やりたいことでお金を稼がない⁈
マネタイズという呪縛
私が友人付き合いをさせて貰っている、とても面白いソーシャルプロジェクトをやっている地方在住の若者達がいます。
活動自体とてもユニークで地元のみならずメディアにも取り上げられて、その活動の輪も全国に広がりつつあります。
ただ、その活動で1円も儲かっていない。
今は投資の時期で、ある程度の広がりが出来ると黒字転換するポイントが来る、ということではなく、マネタイズポイントがそもそも無い!
従来のビジネスのスタイルに則って考えると、勿論マネタイズポイントはあるのですが、彼らとしてはそのスタイルではやりたくない、と。
うむむむ、でも、それだとこの素晴らしい活動が続けられないのでは。
老婆心でおじさんはやはりそう思うわけです。
で、私なりに何か収益ソースを持ってこれないか、と思い動いたりしたのですが、ある時、その自分の考え方がズレていたのだ!ということに気付いたのです。
“オレはマネタイズという呪縛に囚われていた!“と。
マネタイズを永遠に考えない
プラットフォームビジネスが出現して来た2000年代の頭、“フリーミアム“という言葉が世の中で流行りました。
最初はマネタイズを考えないでユーザー会員を集め、後にそのユーザープールを活用して収益をあげるモデルです。
正確に言うと、スタート時は赤字で良いけどマネタイズ自体は最初から考えている、それが目的。
このスタンスに立つと、自分達が立ち上げたモデルの成長/育成の視点は、それが儲かる仕組みになるか?ということになります。
でも、そもそもマネタイズを最初から、そしてその後も考えていないとどうなるでしょう?
社会の為の仕組みとしての純度と精度が高まっていく
マネタイズの呪縛から解放?されると活動の成長のポイントは、純粋に活動そのものの社会貢献力のアップになります。
そうなると活動自体の精度が自ずと上がっていきます。
すると、より社会に広がっていく。
それは彼らの実績を見ていると明らかです。
でも、一方で、広がっても相変わらず1円にもなっていない・・・。
さて。
純度と精度の高まりが自分達のブランド力となる
聞いたところ、実は彼らの会社、売上はとても好調なのです。
なぜか?と言うと、そのユニークかつ損得勘定の無い活動で知り合ったり、その活動に興味を持った方々から「こんな事出来ない?」と、“別の相談“が“仕事依頼“として次々と舞い込んで来ている!そうなのです。
それを聞いて、「いやー、おじさん、考え方古かったなー」としみじみ思いました。
そして、これってこれからの生き方・仕事をデザインする上でとても大きなヒントだよな、と。
ちょっと前に、“やりたいことをやって生きていく“というキャッチフレーズが流行りましたが、そのステージよりも更に一歩進んだスタンスだな、これは、と思います。
私、彼らに気付かされたスタンスで一度自分を見つめ直してみたいと思います。
やはり、若い人からは学ぶことが多いですね。
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