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人生に当たり前は無いよね

子供の頃から『当たり前』って事に囚われていて、自分が当たり前とは違う発言をするのも、その所為なんじゃないかと思っている。

自分が当たり前に囚われているからこそ、子供には囚われて欲しくは無いと思っていて、彼らの考えるベストなら、世間一般は如何でも良いと思っていた。

だからかも知れないが、子供で結婚を意識しているのは、三女だけだし、それが問題だとも誰も考えてはいない様だ。

我が母は、結婚や子供を産むのは『当たり前』だと考える方なので、私には何度もこう言ってきた。

「女の子が3人も居るんやから、はよ片付けなあかんで。」

片付ける、何を言っているんだ、私は子供と片付けるなんて繋がったりしないけどね。

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そんな風に言うと、自分は片付けられたのか、何だか物に成った気がして、この人(母のこと)にとっては、私はたまたま手に入れたアクセサリー位の価値なのかも知れないと考えてしまう。

それでも、子供の頃から植え付けられた、『当たり前』は自分の中から離れて行かない。

きっと子供の頃の擦り込みは、人間に剝がれにくい皮を着けているのだろうな。

この前、なすびさんが裸に近い状態で1年生活して居たら、硬い皮の様なものに体が包まれて、服が着れなかったと話していた。

人はそんな皮を頭の中に付けていて、簡単には剥がす事は出来ないのかも知れない。

考えれば、小さい頃は誰もがそうかも知れないが、親に習うのが標準だったり、普通って物だったりする。

先ずは親に指導して貰った基本があって、大きくなるにつれて、その基本を確認したり、いちょど壊したりしながら、自分の中に『当たり前』なる常識を染み込ませる。

私はホンの小さい時期の記憶は無くて、憶えて居るのは、弟が物凄く食べ物を食べたり、家の近くで火事が有って、怖かったことだけだ。

火事が起きた時が真夜中で、社宅に居たことも有って、人がわらわらと動いているのと、「これが火事や、憶えておきなさい、怖いんやで。」と言われたのだけを憶えて居る。

そこで親から怖さだったり、何が良いのかだったりを知らず知らずのうちに教わる。

それ自体は親も教えている気持ちは無いのだろう、それでも子供には刻みつく。

その我が親だが、『当たり前』という言葉をよく口にしていた。

私の家族は母親の実家の近くに住んでいたのだが、実はそちらの親族も同じ様に『当たり前』を使った。

私が何か言葉を発すると『そんなの当り前やん』と言われて、自分に常識が無いのか、それとも教えて貰ってなかっただけかと悩んだ時期も有る。

そんな時にはよく考えていた、当たり前って何なんだろう、人間は当たり前じゃ無いといけないのかな?

自分の生きて来た日々を遡って考えてみると、普通の(親に言わせば)両親の所に生まれて、一般的な小中学校で学んだ。

高校は少し遠い学校を選んで、そこを卒業したら短大に行った、うーんこれって普通なの??

短大を卒業するころに、男性を紹介されて、恋愛感情とか人を真剣に愛する気持ちなんて物を味わうことなく結婚して子供を産んだ。

子供は4人で、夫の仕事を手伝いながら(自分としては一緒に仕事をしていた)子育てと仕事をしていた。

最後には会社を売って、離婚して、違う仕事に就いた。

人に依っては異論があるだろうけど、これって普通とか『当たり前』とかの範疇なのかも知れないが、そうで無いかも知れない、位の当り前感だ。

私が子供の頃には、結婚は好きで好きで堪らない人とするものだと思っていた。

私の中に有る『当たり前』は、その方向を指していたのだ。

だから、これまでの自分の人生は当たり前じゃ無いし、何だったら奇異の部類かもしれない。

次女が私は「アロマンティック」かも知れないと言った時にも、そうかー、私も普通や当たり前とは一線を画しているからな。

そんな風に自分の感覚とは違う恋愛感覚は、あり有りなのだろうなと教えて貰った気がした。

一方で「恋愛は誰もが希求するものであり、恋愛関係は他のどんな人間関係よりも価値あるものだ」と考える方は多い。

私に言わせれば、他人の頭の中まで手を突っ込んでないで、自分に集中すればいいじゃないかと思う。

だけど世間ではそうはいかないらしい。

女に生まれてきたからには、結婚して子供を産むのを求められたりする、子供を持つのは義務では無く、権利だと云うのに。

今はLGBTQ2+まだ有ったかな?という選択肢も有って、次女の様に「アロマンティック」という場合もある。

自分自身もよくよく考えれば、元夫にそこまでの恋愛感情を持っていたのか。

元夫も立場的にも結婚が必要だったと言っていたけど、実際どの位私に恋愛感情を持っていたのかは謎だ。

前にも書いたが、恋愛ってこの世に残っているリアルな感情で、その本性は良く分からない。

リアルなのに感情が良く分からないと言うのが、恋愛感情なんじゃないのかと思う。

生き方も考え方も人によって様々だ、『当たり前』なんて何処を探しても無い。

『当たり前』が無いのが当たり前の人生なのかも知れない。



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