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【読書】『完全教祖マニュアル』に学ぶ、幸福に潜む宗教について
“神様、信じますか?”
乗っけからすごい胡散臭さがプンプンしますが、怪しい本ではないのでご安心ください。
昔から宗教に関しては信仰というより興味は多少ありました。
「なぜ人を惹きつける」のか気になってましたが、その答えについて本書で分かりやすく教えてくれます。
⚠️予め言っておきますが、信心深い方は読まれない方が良いかもです。⚠️
〈宗教の根源〉
宗教は大まかに言えば人を“幸せ”(ハッピー)にすることが根源です。
なので誰かが言った言葉が心に響き「幸福」と感じればそれはすでに宗教と言えます。
これは通常の宗教に限ったことではありません。
「芸能人」、「アーティスト」、「アニメ」、「漫画」、「アイドル」、「YouTuber」、「インスタグラマー」、「占い師」なども根源としては宗教と同じなのです。
〈教祖と共感〉
教祖とは常に綺麗事を言う存在です。
「何かを言う人」=教祖
「それを信じる人」=信者
という仕組みができれば教祖は成り立ちます。
私からする教祖という概念は「占い師」、「有名人セミナー」も、これに近い気がします。
冷静に見ると統計学の応用だった、誰かの言葉の引用や心理学を使ったものが多くあります。
しかし、話を聞きいた人が「共感」し「幸福」を感じれば相手を「信頼」します。 この「共感」→「幸福」→「信頼」の循環によってより強固に教祖を信じるようになります。
〈価値基準〉
価値基準の多様性が広まった現代でも世間一般の価値基準に縛られている人は多くいます。
宗教ではそのような価値基準とは真逆の価値基準を与えることで縛られている人にまたしても「幸福」を与えます。
お金がない → お金に縛られる必要はない
恋人がいない → 孤独は精神を高める
勉強ができない → 勉強だけが全てじゃない
こうして孤独や縛りを解放(自由)させてあげることでさらに宗教への信頼度が上がります。
〈不安と救済〉
「不安」は人の生存本能として必要な感情ですが、宗教の発展には大きな要因として「不安」が必要になります。
そのためには「不安」なことではないことも「不安」に思わせる必要があります。
・怠けていれば、日常で悪いことが起きる。
・金儲けばかりしていれば、死んだときに地獄に落ちる。
・ため息をつけば幸せが逃げる。
実際には何も不安になることでは無いですが「不安」なるような言葉を並べ不安に怯える羊(人)たちを作ります。
そして「不安」を解消させるために宗教が「救済」として「●●をすれば救われる」、「●●をしなさい。」と言葉で語りかけます。
これによって「救われた」=「幸福」を得ることで、その宗教や人物を信頼します。
<おわり>
この本から分かるように宗教は心理学、精神医学、合理主義的の3つの要素が含まれていてあらゆる分野で応用されています。
宗教の目的は「人を幸せ」にすることで、その点は私も純粋に好きですし仏教の教えについて本を読み学ぶことも多いです。
ただ宗教の「不安」と「救済」を悪用し、デマで消費行動を拡大させ転売で高値で売りつけたり、「宗教」の名の下に戦争で殺し合っているのを見ると本当に虚しくなります。
イエスもムハンマドもブッダも言いました。「他者を愛しなさい。」と。
この言葉は大切にしていきたいと思います。
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