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【量販店必見 】「使われるアプリ」になるための3つのポイント|セミナーレポート【後半】

2023年2月28日(火)~3月3日 (金)に、リテールテックJAPANの会場にて、MGRe(メグリ)ブースを出展しました。
今回は、スーパーやホームセンターなどの量販店向けに講演を行った際のミニセミナーを、レポートとしてお届けします!

登壇者

メグリ株式会社
磯崎 幸一

スーパー・ホームセンター・ドラッグストア等、量販店業界のフィールドセールス担当。中小企業診断士。

はじめに

本セミナーでは、昨今とても注目を集めている「お客様とのつながり作り」をテーマに、【お客様とのつながり作りの重要性とアプリが果たす2つの役割をセミナーの前半で紹介しました。

今回は、後半の内容となる【「使われるアプリ」になるための3つのポイント】をお伝えします。

【使われるアプリ 】になるための3つのポイント

セミナーの前半では、アプリが
・お客様とのつながりを作っていくためのタッチポイントとして有効である
・情報を伝えるメディアとしての役割を果たしている
・利用者の行動を捕捉するセンサーとしての役割を果たしている
とお伝えしました。

セミナーレポートの前半は以下リンクよりご覧いただけます!
【量販店必見】お客様とのつながり作りの重要性とアプリが果たす2つの役割|セミナーレポート【前半】

ただし、せっかくアプリを作ったとしても、利用者の方に使っていただくためには、設計や運用に工夫が必要です。

一人でも多くの人にアプリを使い始めてもらうこと

これがアプリマーケティングを行っていく上で「最初で最大の壁」なんです。

多くの企業様が、アプリを作ったが利用者がさっぱり伸びていかない、というお悩みを抱えていらっしゃいます。

実際に「アプリを作りました。色々便利な機能がついてるので、ぜひ使ってください。」と伝えただけで、進んでアプリをダウンロードしてくれるお客様は多くありません。

自身でダウンロードしたアプリの数

■ モバイル社会研究所「モバイル社会白書web版2022」のデータを基にメグリにて作成

こちらは、Docomoさんが行った調査結果に基づいたグラフです。
自分でダウロードしたアプリの数は9割以上の人で50個未満、約7割が20個未満です。

20個=およそホーム画面の1画面分です。
LINE・Facebook・YouTube・Amazon・google・天気・メモ・時計…と数えてみてください。
あっという間に20個になってしまうような気がします。

日常的に使用するアプリの数

■ モバイル社会研究所「モバイル社会白書web版2022」のデータを基にメグリにて作成

さらに、日常的に使用するアプリ数は、8割の人が10個未満という調査結果があります。
企業は、この中のアプリの一つとして、選んでもらわなければなりません。せっかく作ったアプリを、お客様に使ってもらうのは大変なのです。

そこで、アプリの利用者数を増やしたいとお考えのご担当者様がチェックするべきポイントを3つお伝えします。

ポイント①:使い始める【メリット】を感じてもらう

これは文字通り、お客様がアプリを使いたい、と感じるようなアプローチが重要だということです。

例えば、以下の画像のようなサイトをご覧になったことはありますか?

上記の訴求ポイントを読んで、お客様は「物理カードをスマホアプリにすればお得だなぁ。便利そうだし使いたい!」と思ってくれそうでしょうか?

手間をかけてアプリをダウンロードしようと思うには、少し訴求ポイントが弱いですよね。

この「ダウンロードの壁」を乗り越えるには「アプリを使わないと損」と感じられるくらいのインパクトが必要になります。
そこで最も分かりやすいのが、金銭的メリットです。

具体的な施策としては、以下のようなものがあげられます。

  • ダウンロードクーポンとして●●ポイントをプレゼント

  • アプリ会員限定価格を設定

  • 季節商材の予約をアプリでのみ受け付ける

  • イベントの参加券をアプリでのみ配布する

  • ノベルティの引換券をアプリでのみ配布する

ただ、ダウンロードクーポンや季節商材の予約施策などは、アプリダウンロードのきっかけ作りとしては有効ですが、これだけでは使用しつづけてもらえません。
このような施策を実施する際は、「使い続けてもらう」施策もあらかじめ準備しておきましょう。


ポイント②:【簡単】に始められると感じてもらう

繰り返しになりますが、アプリをダウンロードして使い始めてもらうというのは、お客様にとっては非常にハードルの高い作業であると捉えるべきです。
このハードルをどこまで下げられるかが、アプリの利用者数を伸ばすことに直結します。

そこで有効なのが、最初の設定を極力簡単にするという施策です。
では、どのようにすればよいのでしょうか?

一つめは、インターネットのみで新規会員登録が完結する仕組みづくりです。
よくスーパーマーケットやホームセンターなどの量販店にあるのが、店舗に行かないと会員になれないというケースです。
いったん物理カードの会員申し込みを店舗で行い、物理カードに書かれている会員番号をアプリに登録して初めてアプリが利用できるという仕組みとなっています。
そのため、入会しようと思った時にスムーズに入会できず、お客様は大きなストレスを感じてしまうのです。

このような状態を避けるためにも、新規会員登録はインターネットで完結させるのが吉です。

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会員登録なしにすぐにアプリが使える「仮会員」もご用意しています。

二つめは、新規会員登録に必要な情報を最小限にするという点です。
新規会員登録をしようとした際に、必要な入力項目が多く、面倒に感じてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか?

