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【フリーランス仕事図鑑】ゲームUIデザイナー:はなさくのさんの場合

皆様こんにちは!フリーランス主婦のサイトウさんです。

フリーランス・在宅ワーク・ワーママに関するリアルなお話をYouTubeに投稿しています。

「見たいけど時間がない…」という多忙なフォロワーさんの声を受け、要点のみぎゅっとnoteにまとめ中です。


今回は「フリーランス仕事図鑑:ゲームUIデザイナー編」です。

フリーランス仕事図鑑とは…
様々な業界で活躍中のフリーランスの方に仕事関連の話を聞きまくる企画
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スペシャルゲスト:はなさくのさん
TwitterでフリーランスゲームUIデザイナーといえばこの方。※サイトウ調べ
ソーシャルゲーム会社で5年半働いた経験を活かしてゲームUI情報を発信。
クリエイターユニット:デザニメ・ラボの活動にも要注目!
→やってることまとめ

聞き手:サイトウナツミ
ゲームやアプリのUIデザインを中心に活動中のフリーランスデザイナー。
出産育児のため5年間専業主婦として悶々と過ごした後に開業。
→やってることまとめ


Q1 ゲームUIデザイナーってどんな仕事ですか?


はなさくのさん

結構説明が難しい仕事で…めっちゃくちゃ簡単に言うと、ゲーム体験とかを良くするための操作部分とか手触り部分の制作なのかなって個人的には思っています。

ゲームの中でユーザーが何かアクションを起こすためのボタンとか入力操作とか…そういうグラフィック部分のパーツを制作するのはもちろんなんですけど、UIの設計部分とかも関わってくるので結構やることが多い仕事です。


▼はなさくのさんが制作したUIパーツ


▼はなさくのさんがUIデザインを担当したアプリの紹介ムービー


──人によっては演出や実装まで担当しますしね。


はなさくのさん

求められるスキルが結構多いですよね…。



Q2 ゲームUIデザイナーになったきっかけは何ですか?


はなさくのさん

新卒で入社してから2〜3年はプログラマーをしていたんです。

その後フラッシャー(Flashクリエイター)になって、企画→素材作り→スクリプトでの組み込みまで1人でまるまる1本超短期で作って公開っていうのをひたすら続けていたんです。


──ひ、1人で!?企画からまるまる1本!?


はなさくのさん
もう大変すぎて…「向いていないかも」と思っていた時に配属替えでWebの企画とか管理部分を担当するようになったんです。

そこでやり取りしてたWebデザイナーさんのデザインが素晴らしくって「こういうの作りたい!」って思いまして…そこからデザインの勉強をはじめました。


──素晴らしいきっかけですね!


はなさくのさん

会社に行きながら夜間スクールに通ってAdobeソフトの使い方の勉強をしたりしていました。

ところがですね、突然勤務していた会社がなくなってしまって…すぐに転職しないといけなくなってしまい…。


──それは大変でしたね…。


はなさくのさん

慌てて転職したWeb会社でようやくWebデザイナーデビュー!…のはずが、メインの担当業務がSEOとかで…デザイン業務は2割ぐらいで…。

「もっとデザインがしたいなー…」と悶々としていたところ、転職エージェントの方からゲームUIデザイナーを激推しされたんです。

ちょうどソーシャルゲームバブルの時代で人手不足だったらしく、未経験OKっていう状態だったんですね。

それで興味を持って、転職したゲーム会社でゲームUIデザイナーになりました。


──プログラマー時代から考えると長い道のりでしたね。


はなさくのさん

本当に…紆余曲折あっての今!って感じです笑



Q3 やりがいを感じるのはどんな時ですか?


はなさくのさん

会社員時代であれば「ゲームがリリースされて遊んでくれたユーザーさんのコメント見た時」って答えてたと思うんですけど…。

フリーランスになってからは自分の意識が「対ユーザーさん向け」というより「対クライアントさん向け」みたいな形に変わってきていて。

ゲームがリリースされる最後まで付き合うというよりは、最初のベースデザインだけ作るとか、一時的にアサインされて入るとか…部分的に入ることが多いんです。

相手からの要求以上のものを出せた時に「あ、これいいね!」って言ってもらえると「頑張って良かったー!」って思います。


──疲れも吹っ飛びますよね!


はなさくのさん
吹っ飛びます!笑
他にも個人的にテンションが上がる瞬間というのもありまして…。

要素が多い難しい画面を、見やすくて分かりやすくてかつグラフィック的にもすごいイイ感じにできた時は「ハマったー!整ったー!」ってなります笑



Q4 ゲームUIデザイナーに向いているのはどんな人ですか?


