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長い黒板を開けるとそこはICT教育であった

上の写真は高校1年生の授業の様子です(中国)。
2019年9月5日 選り抜き協力隊日記
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【一言メモ】
ピカピカの制服(運動着)と教科書。上級生と比べると体も小さく、教室での圧迫感もさほど感じません。これが3年生ともなると、もうギュウギュウ。成長期がまぶしいです。

クラス人数は50-60人くらい。他校では、もう少し多いこともあるようです。教師の声が後ろまで届かないので、拡声器を使って授業します。これが便利すぎて、日本でも使いたいくらいです。通販で500円くらいで買いましたが、大量生産品の安さには度肝を抜かれます。
初回授業を肉声で行ったところ、いきなり喉が潰れ、そのまま風邪をひきました。ここから新しい病気のダウンロード&インストールの日々が始まるのです。どうせなら恋のダウンロードが良かった。

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写真のように、黒板の後ろには電子黒板が完備されています。準備すればネットにもつなげますし、タイマー機能があったり、使いこなせればとても便利だと思います(故障や教室による機能差があり、あまり信用は出来ませんが)。惜しむらくは、コンピュータウイルス感染率が100%なこと。そのため、書き込み制限の物理スイッチがついているUSBメモリが非常に便利でした。10年くらい前は普通に売っていた記憶があるのですが、久々に買い求めたら高くてびっくりしました。仲良しのPC隊員曰く「今はUSBメモリにこのようなのセキュリティ対策を求める状況が少ないからじゃない?」とのこと。そうだよね。



電子黒板は中国学校教育の予算配分が伺える一例です。COVID-19により休校になってからは、携帯アプリ『ウィーチャット』で知られるテンセント社などにより、速やかに自宅学習環境が整えられることになるのです。これを使い慣れない教師は大変で、使いこなせる教師は録画などを使って効率化を図れるようになったと聞きました。教室にいるかのような双方向授業は、50人規模学級ではどだい無理な話なのかもしれません。

学校教育においても、切り捨てて進む社会、表向きには拾っていく社会という両国の特徴が浮き彫りになったと思っています。そして、かつて後者だったものの行先から目が離せないのです。

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