【漫画感想文13】根性論を否定していいか考えさせられた「賢者の学び舎」

防衛医科大学校の生徒をテーマに書かれたこの漫画は、教育についてちょっと考えさせられるところがあった。防衛医大は自衛隊の医官を育成する教育機関だけに、規則に対して非常に厳しい。最初の数ヶ月間は、先輩によっていじめと言っていい厳しい躾がなされる。

その躾は当事者にとって無駄とも思える。そこまで厳しくする必要があるのか、上級生も悩むところがある。しかし厳しい指導をしなければ生徒のレベルを保つのが難しくなる。教育において厳しさと優しさという飴と鞭のバランスはジレンマである。

上級生もそのジレンマを抱えている。こんなイジメみたいなやり方ではなく、効率が良い方法はないかと考える。だが現状厳しく指導する方法がないのが実情だと悩んでいる。

現代の教育現場は些細なやりとりで文句を言う、モンスターペアレントがおり、教師は疲弊している。もちろん体罰などを容認するつもりはないが、現代っ子は甘やかされすぎなのではないかと心配になることがある。

賢者の学び舎 防衛医科大学校物語 コミック 全5巻セット [コミック] 山本亜季