取材◆埼玉 大宮-2022/04/26
クライアントが取ってくださったホテルが身に余る豪華さで、高層階で朝食ブッフェがいただけるというので気合を入れて起床した。
おかずの種類が豊富で、パンはサクサク。白米には明太子をのせることができ、お茶漬けやカレーも食べられる。あまりの素敵さに、お腹の限界までおいしいものを詰め込みつつ、大宮の景色を眺める。目の前で大規模な工事が行われていた。一戸建てもあるが、駅周辺はマンションが多い印象だ。
別の案件で見積もりの依頼がきていたので、朝のうちに返信するため少し急ぎ足で部屋へ戻った。
10:45にルミネ1の入口で、昨日と同じくデザイナーのMさん、広告代理店のYさんと集合。夕方から雨予報なので、時間短縮のためYさんがレンタサイクルを手配してくださり、3人で自転車に乗って街を巡ることに。久しぶりの自転車をおそるおそる運転しながら、まずは「氷川神社」へ向かう。ビル群と人でごった返している大宮駅から少し走ると、荘厳な鳥居が現れた。
鳥居からしばらく歩くと立派な門が見え、それをくぐると大きな拝殿がある。撮影していると小雨が降ってきた。大きな神社で、平日でも人は絶えない。七五三で訪れる人も多いとのことだ。Yさんが撮った橋の写真がとてもエモーショナルで、3人で静かに盛り上がる。
しばし撮影した後、「大宮公園」へ。
見渡す限りの緑に癒される、大きな公園だ。桜が有名ということで、水のほとりを自転車で回りながら、良いアングルの桜の木を探して撮影する。よくあるカウンター販売のソフトクリーム屋さんの奥に、ローカルでディープそうな食堂があり、煙を燻らせているアンニュイなおばさまがおわした。ああいう雰囲気の店で「いつもの」と言えるお客になってみたい。
近くの大宮第二公園に移動すると、広々とした芝生と大きな池があった。コンクリートの坂に、高校生のカップルが仲睦まじく座っている。Mさんが「彼らは俺が失ったものを全部持ってる…若さも、細さも…」と呟いていて面白かった。
一通り撮影したので、帰りに芝川に寄る。
住宅街によくある小川といった印象で、川岸に菜の花がたくさん咲いており綺麗だった。大宮には見どころが沢山あるため第一候補になりそうではなかったが、撮影しておく。近くに学校もあり、穏やかな雰囲気の場所だった。
大宮駅周辺に戻って自転車を返却し、お昼ご飯を食べてから解散することになった。
大宮出身のYさんがご案内くださったのは「喫茶 伯爵邸」。 一見普通のレトロな喫茶店で、元祖大宮ナポリタンがいただけるというお店だが、レジ横ではハブ酒が漬けられており、メニューにはアジア料理・ヨーロッパ料理・沖縄料理など謎のラインナップが並ぶ。
平日14時過ぎだというのに中は満員で、少しだけ待った。風情のある店内で「伯爵邸オリジナル 大宮ナポリタン」を注文。出てきたのは2人前はあろうナポリタンと、サラダ、スープである。
朝ご飯をたんまり食べたので胃が広がっていたのか思いの外つるつると口に入ったが、最後の方はきつかった。ただでさえ食べるのが遅いのだが、クライアントがご馳走してくださる可能性のあるものを残すのは気が引けて、お待たせしてしまったもののなんとか完食した。
昼食後、大宮駅で解散。
帰り際Yさんに昨日買った紅茶を渡した。午後に大宮の「お風呂カフェ」をおすすめしてくださっていて興味があったのだが、明日ルミネ大宮の担当者の方とお会いして作品の元になる写真を選ぶことになっていたので、資料写真や情報をもう少し充実させておくため街を巡ることにした。
湘南乃風が吹き荒れるパスタ屋さん(まさかの4月末で閉店していた)やお花の自販機などに興味をそそられながら、仲町〜下町方面を巡り、大栄橋を渡って桜木町の蒸気機関車あたりまで歩いたところで、雨が降ってきたのでホテルへ向かう。雨がすぐに強くなりずぶ濡れで帰る。
明日に備えて写真データの整理をしつつ、昨日と同じくコンビニのおにぎりとサラダを食べ、高層階のお風呂で脱力してから就寝。