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サカキシンイチロウのおいしい手帖

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おいしいお店。おいしい料理。 愛着があってずっとこのままでいてほしいなぁ…、と心から思える宝物みたいなお店や料理を紹介します。
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記事一覧

ローストビーフみたいなステーキ、ルモンドのリブロース

今日は肉を食べよう…、と思って「ルモンド」。 新宿西口の電気街のど真ん中にあるステーキの店。間口が狭くカウンターだけ。メニューもステーキ、スープにサラダだけという専門店で人気のお店。 開店前から並んで2番目。ステーキを焼いてるところが一番よく見えるところに座ってニンマリします。 お店の前で待ってる間に注文をとる。リブロースの定食のご飯抜き、サラダ大盛り、コーンポタージュ追加というのがいつもの注文。スラスラ呪文のように伝える。それから5分ほどでドアオープン。 カウンターの上

スマッシュバーガーとサムズフライのミッケラー

ひさしぶりに神田の「ミッケラー」。 神田駅の近くにあるのに、なかなか辿り着けないダンジョンみたいな路地の中。 周りは居酒屋、あやしい中華料理店。夜はおそらくにぎわうんだろうけど、昼はゴーストタウンみたいな感じで、いつもしたたか迷うんだけど今日はあっさり来れました。 やっとお店のおなじみさんになれた気がしてニッコリします。 YouTube の極小住宅チャンネルに出てきそうな、民家を丸ごと使ったハンバーガーとクラフトビールの専門店。 1階にハンバーガーを焼く厨房。クラフトビー

端正でうつくしきそば、うつくしき味

蔵前からどこを経由して家に帰ろうか…。 そういえば大江戸線で本郷三丁目に出られたはず。そこまでいけば丸ノ内線で四谷三丁目はもう近い。 本郷三丁目にはおいしいそば屋があって、天丼の〆に食べて帰ろうと思って「蕎麦切森の」。 小さな店です。14席しかない。 揚げたての天ぷらを一個一個運んでくれる天ぷらそばが有名で、ボクの隣でエビの頭をカリカリ食べる音がしている。 惹かれるけれど天丼を食べたばかりです。我慢する。 辛味大根そばをたのんだ。 まず辛味大根をおろして軽く搾ったものが器

ひやあつうどんに茄子天、ゲソ天、揚げた餅

ひさしぶりに「うどんや大門」。 中野ブロードウェイの地下一階のうどん屋さん。 厨房の前にカウンター、そこに6席。屋台みたいな設えで、人気があっていつも行列。開店前に来たんだけれどすでに行列。数えてみるとボクの前でもう6人。二巡目だなぁ…、と思って待ちます。 食品売り場のフロアーで生魚の匂いがときおり漂ってきて、市場で待ってるみたいな感じが面白い。 開店してから10分くらいでボクの番。待ってる間に「ひやあつの小、茄子天、ゲソ天、揚げ餅で」と注文してた。 だから座ったときには

すばらしきシュークリーム

午後から銀座で打ち合わせ。それまでの時間を甘いものですごしましょう…、と、銀座ウエストにやってくる。 ちょっと心配しながらきました。 おやつどきには行列ができることが最近多くて、空いてるかしら思ってきたのね。 お店の外に行列はなし。6割程度の埋まり具合で、うれしいことにオキニイリの場所があいてた。 厨房の中がチラリと見える場所。ベートーヴェンの顰めっ面を見ながらお茶を飲むのも乙といういうものです。 シュークリームのハーフハーフが今日のお目当て。 ブレンドコーヒーをお供に

これから通うお店になりそう…、Spaghetti SHU

西新宿にある「ハシヤ」というスパゲティ屋さんが好きでよくいっていた。 オフィスビルの地下食堂街にあって好きだったんだけどにぎやかすぎてせわしなく、ときに荒っぽさを感じることがあってちょっと苦手に感じるようになっちゃった。 それでハシヤ出身の人がやってらっしゃる四谷の「ながい」を重宝するようになったんだけど、同じくハシヤ出身の方が九段に店を出したと言うのでやってきてみる。 「スパゲティシュウ」って名前。 店名に添えられるように by HASHIYA って書いてある。 開

ビビンパ、プルコギ、本場のゴチソウ

ひさしぶりに夜の妻家房。一階がキムチや韓国食材を売ってるお店。狭くて急な階段を上がった2階が韓食堂。 夜は気軽にお酒が飲めるムードもあって、ふたりの時にはよく来てた。 日本全国に同じ名前の店がある。 飲食テナントビルやショッピングモールなんかに多くて、ここが本店ってことになっているけど他のお店とここではまるで味が違うんです。 ここの料理は韓国出身の調理人が作ってる。子供の頃から慣れ親しんだ料理を勘や経験で仕上げてくれる。他のお店は誰でも作れるような仕組みで作った料理で、だか

