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龍のいた景色〜見沼〜

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私の育った見沼。何気なく散歩しながら眺めていた代用水と桜並木。そこは古くは東京湾と繋がり、人と自然との関わりが今に伝承される場所でした。語られる龍と人との伝説の、クライマックスは…
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#この経験に学べ

「科戸(しなと)」(wind occur) /個展「かくれざと」出品作#6

「科戸(しなと)」(wind occur) /個展「かくれざと」出品作#6

 科戸(しなと)は、風の起こるところ。罪を吹き払う風。元を辿れば神道に登場する言葉ですが、画面下に描いた開かずの門は国昌寺のもの。
 明治政府の神仏分離政策以前は、神と仏は当たり前のように混ざり合っていました(神仏習合)。例えば日本の七福神を代表する柔和な大黒天が、インドでは破壊の神だったのは有名な話です。
 このように外から入ってきたものを、自らの内のものとどう折り合いをつけるかは、人間の常に変

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広大な沼沢地と龍神伝説

広大な沼沢地と龍神伝説

前回、実際に見沼周辺をうろついたのをきっかけに数日散歩を続けています。
 基本的な概要もさらっておきたくなってきたので少しだけリサーチ。

見沼は、もとは沖積低地が沼沢化した広大な自然の沼。

 だそうです。

縄文時代まで・・・
 古芝川が大宮台地を侵食した谷に、奥東京湾が入り込んでいた。
 (周辺に貝塚が点在。)
弥生時代・・・
 海岸線が後退し、多数の沼が繋がる広大な沼沢地となる。
 Y字型

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見沼の散歩/龍のいた景色

見沼の散歩/龍のいた景色

 身近過ぎて逆にあまり見ていなかったような場所が、自分にとっての見沼です。
 実際に絵に出てくるものが直接的か間接的かはともかく、再び自らの五感で改めて感じておきたいと思い、自転車にまたがり出発。

 見沼代用水沿いに自転車を走らせ、なんとなく氷川女體神社へ。
 中学生の時の写生大会で描いた景色もほとんど変わっていなかった。変わっていないなぁと思いつつ、果たして写真で撮った場所だったらこんなに覚え

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