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Clubhouseのお祭りを観察する釣り人的な目線

こんにちは!スタジオサイタマという会社をやっていて、埼玉県の伝統工芸「和竿(竹釣竿)」の販売と発信について日々考えています。加藤です。

古巣でもあるIT・ベンチャー界隈から広がりを見せ、瞬く間に話題のトップにのぼりつめているClubhouseが、いまだかつてないお祭り状態になっています。

今日はこの盛り上がりについて、ぼくがしばらくサービスに常駐してみた感想、釣り人的にはどういう姿勢でこのお祭りに対処したらいいのかを話したいと思います。

変わりゆく環境と感想、自ら経験し観察し、答え合わせをすること

まずサービスの感想について結論ですが、環境は常に変化しており、こちらも常に新しい感想刷新し続けることを強いられます。という雑感です。

2日程度触っただけでもユーザーの数、層、習熟度、自分自身の向き合い方がどんどん変わっていき、「これ好きかも!」「嫌いかも...」「Yummy!!」「我関せず。」「..だけどこれはこれで、いいのかも?」「眠い」と、思ってたのと違うぅぅう!!!を凄まじいスピードと頻度で繰り返します。

釣り場はたいてい、予測のできない大自然が相手です。季節、天候、時間帯、水の流れや濁り、水温の変化。大雨があれば地形ごと変わってしまうこともあるし、気まぐれな野生動物の登場もありえます。一度として同じ釣りなど無く、日々変化し続けるものです。そんな中釣り人は「魚に出会う」そのために、常に臨機応変に試行錯誤していかなくてはなりません。

釣り人に臨機応変に対応することを許すのは、「なぜあの時、あの場所で、あの魚が釣れたのか」ということの実質的な理解を求める好奇心と、"観察者"として得た自らの経験値です。

ちなみにサービスに対する初めの期待は

・ライブ配信の極限低コスト化で常時接続の世界が訪れて
・リアル空間同様の偶発性がオンライン空間に再現され
・目的意識から解脱した牧歌的でフリーダムなインターネット

というものです。

年初ぐらいに書いたnoteでは「パフォーマンス性のない、もっと投げやりなライブ配信がいい感じ」という表現をしたんですが、電車で高校生の話し声が聞こえてきたり、喫茶店で隣のテーブルの痴話喧嘩が聞こえてきたり、そこにセレンディピティがある、リアル空間の再現装置となればいいなぁと思っていました。

ですが蓋をあけてみると、初期は有名人やトップランナー達パネルディスカッションのようなものから始まり、視聴者に半ば語りかけるように会話が進行するので「なんだ、劇場型つよつよインターネットかぁ...聞いてて疲れる系にベクトル向きそうかも...」とすこし残念な気持ちにもなりました。

少しすると著名な皆様は「サービスのコミュニケーションの設計の意図に照らすと、観客を意識して"コンテンツ"配信するのは違うな」ということで、それなりにだらっと喋り始めたり、交流したりするようになります。「お...?疲労しない、BGM感覚で聞けるかも?」というライトな空気感がちょこちょこでてきました。(それにしてもつよつよ先行なのですが。)

その後は、
・コジハルさんなど芸能人の登場
・ユーザーの拡大でルームが分散
・アーリーアダプターな強者がこなれ始めてやっぱり観客を集める
と進んでいき、一喜一憂しながら20201/28現在に至ります。

Clubhouseが今後どういう風になっていくかの予測は、各界のトップランナー達が素晴らしい洞察で語ってくれているのでぼくなんかが解説することはしません。和竿と埼玉についてだけでかんべん。ただもう一回、いま時点思ったことだけ無責任に述べておくと、つよつよに見えるひともそうでない人も等しく人なんだなぁ、ということを感じられる人々にとって前向きな場にもなれるのかもなぁ、という印象で終わっています。

釣りの楽しみの一つは、深い好奇心からの観察、行動、その繰り返しのプロセスにあります。そうした中蓄積された経験と、自らの「知」「技術」「感覚」をもって、予測不可能に見えるものに挑む。

そして、挑戦の答え合わせの結果として「魚が釣れる」ことで、その時間がかけがえのない出来事になる。(👇そんなことを教えてくれるムービーについてのnoteです)

釣り人のスタイルは様々ですが、全ての釣り人は釣りのもたらすこの価値を知っています。世の中には新しい物事がいっぱい溢れていて、とまどったり興奮したりするものですが、結論を急がずいつも観察することにワクワクしていたい。そうして自分なりの答え合わせができたら、その経験がナイスフィッシュですよね。

以上です!

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皆様の様々な洞察や意見の中から目について印象に残っていたのを一応


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