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妊活中、妊娠中のよもぎ蒸しについて

女性は体質的に体が冷えやすいため、体が冷えると血のめぐりに影響を与えて体調不良になりやすいので「温活」では「よもぎ蒸し」がよく取り上げられます。

また血のめぐりが悪くなると卵巣や子宮内膜の機能も低下すると言われているため、「妊活」の1つとして取り入れる方も多いようです。

よもぎ蒸しはもともとは「産後の肥立ち」をよくするために行われていましたが、現在は妊活や婦人科疾患を抱えている方をはじめ、冷え解消など、日々の体調管理に取り入れている方も増えています。

妊活中のよもぎ蒸しについて

妊活中の「よもぎ蒸し」では、どのタイミングで取り入れたら良いか悩まれる方が多いようです。

妊活中のよもぎ蒸しのタイミング、回数としては月経終了から排卵前の「低温期」に1〜3回するのがよいとされています。

月経後に1回、その後排卵までの間に2回するのが効果的ですが、初めての場合は低温期に1回〜始めて、慣れてきたら徐々に回数を増やします。

よもぎ蒸しは継続することが重要で、継続して行ううちに血流が改善し、それにともない不調が減ることが多いようです。

妊娠中のよもぎ蒸しについて

妊娠中の方は安定期以降であれば問題がないとされています。妊娠中の体調管理は冷えやむくみ、痛み、便秘などがあり大変です。

妊婦さんでよもぎ蒸しをされることに心配する人もいますが、安定期以降で体調に問題がない方、基礎疾患などの影響で医師から避けるように言われいなければ大丈夫です。

この根拠について少し説明したいと思います。

よもぎ蒸しが心配・・・という方は、温泉が妊婦さんに良くないということを聞いたことがあるからかもしれません。温めて大丈夫なの?と聞かれることがあります。

確かに以前は、温泉では、以前は入浴を避けるべき「禁忌症」の中に「妊娠中」というのがありました。しかしこれは医学的根拠がないとして、2014年に環境省は、温泉の成分や入浴上の注意を定めた温泉法の基準を32年ぶりに見直し、入浴を避けるべき「禁忌症」の中から「妊娠中」を削除しています。

そもそもなぜこんな法律ができたのかよくわかっていません。昔は高温で長湯をする習慣があり、それが妊婦の体に障るから危険・・・とか、妊娠初期にはつわり、妊娠後期は出産間近のため、単純に気をつけたほうがいいと考えられていたからなのか、なぜダメと言われていたのか根拠を示すものはありませんでした。

また温泉地にあるクリニックでは、妊婦さんに温泉を利用してもらっており、それで問題が生じたことはなく、温泉地で生活する妊婦さんで問題が起こった報告もないとしています。

もっとしっかりとした根拠については、運動した時や温浴、サウナを利用した時、妊娠中の女性の深部体温の変化について報告したシステマティックレビューがあります。

上記の報告では科学的に母体に問題のある温度(39.0℃以上)になるかどうか見ています。

結果は

(1)25°Cおよび45%の相対湿度で最大心拍数の80%〜90%で最大35分間の運動
(2)最大45分間の水中(≦33.4°C)運動
(3)温浴(40°C)で20分間
(4)サウナ(70°C、相対湿度15%)で20分間

これらのケースで、深部体温が39℃以上になることはなく、(1)〜(4)の平均は
(1)38.9°C
(2)37.5°C
(3)36.9°C
(4)37.6°C
でした。

これらのことから、深部体温はそう簡単には上がらないことがわかります。妊娠中のよもぎ蒸しも大丈夫と言えると思います。

体調が良い時に、心地よい温度で、水分補給を忘れずにご利用いただければ安全ですので、妊娠中の方は安心してご利用ください。

基礎疾患のある妊婦さんはよもぎ蒸しをされる際は、担当医にやっても大丈夫か聞いてからご利用いただくとより安心です。

過期妊娠(予定日超過)とよもぎ蒸しについて

「過期妊娠」 とは、出産予定日を 2 週間以上超えることをいいます。42 週を 超えるまでは正常の範囲ですので心配はありませんが、初産婦さんの場合、子宮の出口が柔らかく開きやすくなる「熟化」が起こりにくいことがあります。

42 週を超えてからの出産はリスクが上昇するため、 42 週に入る前に分娩誘発を行うのが一般的ですが、そうなる前に、主治医の許可があれば「熟化」を促進するための「漢方」と合わせて、よもぎ蒸しを行うことができます。

また、事前に「漢方」を服用しておくこと子宮頸管の熟化がスムーズに行われるという報告もありますので、初産婦さんは事前に準備しておくことをおすすめします。

よもぎ蒸しは妊活中、妊娠中、産後と安心して行うことができるケアの1つです。
上手に取り入れてもらえたらと思います。

よもぎ蒸しのご予約についてはこちらからお願いいたします。

タナココ


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