はなさくのさん

完全に個人的な意見なんですけど、UIデザインは画面の中で各要素を整理して綺麗に見せるっていうお仕事でもあるので、お片付けとかパズルとか整理整頓が好きな人が向いてるんじゃないかなって。

ゲームUIデザインやってる人の机の周りって結構きれいなんですよ。


──うっ…。


はなさくのさん

あ、もしや…サイトウさん…違います…?


──パズルは昔っから大好きで、UIデザインも大好物なんですけど…お片付けは大の苦手で…夫婦ゲンカの原因も9割それです…笑


はなさくのさん

あ、そうそう、「ゲーム会社のデザイナーは絵が描けないといけない」ってイメージがある気がするんですけど、UIデザイナーは絵を描けなくてもなれると思っています。

そもそも私自身絵が描けなくって…私が制作しているのは絵というより記号なんですよね。

四角とか丸とかグラデーションの組み合わせで手順を全部説明できるんですよ。


──なんと…!
はなさくのさん式のアイテムアイコンなどの作り方はPinterestにまとめてくださっているので興味のある方は是非ご覧ください。



Q5 ゲームUIデザイナーにはどうやったらなれますか?


はなさくのさん
まずは会社員を経験した方がいいと思います。

ゲーム会社に入ってそこでさらに上を目指すか、フリーランスになるかみたいな形がいいかなと。

いきなりフリーランスのゲームUIデザイナーを目指すのはおすすめはしないですね。

最初の方にお話した通り、ゲームUIデザイナーは求められるものが多すぎるので、一通り経験しないと分からないことって結構あるんじゃないかなって思います。


──今でもゲームUIデザイナーは未経験OKだったりするんでしょうか?


今はソーシャルゲームバブル時代と違って、中途の場合は経験者が求められるらしいです…。

でも新卒の場合は全然大丈夫なので、自分のポートフォリオを充実させればいいと思います。

実績がなくても自分で架空のゲームUIデザインをひたすら作ったり、個人でゲーム作ってる人がいるのでその人と一緒に組んでみたり。

実績にこだわるならクラウドソーシングとかで依頼を受けるのもまあありかなっていう気はします。



Q6 仕事はどうやってもらっていますか?


はなさくのさん

私の場合は主に2パターンです。

1つ目が知り合いの紹介経由で、2つ目がSNSやサイトからのお問い合わせです。

自分からの営業って実はほとんどやったことがないんです。


──まずはじめに1つ目の「紹介」についてお聞きしたいのですが、「知り合い」とは具体的にどのような方々なのでしょうか?


はなさくのさん

過去に所属していた会社や関連会社だったり、元同僚の方から声かけていただいたりとかが多いですね。


──なるほど!
そういう意味でもやっぱり就職は大事かもですね。


はなさくのさん

本当にそう思います!


──次に「SNSやサイトからのお問い合わせ」についてお聞きしたいのですが、割合的にはどの程度になるのでしょうか?


はなさくのさん

知り合いの紹介が大体2割くらい、あと8割がSNSとかサイトからのお問い合わせですね。


──すごい!
発信を仕事に繋げたいと思っている方は、はなさくのさんの発信を参考にするといいんですかね。


はなさくのさん

それが結構難しいなって思っていて…再現性がないなって…。

私の場合は1回Twitterでバズってから色んな人に見てもらえるようになったんですけど、じゃあそれが必ず来るかって言われると…運もあるのかなっていう…。


──はなさくのさんはお問合せに繋がるような導線がすごく多いなと個人的に思っていて…気になったことは全部やっちゃう感じですか?


はなさくのさん

そうですね、気になったサービスがあればとりあえず全部登録します。

「自分を知ってもらう」っていうことを意識しながら間口を広げていっています。

プロフィールの書き方にも工夫をしていて、「ここに連絡してください」ってサイトのお問い合わせページへのリンクを載せているんですよ。

「SNSはやっていないけど依頼したい」って人も多いので、メールアドレスは載せといた方がいいんじゃないかなって個人的には思っています。



Q7 独立を選んだ理由は何ですか?


