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自由な働き方って?

【仕事好き?】

私が「自由な働き方」を真剣に考えたのは…というより、考えさせられる転機が訪れたのは、ストレスからの病気で倒れた時だった。

高校卒業後、特にやりたい事もなく、まして進学する余裕もない私は、たまたま見つけた求人の「社内旅行:年3回」というのに惹かれ面接し採用された。

かなり動機は不純だけど、旅への憧れが強く、幼少期に親が離婚したのもあり、早く独り立ち=大人になりたいと強く思っていた。

18歳、初出勤の日は社会に出た喜びと、大人の仲間入りとして、これから始まる未来に緊張しながら、期待を胸に会社に向かったのを覚えてる。

仕事は営業。
入社当時は、仕事が終わると会社の寮で上司から営業の話術に関する(ロープレ)特訓が行われる。週1の休みも休日出勤し365日の内、社内旅行は別として丸1日休めたのは年間30日ちょっとだったと思う。

口下手で相手の顔を見ながら、まともに他人と話せなかった私は、徐々にその特訓のお陰で変わって行き、自信をもって商品をお客様に営業出来るまで成長した。

商品が売れると嬉しくて、反対に悔しい思いも散々した。

そんな沢山の学びのある日々に、やり甲斐と充実感、そしてお客様からのThanks Letterのお陰で、忙しくてもそこに意味があると思えてた。

久しぶりの休日に友達と再会。それぞれの近況報告を語りながら「あれ?皆そんなに休みがあるの?」とズレのような、違和感のような感情が芽生える。

そしてある日を境に全く商品が売れなくなってしまう。

私は知ってしまった。
あまりにもウチの商品がボッタクリであるという事を(笑)

私の自信は一気に粉々に崩れ、でも上司への尊敬や女子社員が多くともさっぱりした環境に、そして沢山お世話になった恩を踏みにじりたくなくて、営業から総務へと移動する。

総務へと移動した事で、今まで見えなかった会社の、上司の化けの皮が剥がれ落ちるみたいに、汚い部分を目の当たりにした私は、丸4年その会社に勤め「ここにいる意味が解らない病」になり退職。

【何がしたい?何が適してる?】

そこから「自分探し」というか、今まで本気で自分と向き合った事がなかった私は「私にしか出来ない仕事」がしたくて、夢を見つけたくて、生きる意味を見出したくて悩み考える。

手当たり次第色んなバイトをしながら、生活費と家に入れる分を最低限稼いで、海外旅行がしたくなった私は小さな、いや私にとってはその目標があったから、余計に仕事を頑張れたのだと思う。

海外旅行は以前の会社で年1で行ってたものの、団体行動の為と、特に女性社員へのプライベートの外出は禁止されていたのもあって、ただただ遊園地のアトラクションにでも乗るような、楽しいんだけど「私がしたいのはそういうのではなーい」と意味のないような、中身がないような旅行でしかなかった。

初!女2人旅。ツアー会社を通し自由行動のプランを選び、飛び立った場所はNYだった。

海外初めての自由行動。
何処にでも行ける。好きな事が出来る喜びは何とも言えない程自由で、些細な事に驚き笑い幸せを感じた。

そこである事に気が付く。
久しぶりに心から笑ってる自分がそこにいたのだ。

帰国後、私も「誰かを喜ばせたり、笑顔にさせる仕事がしたい」

そこに行き着いたけど「私に一体何が出来るんだろう?」

悩んでる時間が苦しくて、自分のしたい事がみつかるのか?という不安で、考える事すら止めてしまおう!とも思ったけど「生きる意味」を見出したいという思いが強くて自分を諦める事を諦めた。

ふと読んでいた少女漫画。ファッションデザイナーを夢見て前へ進んでいく。というような話だったが「これだ!」と突然、私に閃きをくれる。

「そうだ!ヘアーメイクになりたい!」

23歳の自分は夜間か全日制、どちらの専門学校に行こうかで悩む。

夜間なら同じような年齢層で、学費も安く働きながら週1で学べる。

全日制は、高卒の子達が99%。週6日朝〜夕方前後まで通いながら、学費分・生活費・家に入れる分を稼ぐ必要がある。

「ムムム…困ったなぁ〜身体持つかな?」という不安と、私は年上には好かれるタイプだったけれど、年下とは?上手く付き合っていけるの?

という不安とで悩みながら、結果「遊びで行くのではない!学ぶ為に行くのだ!」と自分の尻を叩くように全日制を選ぶ。

2年制の専門学校を選んだものの、1年間の学費が150万程するので、元々基礎である1年だけ学んだら、後はどうにかなるだろう?と安易かもしれないけど、そう思っていたら、どうにかなってしまった。

この「どうにかなるだろう」精神が功を奏し、学校に通う事半年で、ご縁によってブライダル会社で働くようになる。

【組織の中で生きる自分】

バイトから入ったブライダル業界。そのヘアーメイクの現場は挙式が入ってる日は、いつも以上に緊張とピリピリした空気が張り詰めている世界だった。

「一発勝負」だからこそ、ミスは許されない。アクシデントがあっても慌てず落ち着いて、臨機応変に出来る能力を養わなくてはクレームへと繋がる。

新郎新婦の担当に入る日は、1分1秒でも綺麗に早く仕上げて次にバトンを渡す。

技術は勿論、緊張してる新郎新婦を和ませるような会話術や気の配り方など、前だけではなく横や後ろにまで目を光らせる為、物凄く神経を使う仕事でもある。

1組担当すると最低8時間、お出迎え〜お引き上げまでノンストップで過ぎていく。

勿論、休む時間などない。

お客様の笑顔や「有難う」の言葉を貰えると「キターッ!私の求めていたのはコレ!コレ!」と心躍りながら、自分の選んだ道にゆっくりとでも前へ進めてる事が嬉しくて、幸せで、大変でも嫌な事があっても、それらは些細に感じられる程充実した毎日。

