のんびり過ごす夏休み 2021/夏 – a letter from Paris
フランスの有給休暇
7月14日のパリ祭が終わる頃、「また9月に会いましょうね 」と言い合い、パリジャン、パリジェンヌは夏の大移動を開始。8月のパリは人口が減り、いつもは満員のメトロも難なく座れるようになるんです。
街もホッと一息ついてる感じで、こんなパリも大好き♡
フランスの有給休暇は年に5週間、役職ならば7週間なので、夏に2~3週間のヴァカンスを取る人が多く、私達のような年代は、家族連れで賑わう時期を避けて6月末や9月初めに休暇を取ることもあります。
私達も6月末に1週間、早めのヴァカンスをとり、イタリアの島で日焼けしてきたので、8月は2週間を田舎の家でひたすらのんびりする事に決定。
子供のころの思い出
子供の頃は、夏の2カ月を従姉妹達と一緒に、この広大な自然の中にあるパピー(祖父)とマミー(祖母)の別荘で過ごし、毎日、朝から晩まで走り回って遊びました。3家族がまとめて泊まったりしてそれは賑やかでした。
パピーは家に居る時も、アイロンのかかった白いシャツを着て、腕時計をしている素敵な人でした。
私を膝に乗せて「シャンパーニュはね、栓を抜く時に音を立てるものじゃない。左手でしっかり栓を押さえて、右手でボトルを内側に回すんだ。」と、私の小さな手に自分の手を重ねて一緒にシャンパーニュを開けて教えてくれました。
その時も日に焼けた肌にゴールドの時計がとても美しかったのを覚えています。
そのおかげで、エレガントにシャンパーニュを開けるのは、今でも私の得意技なんです。
親戚が誰も来ていない田舎の家は静かすぎる程の毎日。
朝 クリスタルのジャグに水を満たし 摘みたてのミントを沢山入れて、レモンの薄切りも数枚浮かべます。爽快に目が覚めてきます。
庭に布を敷いてストレッチ。
涼やかな風の通る木陰で、彼の髪を切ってあげます。 買ったまま詰んであった本を読んで、自転車で海まで走ります。
散歩の途中で見つけた野生のミュール(ブラックベリー)が、黒い宝石のように輝いて、まさに食べ頃。
棘に引っ掻かれながらも山ほど摘んでジャムを煮る。いい香りが漂ってくると、せっかくだからパンも手作りにしようとパン生地を捏ねます。
昼間はショートパンツにビーチサンダルで活発に動いても、夕方にはシャワーを浴びて、くるぶし丈のキャミソールワンピースでフェミニンに。
沢山のキャンドルを灯して夕食を楽しんだり、音楽は無しで鳥の囀りを聴いたり。
都会の喧騒と忙しい毎日を忘れてひたすらリラックスすると、エネルギーがチャージされ、仕事のアイデアがどんどん湧いてきて、「あぁ、早くパリに戻って仕事したい」と言い、「君はフランス人じゃないね」と彼に笑われています(笑)
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