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定行恭子 *朗読家
2020年6月4日 03:15
プラネタリウムを運んでいる今日も静かな祈りの狭間をいちばん星を輝かせるためいつからだったろう空を見上げるようになったのは悲しみで閉ざされた夜闇につながる途方もない道眠れずにただ 夜を聴いている朝焼けの眩しさに気だるさを抱えたまま寄りかかるいったいどこへ向かえばいいのだろう私のうえにも かつて星は降りそそいでいたやさしさを携えて導き出す答えのようなひかり
2020年6月4日 02:18
僕がはじめてもらった1ダースのクレヨンそのクレヨンは色をぬると言葉を話すんだみかんをオレンジ色にぬると笑い声がきこえる水色の空をぬると風がちいさくささやく草原のミドリからは羊の声が聞こえるなんだか面白くなってきて僕はお母さんの顔を描いた肌色をぬると僕を呼ぶ優しい声がひびく赤い口紅をぬるとガミガミ叱られた黒い森のよるは一羽の鳥のなき声が聞こえてなんだか とつぜん 一人になった