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7-Day Book Cover Challenge

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Day 7: キッチン / 7-Day Book Cover Challenge

Day 7: キッチン / 7-Day Book Cover Challenge

Day 7: キッチン / 7-Day Book Cover Challenge

7冊目は吉本ばななのキッチン。いまの文庫本は角川文庫からでているけど、僕が持っているのは福武文庫のもので1995年に刷られている。中学生のころに買ったんだと思う。

この本には「キッチン」、「満月―キッチン2」、「ムーンライト・シャドウ」という3つの作品が収められている。キッチンもいいけど、最後のムーンライト・シャ

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Day 6: 夜と霧 / 7-Day Book Cover Challenge

Day 6: 夜と霧 / 7-Day Book Cover Challenge

Day 6: 夜と霧 / 7-Day Book Cover Challenge

6冊目はヴィクトール・フランクルの夜と霧。今回の文章は、以前noteに書いたものを加筆修正した。
なにか大変なことがあると、この本のことを思い出すので、それなりに影響を受けているんだと思う。

第二次世界大戦中に、ユダヤ人としてナチス・ドイツの強制収容所に囚われた精神科医が当時の経験について書いた作品。そんなに長いわ

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Day 5: 神様のボート / 7-Day Book Cover Challenge

Day 5: 神様のボート / 7-Day Book Cover Challenge

Day 5: 神様のボート / 7-Day Book Cover Challenge

5冊目は江國香織の神様のボート。江國香織の作品もたくさん読んできたけど、この作品が特に気に入っている。江國香織は作品もよいけど、あとがきも秀逸で、こんなことが書いてある。

小さな、静かな物語ですが、これは狂気の物語です。そして、いままでに私の書いたもののうち、いちばん危険な小説だと思っています。

こういった

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Day 4: プレイバック / 7-Day Book Cover Challenge

Day 4: プレイバック / 7-Day Book Cover Challenge

Day 4: プレイバック / 7-Day Book Cover Challenge

4冊目はレイモンド・チャンドラーのプレイバック。フィリップ・マーロウが主人公となっているシリーズの中で、最後の作品だ。同時にチャンドラーの最後の作品でもある。もともと清水俊二訳を読んでいて、その後村上春樹訳を読んだ。

小説として読みにくい部分があったりするし、ロング・グッドバイやリトル・シスターのほうが有名な

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Day 3: オーデュボンの祈り / 7-Day Book Cover Challenge

Day 3: オーデュボンの祈り / 7-Day Book Cover Challenge



3冊目はオーデュボンの祈り。伊坂幸太郎のデビュー作。ばらばらだった物語が、終盤が近づくにつれ急激に収束していく。ミステリーは他にも読むけど、伊坂幸太郎の作品は何度も読み返したくなる魅力がある。

ミステリーは謎が明らかになっていく過程が面白い。そういうことだったのか、とか、ここでつながるのか、とか。ただ伊坂幸太郎の文章は、その一節だけでも読ませる力があるし、引き込まれる。だから読み返したくなる

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Day 2: 嵐が丘(Wuthering Heights) / 7-Day Book Cover Challenge

Day 2: 嵐が丘(Wuthering Heights) / 7-Day Book Cover Challenge



2冊目は嵐が丘。僕が持っているのは鴻巣友季子訳で、いろいろな方の翻訳がある。この作品は1847年にエミリー・ブロンテが29歳のときに発表したデビュー作で、彼女の最初で最後の長編作品。

これは30代になってから読んだ。30代になってからはあまり新しい本を読まなくなったけど、これを読んだときは驚いた。嵐が丘は、とにかく複雑で読みづらい、そして長い。ただとても力強い文体で、頭の中で話の構成がわから

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Day 1: ダンス・ダンス・ダンス / 7-Day Book Cover Challenge

Day 1: ダンス・ダンス・ダンス / 7-Day Book Cover Challenge



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中高の友達からバトンをもらい、僕も7冊について書いてみる。候補をピックアップしてみたらけっこうな量になったので、基本的に小説にしぼって選んでみる。

最初の1冊は村上春樹のダンス・ダンス・ダンス。佐々木マキさんのイラストが素敵。僕の持

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