平成の御代替わりでの議論は徹頭徹尾、政教分離がテーマでした。そして令和の御代替わりもまたしかりでした。天皇がなさる儀礼には宗教性があるということなのですが、それは如何なるものなの…
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一条兼良は「大嘗祭の祭神は皇祖天照大神」と主張していない──真弓忠常「大嘗祭」論の資料の誤読(令和4年12月18日、日曜日)
真弓常忠・皇學館大学名誉教授(故人)は著書の『大嘗祭』で、大嘗祭の大嘗宮の儀で祀られる神について諸説あることを解説し、その筆頭に天照大神説を掲げている。その根拠とされているのが、室町時代の公卿で、古今の有職故実に通じた不世出の古典学者・一条兼良の「代始和抄」であった。
兼良といえば、青年期に将軍から「白馬の節会はなぜアオウマノセチエと読むのか?」と訊ねられ、古典を引用して、たちどころに解答し、感
少し見えてきた非宗教的な昭和天皇「大喪の礼」の経緯──皇室の伝統を無視する政教分離厳格主義者たちの創作(2019年12月30日)
(画像は外務省。同HPから拝借しました。ありがとうございます)
一昨日、時事通信が、昭和天皇の大喪の礼に関する、興味深い記事を配信しました。昭和57年に外務省が宮内庁と極秘に協議していた。外務省外交史料室が秘密指定を解除した記録から明らかになった、というのです。〈https://sp.m.jiji.com/article/show/2320998〉
記事によると、その経緯は以下のようなものでし