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子どもができたら無職になった話

Chap4「子どもができたら正社員じゃなくなった話」の続きのお話。

「子どもができたから正社員から降りてバイトになってね。じゃあママ業、頑張って」と、面談で経営者から言われたワタシは、ブチ切れて会社を辞めました。

そしてワタシは無職になりました。

マイ・ヒストリーの中で、最も精神が不安定になる属性たる「無職」。

バブル崩壊後の不景気を理由に20代で会社をリストラされた経験があるワタシにとって、「無職」という状態は、自我、とか、プライド、とかをひどく傷つけられる経験でした。

「お前なんて要らない」

「お前の代わりはいくらでもいる」

「お前は役に立たない」

というメッセージを勝手に受信して、勝手に傷ついてしまう。

後になって考えれば「(我が社の特殊な事情により)アナタを雇用することが難しい」と経営者は一貫して言っているのである。

だが、言われた側としてはショックしかない。

経営者の立場に立って、なんて、想像できる筈もない。

SNSとかで、理不尽な目にあった人の事を「経営者目線」でなだめるようとする人がいますけど、「経営者目線」でモノが言えるのは経営者しかいないし、理不尽は理不尽でしかないよね。

ワタシの子育ては、そんな「失意」と「卑屈」から始まりました。

それがよくなかったんですよね。

自分で「おっしゃぁ~!子育て、仕事なんかよりめちゃくちゃ楽しい~! こうなったら仕事辞めたるぞぉ~!」と思って仕事を辞めたのならば、こんなにも、今の今まで、引きずることはなかった。

自分の意思ではなく、強制的に辞めさせられたことが、こんなに人生に傷をつけるとは。

ただ、この事は深い学びになりました。

「我が子には(自分の意思ではなく)強制的に何かをさせたり辞めさせたりする事だけは絶対にしないようにしよう」という子育て方針が、自分の中で確固たるものになったからです。

経営者から言われた事で「あなたのために」「あなたのお子さんのために」「よかれと思って」という言葉がありました。

よかれと思って。

よかれと思って...?

イヤよくないよ?ワタシにとっていちばんよくないよ?なのによかれって何?

と心の底から思いました。

ワタシは、この「よかれと思って」という言葉を一生使わないと、その時決めました。

アナタの「よかれ」はワタシの「よかれ」ではない。

これも学びになりました。

ワタシの「よかれ」は子どもの「よかれ」ではない。
とか。
コレ、あらゆる人間関係で応用が利きました。

そういう意味では、あの時の経営者には大感謝であります。

いろいろ気づかせてくれてありがとう! でも、まだ恨んでるよ! 一生恨んでるからね! 忘れないからね!

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