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サカキシンイチロウのおいしい手帖

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おいしいお店。おいしい料理。 愛着があってずっとこのままでいてほしいなぁ…、と心から思える宝物みたいなお店や料理を紹介します。
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2022年8月の記事一覧

エビが威張ってないんだよね…。

淡路町の「神田まつや」にやってくる。 今、何が好物ですか?って聞かれたら間違いなく「そば」って答える。 若い頃、そばはあんまり好きじゃなかった。 うどんやラーメンは自由でいろんな工夫にみちあふれてるのに、そばの世界は頑なで退屈なように感じたのです。 ところが歳を重ねるにしたがって、地味に見えていたそばの世界が多様で多彩ではなやかで、変化に富んだもって気づく。 お店によって微妙に異なる麺の太さや硬さに状態。かえしや出汁の味わい、風味。それぞれの違いは小さく、なのにそれらが組

1200円ではもうしわけないほどのゴチソウ

うちの近所に「シェフス」っていう上海料理のお店がある。 上海蟹で有名な店。タナカくんと何度か一緒にきたことがある。 丁寧な仕事で作り出される上等な料理に来るたび、感心させられた小さなメゾン。 いつもキレイに整えられていて、テーブルの上には花。おもてなしの気持ちにあふれる空気がステキ。 昼は気軽な値段の料理が揃う。黒酢あんかけのパイコー丼もいいなと思うも、鶏好きさんのタナカくんを思って「海南丼」を選んでたのむ。 鶏もも肉をオーブンで焼いて仕上げてご飯の上にのせているという

ミキサーがグオングオン音を立ててあんずジュースが出来上がる

今日は23日。28回目の月命日。浅草寺さんにお参りしようと浅草に来る。 最近、人出が多くににぎわっているこの界隈も朝は静かでホッとする。線香焚いて手を合わせ、喫茶店の「アロマ」で朝食。 いつも元気なご主人も夏の暑さにちょっと疲れた感じ。ボクもいささか疲れ気味。 お店の先客2人だけ。 チーズトーストを作ってもらってお供に杏ジュースを作ってもらう。最近好きな組み合わせ。 座った場所がブレンダーミキサーの真ん前で、すごい落としてガガンガガンと氷と杏、水にシロップが撹拌される。

サムズフライもうまくて困る!

おいしいハンバーガーがボクを呼ぶ。 それで神田のミッケラー。 駅から近いのにわかりにくい場所。近所の電柱にサインが貼られ、路地の入り口にのぼり旗。3回目なのにやっぱりちょっと迷って到着。 開店直後なのにすでににぎやか。 一階客席はボクで満席。あとから続々やってくお客さまたちは2階にズンズン上がってく。 やってくる人はほぼ全員、チーズバーガーを注文します。 だからグリドルの上はおおにぎわい。 一度にたくさんのパテを焼くから、漂ってくる肉が焼ける匂いは強烈。焼けた脂が蒸散し、霧

災い転じて福となす!

今日も昼を蕎麦にしようと新宿西口の「渡邉」にくる。 新宿にはめずらしい、町のそば屋という風情。電気街のはずれにあって周りはにぎやか。なのにこの界隈はいい意味での町外れ感があってひっそり。 やってくるのは大人ばかりというのがステキ。 お店の真ん中にガラスで囲まれたそば打ち場があり、麺が次々打って切られる。 ボクの隣では昼から冷酒、蕎麦前たのんでたのしむ御仁。 神田や浅草のそば屋に座っているような気持ちになるのがまたステキ。 好きなメニューが2種類あって、ひとつは「そば三昧」

越前そばでリュクスなもてなし

打ち合わせをしたカフェの向かい側に越前そばの店をみつける。 「神楽坂九頭龍蕎麦」というお店。 昔、青山の裏路地にある福井料理のお店で食べて、おいしかった記憶があって、今日みたいに暑い日にはいいに違いないと思ってやってきてみる。 坂の町の坂の途中にあるお店。 路地の町の路地に面したお店で、坂をあがると門がある。暖簾をくぐるとテラスのようなアプローチ。冷たい人工の霧がふりそそぎ、体と気持ちがスッと軽くなってくる。なかなか粋なお出迎え。 お店の中はひんやりです。 丁寧なしつら

シーザーサラダにツナメルト、バナナモカパイ、オキニイリ

お盆の中日、日曜日。 タナカくんの好きだったものを食べようと思って「バビーズヤエチカ」にやってくる。 シーザーサラダのハーフポーション。ツナメルトをメインに選び食後にバナナパイという、ここで最高にオキニイリたちの組み合わせ。 感染予防対策のために姿を消してたケチャップくんとマスタードくんがひさしぶりにテーブルの上に戻ってた。 いつも使うわけじゃないけど「アメリカ的な食卓」の景色の中にはあってほしいもの。 だからこうしてあってくれると、ただただうれしい。 まずはコーヒーにミ

スペイン料理?中国料理?テクストゥーラの料理なり…。

西から友人がやってきてひさしぶりの「大人の遠足」。 お昼前に集まってお茶を飲みつつオリエンテーション。そのままランチにやってくる。 有楽町の「テクストゥーラ」というレストラン。 モダンスパニッシュと中国料理を融合させたコンセプトがおもしろそうだよ…、ってタナカくんと行こうと予約までしてた店。 結局、行かずじまいになっちゃって、タナカくんを偲ぶのにいい店かなぁと思って選んだ。 入口近くにカジュアルなバル。奥にフォーマルダイニングという構成で今日はフォーマル。ゆったりとしたテ

ぶっかけ中華にちょいがけカレー

病院にきたついでにオキニイリの「白河そば」。 街路樹が並ぶ坂道の途中にあって、葉が茂る季節になるとお店が埋まってみえるほど。 木々の合間に白い日傘に黄色い看板。夏でござんす…、暑い夏。 昔、近所に住んでいた。 ただその頃に来たことはなく、はじめて来たのは引っ越して10年ほども経ってから。近所に住んでいたときになんで食べておかなかったんだろうってはじめて食べて後悔したほど、今となってはオキニイリ。 朝早くの開店で売り切れじまい。お昼すぎには閉店しちゃうこともある。当時のボク

エビゴロゴロのエビドリア

今日もそれほど暑くなく、たっぷり歩こうと市ヶ谷まできて「ラタベルナ」で昼。 近所に住んでたときによく来てた。 昼は気軽なレストラン。夜はヒューガルデンを飲みながらたのしく時間が過ごせるバルのようにも使える便利なお店。 特に昼には手軽な値段の料理が揃う。おいしいうえにボリュームたっぷりというのがうれしく料理の種類も豊富だったから、「困ったときのタベルナだのみ」みたいな感じで使ってた。 オキニイリのエビドリア。メインをスモールポーションにする代わりにサラダをつけてもらえる。 そ