はなさくのさん

約5年半勤めたゲーム会社を辞めた理由は3つあります。

1つ目は結婚したこと。

2つ目は介護をしなくてはいけなかったこと。

3つ目がもっと色んなゲームのUIデザインをして経験を積みたかったこと。

ゲーム会社でプロジェクトに入ると少なくとも1年は拘束されちゃうんですよ。

ひとつのテイストのデザインをずっとやり続ける経験もすごい重要なんですけど、グラフィックのバリエーションが偏ってしまいがちなんです。


──確かに…既に運営中のサービスに入ると量産作業が多いので特にそうなりますよね。


はなさくのさん

そうなんです。

「フリーになったら短期間で色んなプロジェクトに関われるのでは」という想いもあり、独立を選択しました。



Q8 フリーランスの良いところと大変なところを教えてください


はなさくのさん

大変なところは、とりあえず全部1人でやらなきゃいけないっていうところですね。

営業、見積もり、スケジュール管理、やり取り、制作、請求書発行などなど…。

ただ私の場合は夫が事務系の専門なんですよ。

そこらへんを全部お任せしちゃっているのでだいぶラクです。


──うらやましいです…。


はなさくのさん

でも金額のやり取りとかはやっぱり自分なので笑

そういうのは結構大変なんですけど、全部1人でやる分やりがいもあるっていう捉え方もできると思うんです。


──それは良いところですね。


はなさくのさん

そうそう全部自分で好きなように決められるので。

あとフリーになって初めて「自分に対して直接依頼がある」って嬉しいことなんだなって分かりました。


──確かに会社員の頃は「アサインされたかー」くらいにしか感じていなかったかもです。


はなさくのさん

そうそう、選ばれたとかじゃなくってたまたま今空いてるから、みたいな。


──依頼が来ただけでも嬉しいですもんね!


はなさくのさん

今頑張ったら頑張った分次の仕事にまた繋がったりとかそのままお金にも直結してきますしね。

「時間内で出来るだけ良いパフォーマンスを発揮して効率的に作業する」という意識も強くなりました。



Q9 在宅でもできますか?


はなさくのさん

会社で働いてた頃は、「UIデザイナーは他の職種とのやり取りが結構発生するから外注は難しいだろうな」「フリーランスでゲームUIデザイナーって厳しいんだろうな」って思っていました。

ただここ数年で一気にリモート時代に突入して、ゲームUIデザイナーが社内にいなくてもなんとかなるっていうのが分かってきて。


──そもそも取引先の社員全員がリモートワークだったりで、社内か社外かは以前ほど問題じゃなくなってきますよね。


はなさくのさん
はい、在宅でも全く問題なく働けています。



Q10 駆け出しの頃の自分にアドバイスするとしたら何ですか?


はなさくのさん

「もう少し準備して、お仕事ゲットできる状況になってからフリーになりなさい」…って言いたいです。

何も考えずにフリーになったらダメです!笑

最初は仕事がなくて…でも時間だけはあったので、どうやってお仕事取ればいいのかっていうのをひたすら考えたんですよ。

で、とりあえずブログとかSNS発信からはじめてみました。


──独立したてだと「とりあえず稼がなきゃ」って即金性のある事柄から手をつけがちだと思っていたので意外です。


はなさくのさん
会社員時代の貯金があったっていうのと、夫が普通に働いてたので死ぬことはなかったのとで、あまり焦っていなかったんです。

「まぁゆっくりやればいいや」くらいで。


──でもその頃の頑張りが今に活きて仕事に繋がってきているのですね。


はなさくのさん

今になって「効果あるかも」って分かってきました。

ただやっぱり土台もないまますぐフリーになるのはちょっと怖いかなっていう印象です。

できれば働きながら副業としてお仕事がもらえる状況があるといいですね。

1社でも2社でもいいのでどこかの会社とつながりを持っておくとかだけでもいいと思います。



Q11 今後の野望を教えてください


はなさくのさん

「フリーのゲームUIデザイナーとしてお仕事をバリバリ頑張る!」っていうのはもちろんなんですけど、今後はもっと実績公開可能な案件をできるだけ多く受けたいですね。

ゲームの仕事はなかなか公開できないものも多いので…。

あと、本当はもっとお仕事をたくさん受けたいんですけどスケジュール上お断りするっていう状況も結構多いのでパートナーさんを探したいなーっていうのはちょっと個人的に思ってますね。


──ディレクションもしていくということですか?


はなさくのさん

…というよりも、同じ感じで制作できる人と仲良くなっておいて、私が入れないものを他の人にお願いするみたいな状況ができたらいいなと。

ちょっとまだ考え中です。



Q12 視聴者さんにメッセージをお願いします


はなさくのさん

今は時代の流れもあってフリーランスになりたい人って結構いるかもしれないんですけど…一回踏み込んでみると意外にいけたりするので、後はどこで自分が勇気を出すかっていうとこだと思うんですよね。

なので興味があったらやっぱり「自分で積極的にまず動く」っていうことを試してみると、結構人生変わると思いますね。

一歩踏み出す覚悟を決めて進んでみるといいんじゃないかなって思います!




インタビューは以上です。

動画版には収録後のオマケトークも付けているので、興味のある方はそちらも是非ご覧ください↓

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