ただ「組織」や「縦社会」は合わないと思っていた私に、突然お世話になってる上司から「社員にならない?」とお誘いを受ける。

【人材不足】

「No−」と言えない日本人の私は「石の上にも3年だ!」と強い意思だけに石を持ち、日々の仕事に追われる日々を、また過ごしてしまう…。

社員になる事で、必然的に仕事量は増え、下の子達の教育や上と下との板挟みになる日々を送る中で、どうにもこうにも人材が育たない問題は、悩みの種でしかなかった。

辞めて行った子達に仕事の楽しさより、辛さしか感じさせてあげれなかったのが悔しい。

大変だけど、自分が担当で入った挙式が無事に終わった時、何とも言えない達成感と爽快さがある。

そんな事を体験させてあげたかったな。。。

【自分を見つめ直す時】

ブライダル業界に入り4年が経ってた。

色んな問題を抱えながら、そうこうしてる時、私のミスがちょこちょこ増えてしまう。→叱られる→萎縮する→ミスをする。

こんな循環になって、突然、激しい目眩と耳鳴りに駅のホームの階段で倒れてしまった。

直ぐに病院に行くも原因不明。

私もまさかそれがストレスが原因だなんて思ってもいなかった。

「暫く安静にするように。」

久しぶりにゆっくり流れる時間に自分の事を見つめ直す。

30歳を目前に急に「( ゚д゚)ハッ!」とした。

これまでの人生、仕事だけしかしてこなかった自分に「このまま突き進んでいいの?仕事だけでいいの?あなたの人生はそれだけなの?」

もう1人の自分が囁きかける。

人生において仕事は大事だ。
生活の為だけじゃ物足りない。仕事をする事で得られる何かがないと。生きる意味のような。やり甲斐を持てる何か。

常に頭にあるのは仕事の事だけ。

それも1つの生き方なのかもしれない。

でも私は自分のプライベートを置き去りにしてしまった事に気付いた時「このままじゃ嫌だ」と思った。

【フリーランスへの道】

元々「組織」の中で生きるのが違和感でしかなかった私は「1年後、退社します」宣言をしてヘアーメイクのフリーランスへと踏み切った。
(勿論、上司に相談はしましたよ)

全くコネが無かった私は、ひたすらネットで求人を探し、1つずつ丁寧に取り組んだ事が、結果リピートへと繋がった。

その頃、お付き合い中のフランス人の彼が、中古ヨットを購入したのがきっかけで日本とフランスの行き来が始まる。

フリーランスの良い所

自分の予定を自分で決められる事。これは凄く「自由だー」と思わせてくれた。

一匹狼的なので、自分の面倒さえ見れればOK。

そして会社の看板が無くなった事で、個人の信用を築き上げる必要があるけれど、これをクリアした時、人との繋がりがどんどん広がる。

同じ場所の行き来は「視野を狭くする」

出来るだけ沢山の人と関わりを持つ事で「視野が広がり、色んな可能性が生まれる」

それからは、ONとOFFをハッキリ分けた生活スタイルにした。

日本にいる時はガッツリ仕事して、フランスでは3ヶ月のバカンスを取るような生活。

初めは「こんな長期間休んだら仕事なくなるかも?」なんて不安もあったけど「無くなったらまた探せばいいだけだ」と思えるようになったのも自分で書いててビックリするけど何かが吹っ切れた。(笑)

仕事への比重は少しずつ変化して行く。

【はたらくを自由に】


私は現在、東カリブ海のグアドループに属するレサント諸島でこれを書いている。

現在の職業→YouTuber (笑)
(お金にはまだなってないけど)

フランス人のキャプテンフェフェと共に、ヨットの魅力や旅の模様などをYouTubeで配信。


ぶっ飛びすぎてるけど、まだまだ日本ではヨット生活者が少ないからこそ、この魅力溢れる乗り物を伝えたい。

そこにやり甲斐を持ってます(笑)

パソコンとカメラさえあれば、何処にいても出来る仕事。

今はそんな暮らしが心地良い。

【今だから気付けた事】

1日がマッハと思う程、早過ぎる生活を送っていると

・自分を大事にする事
・心と向き合い考える事
・心からの愛を持って他人と接する事
・丁寧な生き方をする事
・日々に感謝する事

↑「生活」=「生きる」
シンプルだけど、それが全く出来ていなかった。

「働く」事は「労働」だけじゃなくて、生活のあらゆる事をきちんとしようとすると、沢山の「work」が伴う。それをするだけで1日が「終わったー」となる。

そんな当たり前な事に私はやっと気付いた。

Simple is best

はたらくを自由にすると、生き方はシンプルになるのかもしれない。

皆様から頂いたサポート金は、大切にヨット生活に使わせて頂きます⛵✨