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【江東区】保育所における「発達障害児への支援について」江東区に聞きました!
みなさん、こんにちは!
助産師・看護師・一児の母
がん・不妊治療経験者
江東区議会議員の酒井なつみです。
江東区議会の9月議会で3回質問を行いましたので、順にブログにまとめる形でご報告したいと思います。
ジェンダー平等/DV対策/ワークライフバランス・男性の家庭進出/障害者施策と、これまでの活動をより深め、未来のために取り組んでいます。
本日のテーマ
本日は保育所における「発達障害児への支援について」を取り上げます。
現在、私の娘は5歳で区内の認可保育園に通っています。
最近、複数のママ友から「先生(園)に勧められて発達検査に行くことにした」という話を聞きました。
不安や戸惑いの気持ち、様子をみている間の葛藤、対処をしている様子に、支援が必要だと強く感じました。
一般に発達障害は、3 歳ごろから特徴的な言動が表れるため、保育者は発達障害を発見しやすい立場にあり、正しい知識と障害児保育の技術が求められます。
保育者(先生)にも、十分な支援やスキルアップの場が提供できているだろうかと感じています。
発達障害は、生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態です。そのため、養育者が育児の悩みを抱えたり、子どもが生きづらさを感じたりすることもあります。
最新情報では、12月13日文部科学省は通常学級の公立小中学校に通う生徒の8.8%に発達障害の可能性があると、調査結果を発表しました。この調査は10年ぶりで、2012年の調査に比べると、2.3%上昇したといいます。35人のクラスであれば約3人がそれに該当するという割合になります。実際には発達障害を発症する子どもが増えたのではなく、「発達障害」への認知や理解が増えたことが要因だ、と報じられています。
保育の現場でも、配慮が必要な子どもは同程度いることになります。
決算委員会という議会の仕組み上、今回は保育園に通う子どもたちへの支援(保育士や保護者への支援も含む)について質問と要望を行いました。
特別なニーズをもつ子どもが、豊かに育っていくために以下2点が必要です。
・発達に心配のある子どもの早期発見と支援の拡充
・保育所・保育士への支援(巡回訪問支援、加配保育士、研修など)
江東区の現状
さて、それでは区の現状をお知らせします。
保育所に通う特別な支援の必要なこどもの数は、令和3年度229名となっています。
内訳:
区が特別支援児調査で認定した数は200名
※令和2年度171名、令和3年度200名、令和4年8/31現在182名 増加傾向
※親の同意がないがフォローしているこどもの数は令和3年度29名、令和4年度8/31現在34名
基準:観察調査員(園長会代表)、公認心理師の判断による
![](https://assets.st-note.com/img/1671607584626-fHOAbMxd5M.png?width=800)
繰り返しになりますが、私は発達に心配のある子どもの早期発見と支援、保育所・保育士への支援(巡回訪問支援、加配保育士等)の拡充が必要と考えます。
区は、専門家が園へ助言を行う事業を実施していますが、令和3年度現在、実施率は29.5%にとどまっています。
(私立園には発達相談費加算があり、その活用は35%)
保育施設特別支援事業について
▽事業内容(何をしているか)
①区内保育所へ年4回、公認心理師の巡回を行っている。
令和3年度実績: 区立保育園13園/44園中、延べ63人、実施率29.5%
私立保育園6園/141園中、延べ18人、実施率4.3%
※私立園は保護者の同意がなく園から要請があるところへ巡回できる
事業外だが、私立園には発達相談費加算(上限15万2300円/年)あり。
医師等に相談することができる
活用実態:加算を受けている施設は44施設(31.1%)
(私立園132園、小規模18、認定こども園4、 合計154施設中)
この現状から、7割程度の施設が支援を受けておらず、園への支援不足を指摘しました。
私立保育園の加算の活用が少ないことについて、区に見解を尋ねたところ、加算による支援があることについて知らないわけではないと思うが補助金制度も複雑で、事務員のスキルに左右される一面もあるとのことでした。
使い方や申請の仕方も含めて丁寧に案内し、活用を促していくとともに、発達支援ゼミ(医師の行う保育士向け研修)を通じて保育能力の向上に努めるとの答弁をいただきましたので、今後の推移も確認したいと思います。
【江東区の取り組み】保育士向けに子ども発達支援ゼミを開催
オリエンテーション+医師による6回の講義・グループワークを実施
目的:保育の質の向上を図る
保育士からのニーズが高く人気。参加人数は60人と設定しているが、できる限り申込者全員が受けられるようにしている。
また、発達障害児に対して加配の保育士が配置されているか、現状との乖離を把握し、必要な助言・指導を行うよう求めました。
![](https://assets.st-note.com/img/1671607651267-yJXVC24qF5.png?width=800)
「加配保育士の配置については、職員配置報告書で確認し、配置されていると認識している。指導検査でも確認を行っているとのことでしたが、乖離の状況は把握していない」とのことでした。
【加配保育士について区の取り組み】
区では発達支援児1人に対し、保育士1人の配置が可能
(ただしクラスに2人いる場合は1人でよい。国基準2:1は守られている)
加配保育士を置く事業者へのサポート
:①特別支援児保育加算17万4420円/人、のべ1444名(決算額2.5億円)
毎月補助するものなので、単純に12で割るとおよそ120人
※4月~9月は経過措置で必ず配置しているわけではない
職員配置報告書を毎月提出することを求めており実績確認している
②クラスサポート対象児加算10万2000円/人(※25時間/週以上の勤務)
のべ205名(決算額2000万)
※経過措置が無く、報告があれば加算される
親のニーズは…?
不安、悩み、子育ての困難感、仕事との両立が困難など…
様々あります。
発達障害をもつ子どもの保護者に共通するのが、「よい親であらねばならない」という強いプレッシャーにさいなまれていることです。
発達障害は育て方には起因しませんが、「しつけが悪かったのでは」といった自責の念をもつ保護者がとても多いと言われます。
親子と日々関わりのある園で、保育者からの保護者の支援、支援につなぐための情報提供などを行っていただくように区へ要望しました。
さいごに
時間の関係で深掘りできていないこともありますが、区の現状と課題について取り上げることができたと自負しています。
加配保育士が置けることや施設への専門家巡回支援が行われていることについて、全く知られていない現状がありますので、支援を見える化し、誰でも受けられるようにしていきたいと考えています。
私立保育園が増える中、公立だけでなくすべての保育園での保育の質の向上が求められます。
保育の質向上や障害のあるこどもと保護者への支援について、これからも取り組みます。
ぜひご意見寄せてください。
議会での質問と要望の様子は動画でもご覧いただけます。
今後も応援よろしくお願い申し上げます!
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