アップルパイの前菜にスライダーをたのしむ

なぜだか突然、アップルパイを食べたくなって「バビーズヤエチカ」。 思い立ったらワクワクしちゃって、開店とほぼ同時の到着。朝の10時のちょっと過ぎ。 家から地下鉄一本で来ることができるアメリカです。誰も座っていないベンチチェアを見ると本当に旅行をしている気分の浸れる。 80席近いサイズでサービスレストラン。パスタもご飯も扱わないという潔さがボクは好き。 目当てのアップルパイをおいしく食べるためにメインは控えめ、スライダープレート選んでたのむ。 お供はコーヒー。 大きなマグ

お好みどおりのざくろのお昼

ざくろにきました。松屋銀座の隣のビルの地下一階。 エスカレーターの上に地下のお店のサインボードがあるのだけれどそこがちょっとギリシャ神殿風にみえ、贅沢で非日常的な何かが地下に待ってるみたいな感じがするのがたのしい。 昔はカレーのトップスもあったんだけど、ケーキの売り場を残して閉店。地下一階は全部「ざくろ」になっちゃった。 見事に作り込まれ丁寧にメンテナンスされた空間。こういう造りのお店は最近少なくなった。 ここのサービス係の女性スタッフはみんなキリッと凛々しく背筋が伸びて

オージーなメキシカン、アメリカンなチャイニーズ

ときおり無性に食べたくなるのがメキシコ料理。 そういうときはたいていいつもレストラン的料理じゃなくてストリートフード的なものを食べたくなる。 「グズマンイーゴメズ」に行こうと思って渋谷。 今日も陽気なおじさん2人の絵に出迎えられる。右側のおじさんがタナカくんにちょっと似ていて、「元気でやってる?」って声をかけてお店に入る。 随分にぎやか。 渋谷の町の外れにあっていつも空いてた印象があった。ところが今日はほぼ満席。好きな店が流行ってくれるのはうれしいコトです。 エンチラーダが

ビーフン東。はじめてのスープかに玉

おいしいビーフンを食べたくなって新橋駅前の「ビーフン東」。 いつも変わらず人気の店で開店10分前にして前に7人。行列につきのんびり待っていたらたちまちボクの後ろに長い列。 5分前に中華鍋をお玉でひっかく音がしておいしい匂いが漂ってくる。 開店と同時に満席、カウンターに座り目の前の厨房を見ると調理人が5人キリッとスタンバイ。いいお店って開店と同時にエンジン全開になる。ワクワクします。 いつもは五目焼きビーフンを選んでたのむ。今日はちょっと変わったものをと蟹玉ビーフンを汁でもら

バターミルクパンケーキにベーコンエッグ

バターミルクパンケーキを食べたくなった。 それで原宿の「サンフランシスコピークス」にくる。 好きな店です。気持ちがはやる。お店の前に着いたのが開店時間のちょっと前。「Sorry we’re CLOSED」ってサインがあった。 お店の写真を撮ってたら「おひとりですか?」ってお店の人がやってきて、サインも「we are OPEN」につけかわる。 オキニイリのカウンターの一番端をもらって座る。 いつも右側にタナカくんがいた場所です。 お店をパシャり。サンフランシスコのユニオン

おかめの雑煮で虫養い

有楽町の「おかめ」で軽く虫養いをと思って来てみた。 珍しく今日は静かでボクひとり。 「たまご雑煮」を選んでたのむ。 年中雑煮が用意されててしかも2種類。たまご雑煮と味噌雑煮がある。 味噌雑煮はお餅のほかにうどんも入った、味噌味のかちんうどんのような商品。今日のお腹にはちと重い。 力うどんは餅入りうどん。 かちんうどんも餅が入ったうどんだけれど必ず焼いた餅を入れなきゃカチンにならない。しかもカチンは餅をあらわす公家言葉。手間のかかった贅沢料理を思わせる。 父はかちんうどんが好

四国屋の四国のうどん

昼は「四国屋」。 タナカくんの住んでたところの近くにあって、四国風の手打ちうどんをたのしめる店。 長崎出身のタナカくんは、大学時代から東京にでてくるまでを高松で過ごしてた。だから四国のうどんは大好きで、このお店にもよく来てた。 コの字の大きなカウンター。中に麺の茹で場があって店に入ると眼鏡が曇る。 出汁のおいしい香りがしてきて、なんだか四国に帰ってきたって感じがするのが好きな店。 牛ばらうどんとお稲荷さんを…、と注文します。 麺が茹で上がるのに時間がかかる。そのためまずサ