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スペイン料理?中国料理?テクストゥーラの料理なり…。

西から友人がやってきてひさしぶりの「大人の遠足」。
お昼前に集まってお茶を飲みつつオリエンテーション。そのままランチにやってくる。
有楽町の「テクストゥーラ」というレストラン。

モダンスパニッシュと中国料理を融合させたコンセプトがおもしろそうだよ…、ってタナカくんと行こうと予約までしてた店。
結局、行かずじまいになっちゃって、タナカくんを偲ぶのにいい店かなぁと思って選んだ。

入口近くにカジュアルなバル。奥にフォーマルダイニングという構成で今日はフォーマル。ゆったりとしたテーブルにつく。

入り口からバルのエリアを通り抜け厨房の前を通ってメインダイニング案内されるというドラマティックなしつらえ。バルから厨房は遠くて見えず、フォーマルダイニングの目の前に厨房があるというレイアウトにも感心します。

サングリアを食前酒にもらって乾杯。

うちにお客様をお招きするときにタナカくんが必ず作っていたのがサングリア。
口潤しつつ思い出す。
まずはピンチョス9種類。

テーブルの上に置かれた今日のメニューにその内容がかかれてて、しかも食べる順に番号がふられてる。
カレイのカルパッチョ、トルティージャ、とうもろこしのムースに昆布〆アスパラガス。スペイン風のカポナータ、穴子のジュレ寄せ、茹でてスパイスに漬け込んだ落花生に一口大のカツサンド。トマトの冷たいスープと味わい、食感多彩で個性的なる味の料理にお腹がよろこぶ。

続いて四川風のよだれ鶏。鶏むね肉ともも肉がそれぞれ一口ずつ用意されてて、赤唐辛子と山椒がピリリときいて食欲湧かす。
続く料理の名前が「に、つける…」というもので、蒸し鶏を食べ終えたタレにさまざまな料理を「つけて」味わう提案。

まずは餃子がひとりひとつづつ。タレの辛さと痺れが餃子の肉汁に混じって甘みにかわってく。

山椒を練り込んだ中華麺をつけて食べるとビリビリ辛くて舌がしびれる面白さ。
最後は豆乳のスープを注いで担々麺のスープのようにして食べる。麺やスープはお店の人がサーブしてくれ、ほどよき塩梅にしてくれるのが粋で良い。

メニューには載っていなかったサプライズ料理がパエリア。

大きなパエリア鍋に「するめ、ムール、しそ」とイカ墨で具材が書かれてる。
遊び心満点のうえ、アルデンテの米が奥歯を叩く感じもゴチソウ。

平日ランチにはフカヒレの姿煮がつく。

フカヒレは大好きだった。
なにかいいことがあったときに一番多く食べたゴチソウが維新號の土鍋フカヒレ煮込みじゃないか…、と思えるほどのタナカくんのオキニイリ。
ゼラチン質でぽってりとしたソースの中で心地よさげに寝転んでいるヒレをザクザク味わいながら、唇、舌に張り付くようなスープのうま味をウットリしながら味わった。

続いてお肉。

串に刺してローストした豚肉二切れ。ひとつはとろけるやわらかさ。もう片方はゴリゴリ、肉の歯切れる食感たのしむ提案。
スペイン産の青唐辛子のグリルの間に一本ひかれた先は梅のピュレを使ったソース。酸味と香りが豚の脂をおいしくさせる。

〆は柚子の香りのスープで作った冷たい中華麺。

ひとつのコースに中国料理とスペイン料理が混じり合う。それもしっかりとした味のストーリーにしたがいやってくるというのがたのしくて、なによりたのしんでもらおうと一生懸命なサービススタッフの心づかいがうれしいお店。

煮きった紹興酒を使ったアイスクリームを挟んだモナカはどっしりとしたカラメルみたいな味わいで、バナナムースを載せたチョコレートムースが昼のお腹に蓋をする。
タナカくんの思い出話にも花が咲くステキな昼のおゴチソウ。


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