個人情報を細かく入力しなくても新規会員登録が実現できたら、お客様はとてもハッピーなはず。
お客様の個人情報の取得は、やり方次第で後から追加してもらうことも可能です。
最初から本当に必要な情報なのか、きちんと精査することをおすすめします。

三つめは、IDとパスワードを1回登録することで、すべてのサービスが利用できる仕組みづくりです。
厳密には、アプリを使い始めてもらうためのポイントとは少し違うのですが、お客様がサービスを利用しようとしてつまずくことの多いポイントです。

お客様の8割は、ログインが面倒でデジタルサービスの利用をためらった経験があるというデータがあります。
せっかくお客様のために始めたサービスなのに、使い始めてもらえない…
これほど残念なことはありませんよね。

具体的には、以下のように複数回の会員登録が求められるケースがあります。

  • ポイントカードを使うために一度個人情報を登録したのに、ECで取り置き予約をしようと思ったら再度登録が必要だった

  • リフォームサービスを使おうと思ったら、見積もり請求のための個人情報登録を再度求められた

このように様々なIDやパスワードが必要だと、管理もしづらくログインも面倒なため、お客様はサービスを使わなくなってしまいます。
一度の会員登録ですべてのサービスが利用ができる、という状態だとお客様もうれしいですよね。
さらに、2回目以降はログインを行わなくてもサービスを利用することができる、となればお客様はほとんどストレスを感じません。

そのため、IDとパスワードを1回登録することですべてのデジタルサービスが利用できる状態にすることは、サービスの拡張や便利なアプリとして利用し続けてもらうには、とても重要なのです。

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自動ログインとは、一度ログインしたことのあるサイトや外部システムへのログインID・パスワード入力を省略できる機能です。

ここでひとつ注意点ですが、上記でお伝えした3点は、アプリそのものの作り方の問題ではなく、裏側の会員情報を管理するためのシステム基盤に起因する問題である場合がほとんどです。

例えば、POSで会員情報・ポイントが管理されている場合、会員管理は企業内のローカルネットワークに閉じた形で管理・運用されているケースが多くあります。

そのため、お客様は、インターネットを通して「マイページ」などから自身で登録した会員情報にアクセスする、ということができません。

これを、インターネットからアクセスできる会員基盤、および本人確認のできる認証基盤を整備することで、各WEBサービスとのスマートな連携が実現しやすくなります。

結果、
・デジタルサービスが増えるたびに情報登録をしなければならない
・店舗などでスタッフに情報の内容確認をしてもらわないといけない
といったお客様側の「負」の解消につながります。

会員情報をどのように管理するかという問題は、デジタルを活用した様々な顧客サービスを展開していこうとする場合に、どこかでぶつかる課題になるはずです。
できるだけ早期に会員情報の管理方法をご検討いただき拡張していくことで、結果的にスピード・コストともに良い結果につながります。


ポイント③:アプリ施策を【関係者全員】が理解する

これは、お客様に対する施策というより、アプリを制作した企業側のポイントです。
「顧客とのつながりを強化するための接点であるアプリを、一人でも多くのお客様に使ってもらう」という戦略を、経営や施策の推進部門だけでなく、店長や店舗スタッフを含めた全社員でその価値を理解・推進していく必要があります

なぜなら、お客様がアプリをダウンロードするきっかけが店舗スタッフによる案内である場合が圧倒的に多いからです。

ご自身の体験を思い出してみてください。
「今日は、あのお店に行くから前もってアプリがあるか調べて、あったらダウンロードしておこう」といった行動をしたことはないのではないでしょうか?
ほとんどの場合、店頭で案内を見たり、店舗スタッフの方に進めてもらって初めて存在を知ることになります。

MGReのお客様の中には、ダウンロードしてくれたお客様の半分以上が店舗の案内がきっかけだったという事例もあります。

一方で、「アプリの案内をしてダウンロード数(アプリ利用者数)を増やしてくれ」という指示は、常に忙しい店舗業務にタスクを追加することでもあります。
そのため、店舗スタッフに対してアプリの意味や価値・狙いをしっかり理解してもらうようにしましょう。
その成果を評価につなげるといったさらに踏み込んだ施策や工夫が求められるところではありますが、まずはしっかりとマーケティングの狙いを伝えることで、店舗スタッフは前向きな気持ちでアプリの案内をしてくれるはずです。


まとめ

セミナーほ後半では、「使われるアプリ」になるための3つのポイントを紹介しました。

ダウンロードしてもらうメリットを設計して伝えていく
・ダウンロード後の使い始めはできるだけ簡単に行えるようにしておく
・ダウンロードの一番のきっかけとなる店舗でしっかり案内してもらえるよう、全社的に取り組みを理解してもらう

セミナーレポートの前半は以下リンクよりご覧いただけます!
【量販店必見】お客様とのつながり作りの重要性とアプリが果たす2つの役割|セミナーレポート【前半】

MGReは、数多くのリテール企業様とのお取引の中で、詳細なノウハウを蓄積しております。アプリ制作に関してご質問等あれば、お気軽にお問い合わせくださいね。

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