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怖さ49%、見たさ51%、ゆえに劇場へ。

「地球には重力があるらしいんよ」
このサブタイトルにはシビれました。
重力。重力なしに私達は生きてはゆけません。この極めて重要で、そして極めて憂鬱な存在よ。
もし私達が、生きながらに重力から解放されるとしたら。それでも誰かを傷つける心理は働いているだろうか。人類はなおも悪事を繰り返しているだろうか。


明日は下島礼紗ケダゴロ『ビコーズ・カズコーズ』を見に行くのですが……あの福田和子事件がベーシックにありまして、しかもあのケダゴロですし、正直いって見るのが怖いです。

怖い。辛くて見たくない。という気持ちが、49%
でも何としてでも見届けなくては。という気持ちが、51%
行きたい思いが1%上回り、ゆえに私は劇場へ。

舞台を見に行くって、未知との遭遇なのですよね。新作とか古典とか、初演も再演も関係ないです。
未知の何かによって、私の中の未知が連れ出される時間。でも、そんなの、怖いじゃないですか。
だけど、
その先に、未知の解放へ連れて行ってくれる。そういうめくるめく観客としての体験を過去にさせてもらっている。その解放を知ってるから、これから起こることを信頼して、また劇場へ行く勇気が出るんですよね。

この怖さを例えるなら、ええと…、何十年前かの、初めて恋が実って、でも、これから私、どうなるの……、という、それに似ている……。例えがおかしいか。昔すぎて忘れたな。とにかく、開演前はソワソワしているのであまり人に見られたくないですね。時間になって暗転になると心底ホッとしますね。……何を言ってるんだ私は。

未知との遭遇だと思って行ってみたら案外と既知だった、という時も、まぁ、まぁあるかも分からないですが、でもいいんです。理解できなさすぎて、私の脳にバイアスかかっていてそう思えてるだけかもしれないですから。10年後に「あ、そうかぁ~」って感動が来る時もありますからね。
そんなわけでして、ビコーズ・カズコーズ。嗚呼、いってきます。

こういうblogって、ふつう見てから感想を書くんですよね。すみません。
そうそう同じ題材の映画『顔』で、藤山直美と、ちょい役のトラック運転手で中村勘三郎が出ていて何とも濃厚なシーンで、あれはよかったなー。

「踊る。秋田 」Vol.7 特別提携公演
ケダゴロ『ビコーズ・カズコーズ』


ケダゴロ

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