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~お役立ち情報♬~                    心に残る訪問看護エピソード1

セントケア四国(株)水曜日ブログ担当者です😊
今日は「心に残る訪問看護エピソード1」をお届けします。

ターミナルケアー最後までお家で過ごされたお客様―

今から4年前コロナ真っただ中に訪問していたお客様(セントケアでは患者様のことをお客様とお呼びしています)は70代の女性の方でした。
胆管がんを患っておられ、医師よりご本人に予後6ヶ月とのお話があり、了承されていました。数年前にご主人を肺がんで亡くされ、次女の娘さんとの2人暮らしでした。ご主人は最後まで病院で過ごされました。長女さんは東京、三女さんは大阪にお住いです。
 


当初は「できることまで通院し、痛みが強くなったり、動きづらくなったら入院をして、最後は病院でむかえる」とお話しされていました。しかし、コロナ禍のため県外から娘さんたちが来られても、2週間は面会できないということがわかり、その時点から在宅療養に切り替えたいと思われたようです。
まず、セントケア訪問看護ステーションに電話があり、「在宅で最後まで過ごしたい」との申し出があり、お家に伺い訪問看護の機能や使い方をご説明しました。また「今は通院できるけれど、動けなくなったらどうしたらいいの?」と聞かれ、往診をしてくれる医師を紹介しました。


 
訪問看護が入り始めた当初は、ご自分で何でもできていましたが、病状の悪化に伴い、食欲不振や体のだるさを訴えられるようになりました。しばらくは点滴治療を受けながら、痛み止めの調整をして過ごされていました。
訪問看護が関わらせて頂き初めに「これからの過ごし方」というパンフレットをお渡ししていました。(緩和ケア普及のための地域プロジェクト OPTIMより)お別れが近くなってきたときに次女さんに対して、このパンフレットを使って、今後お母さんがどのような経過をたどられるのかを説明していきました。「わからないことがあれば、いつでも、何でも聞いてくださいね」との言葉がけもしました。

意識がもうろうとし、いよいよお別れまで数日となったある日娘さんより電話がかかってきました。「母の息が止まっています。すぐ来てもらえますか?」駆け付けると、次女さん、三女さんとが落ち着いた様子で出迎えてくれました。往診医にも連絡したとのことでした。
「あのね、母はもうご飯食べられないでしょ。だからこのお部屋で『お母さんこれ美味しいのよ』なんて妹とおしゃべりしながら食べていて、ふと母の方を見たら息をしていなかったの」「不謹慎よね。でもこんなに、楽に、スーッと眠るように天に召されるのなら、いいなー、在宅で最後まで過ごすって」と。
次女さん、三女さんと一緒にエンゼルケアをして、次女さんがお母さんにお化粧をしてくれました。安らかなお顔を見ながら、笑顔と涙が入り混じった、お別れをされました。
後日、次女さんをクリーフケアの目的で訪問しました。
「在宅でも母のように穏やかに最後が迎えられるってすごい!」
「感動しました。親戚なんかにも訪問看護のすばらしさを伝えました。」
「最後の方に慌てなかったのは、あらかじめ訪問看護の方が、どんな経過をたどるのか教えてもらっていたので・・・」 

  
ターミナルの方が最後までお家で穏やかに過ごすためには
1. ご自分の病気を理解できていること
(医師よりの正しいインフォームドコンセント)
2. 家族や親しい方も病状を正しく理解できていること
3. 痛みのコントロールができていること
4. 家族の方にこれからの経過を適切な時期に理解していただくために、ケア提供者が情報を提供する。
(緩和ケア普及のための地域プロジェクト OPTIMパンフレットなどを利用する。「これからの過ごし方について」)
5. 亡くなれた後にもいっしょにエンゼルケアなどが行えるようお声がけする。

セントケアでは一緒に働く仲間を募集しています♬


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