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抹消されかけた手紙

こんばんは。


娘が海を渡ってはや2週間。
最初の1週間は、私の寂しさをぶっ壊すように、連日陰気くさい連絡をしてきた彼女も、すっかり向こうの生活に慣れたようで、明るい報告をしてくるようになりました。


人間とは勝手なもので、あれだけ娘がいないことが寂しかったくせに、後1週間かと思うと
「また帰ってきたら面倒くせーな」
なんてひどいことをつい考えてしまいます。


学校からの交換留学などとは違い、語学学校からの留学なので、現地で一緒に学んでいる子達は、年齢ももちろん国籍も様々です。
娘はコロナ事情で、学生寮に入っているのですが、ルームメイトは現在、当初から一緒のフランス人の女性、その1週間後に入ってきたスペイン人の女性だそうです。2人とも娘より年上です。


学生寮は実にフリースタイルで監視などもなく、何時でも部屋を行き来してもいいようです。


夜な夜な部屋に男女問わず人が出入りし、遅くまでお酒を飲んでパーティーされることが嫌で仕方ない娘。
1週間経った頃
「本気で帰りたいと思うんやけど、アカン?」
と連絡してきました。


「いいよ、いいよ、帰っておいで」
当たり前ですが。そんなことを言う甘い親では私もありません。


「まず、その環境が嫌なら、その部屋はあんたの部屋でもあるんやから、ハッキリとパーティーは多目的ルームでしてもらうよう伝えたら?それも出来ないまま逃げるみたいに帰ってくるなら、飛行機のチケットも自分で取って、勝手に帰ってきたらええんちゃう?」


これから先、どのような人生を歩むにしても、いつまでも親の力がないと何もできないような子になって欲しくない気持ちから、少しきつく返事をした私。


自分の英語力が足りず、言葉が通じないことへの劣等感や、頼る人がいないことの不安、行ったことのない海外。
すべてが彼女にとっては辛いことで、殻にこもって何もできないことは遠くにいても手にとるようにわかりました。


でも自分の環境を変えることができるのは、自分しかいないということを身をもって知ればいいと思いました。


結果、娘はルームメイトに連日部屋で騒がれるのは、くつろげないので困ると伝えたそうです。
ルームメイトは「気付かなくてごめん」と謝ってくれ、それからは娘の同意を確認したり、お酒を飲む際は、多目的ルームに移動してくれるようになったそう。


そのことが自信にもなったのか、カナダを楽しもうとするようになった娘。昨日は「帰るのが嫌になってきた」と言っていました。


それはそれで少し寂しいですが。
あと1週間、楽しい思い出をいっぱい作って帰ってきて欲しいと思います。


私もあと1週間、娘の姿に安心できるようになってきたので、羽を伸ばしてゆっくり過ごそうと思います。


娘が出発の際、成田で私とめがねに渡そうと書いていた手紙(メモともいえる)。
成田で渡し忘れるという失態→現地でホームシックがひどくなり、留学なんかしなかったらよかったという気持ちになった→こんな手紙いらんわ💢

という経緯を辿った手紙の写真を昨日娘からいただきました。
思い出としてここに残します。

希望と夢に満ち溢れていた頃に書いた手紙


今日もお読みいただきありがとうございました。

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