二つ目の世界

私達が子供のころにはなかった世界が
今の子供たちには存在している
スマホの中の世界だ

新しいクラス、新しい部活、新しい友人関係が始まると
ほぼ同時に二つ目の世界が出来上がる
外の世界で別れた後、中の世界で皆が出会うので
もし中の世界の住民になっていないと、翌朝には学校を休んだ子のように
話題に取り残される

コミュニケーションをとるのが苦手な子は
学校という集団生活をやっとの思いで過ごし
本来ひと息つくはずの家で
また別のストレスにさらされる

中の世界の住民にならなければいいのだが
遊ぶ約束、宿題、友人のこと、様々な話題が中の世界に潜ってしまった今
親がスマホを買ってくれないとか理由がない限り
その輪に入らないという勇気を持つことは難しい

生まれたころから二つの世界を生きている今の子供たちの感覚は
外の世界しかない時代を長く生きてきた大人たちと
根本的に異なっている

これからは二つ目の世界と共存していくしかないのだろう

大人たちは子供に 依存するな 見すぎるな というだけでは駄目だ
二つ目の世界が存在することを前提に
生まれたときからの全ての教育を組んでいかないと駄目だ

今の学校教育では、年に数回話題にする程度
もっと真剣に向き合え 我々大人たち

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