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越前そばでリュクスなもてなし
打ち合わせをしたカフェの向かい側に越前そばの店をみつける。
「神楽坂九頭龍蕎麦」というお店。
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昔、青山の裏路地にある福井料理のお店で食べて、おいしかった記憶があって、今日みたいに暑い日にはいいに違いないと思ってやってきてみる。
坂の町の坂の途中にあるお店。
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路地の町の路地に面したお店で、坂をあがると門がある。暖簾をくぐるとテラスのようなアプローチ。冷たい人工の霧がふりそそぎ、体と気持ちがスッと軽くなってくる。なかなか粋なお出迎え。
お店の中はひんやりです。
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丁寧なしつらえ。居心地のよい空間に座り心地のよい椅子、そして大きなテーブル。白いシャツに黒いベストのサービススタッフがレストラン的。いいお店。
「福井の郷土料理とおろしそばでおもてなしするお店」というのがお店のテーマ。
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ランチメニューはそばと6種類のご飯物とを自由に組み合わせるセットがメイン。そばはざるにかけそば、越前そばが選べて当然、目当ての越前そば。
ご飯物には福井名物のソースカツ丼や海鮮丼もあるけれど、越前そばのお供と言えば焼鯖寿司。しかも焼鯖寿司にはだし巻き卵もついてくるというので迷わずそれを選んでたのむ。
そばを茹で上げる時間を待って、あっという間に料理は完成。
お皿におそば、大根おろしのたれに鯖寿司、だし巻き卵にお漬物。
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そばの上には削ったばかりの鰹節と刻んだネギがのせられている。
そこにタレをかけて味わうぶっかけスタイル。
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越前そばのタレは大根おろしや、大根おろしの搾り汁に醤油やかえしを混ぜて作る独特のもの。
ここのは大根おろしを搾らずそのまま。ぽってりそばの上にのっかりそばにからんで口の中へとやってくる。
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大根汁のうま味が出汁のうま味を膨らます。ほのかな辛味、そして風味が力強くも、やさしくもありひと口ごとに食欲わかす。
そばは色黒。歯ごたえ強くて風味もゆたか。若干太めの麺線で噛めば噛むほどおいしくなっていくのがたのしい。刻んだネギの辛味も混じって、そばの甘みを引き出していく。
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焼鯖寿司のサバは焼き立て。脂ののったサバを強めの酢〆にし、皮目をこんがり焦がして仕上げる。押してかためたシャリと一緒に噛むとハラリとシャリが散らかり脂がにじむ。
大根おろしのタレとそばの風味と鯖寿司。辛味に酸味に甘みにうま味と、多彩な味が口の中で花開く。
よき組み合わせにニッコリします。
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だし巻き卵はふっくら、なめらか。お皿に滲んだ出汁がたまるほどにしっとり。大根、ニンジン、みょうがの自家製漬物もカリコリシャキッと歯ざわりのよいおゴチソウ。
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竹の筒には蕎麦湯がたっぷり。蕎麦を食べ終わった器に注いでゴクリと飲んで、口やお腹をスッキリさせる。オキニイリ。
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