとうございます! 頂いたお代は、公演のための制作費や、活動費、そして私が生きていくための生活費となります!! ぜひ、サポートよろしくお願い致します!