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さかなクンのお母さんから学ぶ、子どもを信じるチカラ

子育てを例えるなら、毎日変化球の球を投げられているような気分である。

ある日、
「にんじんが食べたーい」と、野菜嫌いだった長男が珍しくいうので、貴重な瞬間を無駄にしたくないと、急いでお湯を沸騰させてにんじんをピーラーで剥き包丁で切って鍋に入れる。
数分後、「は〜い、できたよー!」と上機嫌で持っていくと、
「え? もう、いらなーい」

は、はい?!?

数分前、君、言いましたやん!って思わずツッコミたくなったが、本当に一口も食べることなくご飯は終わった。

今では笑い話だか、そんなことは日常茶飯事。
にんじんも「いる!」って言われたらすぐに出せるように生のままで切って、マヨネーズだけでも良かったのである。

そんな風に子育て変化球を毎日受けては、その難題解決に母は日々成長させてもらっている。

子育ては本当に難しい

勉強のように参考書があるわけでもないので、
「こう聞かれたら、こういう」なんて答えがあるわけではない。

本屋に並んでいる子育て本に書いてあることは
「子供を褒めて伸ばす」や、「ママは毎日笑顔で」なんて書いてあるが、
忙しくて手をかけてあげられない時や、つい「もう〜」なんて小言を言っては、自分の母としての不甲斐なさに反省することばかりなのである。

去年、次男のことで保育園から呼び出された。

○○くん、クラスで一人だけ行動が遅れているんです。

おやつの時間になってもパジャマで着替えないので、みんなでいただきますができない、他の行動の時も集団行動が遅れていると聞かされた。
すごく申し訳ない気持ちと同時に私の育て方が悪いと言われているような気分になった。

それから一人で身支度ができるようにと焦った私は、
次男を責めたり手を洗うのを拒めば激しく怒ってしまった。

次男は当時3歳。まだ自分の想いを説明することは難しい年齢。
泣きながら激しく怒って床で寝転び、脚をジタバタ抵抗する姿に、

あ・・私、何やってるんだろう。
と急に胸を締め付けられた;

子育てについて、悩み不安を感じていた去年。
そんな中、さかなクンのお母さんの子育てのことを思い出した。
私にとっては、

さかなクンのお母さんから得た育児本 

でもある。

あの子は魚が好きで、絵を描くことが大好きなんです。
だから、それでいいんです・・
成績が優秀な子がいればそうでない子もいて、
だからいいんじゃないですか。
みんながみんないっしょだったら先生、ロボットになっちゃいますよ。

この本の帯にこの言葉が載っている。
思わずAmazonで即購入し、熟読。

上記は、さかなクンが勉強より魚や絵を描いてばかりで勉強の成績が伸びないことを気にしていた担任の先生が家庭訪問した際に、お母さんが言った言葉です。

この本で改めてこの言葉に出逢ったとき、

あー、私ってなんて自分勝手なんだ。
あの子のこと、どうして認めてあげられなかったんだろ。

と泣き腫らした。

長男の時の成長や、他の子と比べて焦ったり、
みんなと合わせられない行動に心配になったり・・

あの子自身の成長に目を向けてあげられていなかった。

去年と比べたら着実に成長しているし、一日一日でも少しずつ成長している。他の子と比べる必要なんてない。
あの子自身の好きなこと、長所を伸ばしていこう。

そう想えて、私が勝手に世間体を気にしていただけだった。

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さかなクンのお母さんから学んだこと

この本では、さかなクンの生い立ちの話が主なので、
お母さんに焦点が当てられてはいないのだが、
私がさかなクンのお母さんの素晴らしさを感じる部分は他にもある。

1.  失敗を経験させる

さかなクンはある日、割烹料理屋さんの前の水槽にいる魚をくださいと言うと「いいよ!」と言われ飼えると思いウキウキしながら待っていると、
お造りされたお魚を出され大号泣した。
本には、

こういうとき、母は一緒にいてもいっさい口を出してきません。
お店にお願いするときも、ぜんぶ自分でやるのです。
母はただ後ろで見守ってくれているだけ。
失敗することのたいせつさを、身をもって学んでもらいたかったのかもしれません。

子供の泣いている姿は親としても悲しい。
でも先回りしてなんでもやってしまっては、子供にとって成長する機会を奪ってしまう。失敗から学び大きく成長できると信じて見守ることが大切なんだということを学びました。

2.  好奇心を大切にする


さかなクンは水族館の入館から閉館までずっとタコの水槽の前にいても、
お母さんもタコのことを好きになったと共感を持ってくれたことが嬉しかったと表現していました。
また、初めてタコを捕まえたときもお母さんも一緒になって大喜び。

中学になり吹奏楽部に入ったさかなクンは楽器屋さんで母にバスクラリネットの音色を聴かせたかっただけだったけれど、
定期預金で積み立ててくれていたお金をはたいて買ってくれた。

お父さんには、こっぴどく怒られていた様ですが、
お母さんはさかなクンの好奇心(やりたい!)という気持ちを大切に、
一緒に共感してくれることが絶対的な安心感と自己肯定感に繋がったのだと感じました。

育児 = 育自

というけれど、本当に子育てを通して自分の弱さに気がつくことが多い。

毎日反省の連続だけれど、さかなクンのお母さんのように
子供にとって安心できる、絶対的な味方(サポーター)でいようと思った。

さかなクンは好きを伸ばした結果、今では東京海洋大学客員准教授、名誉博士になり、テレビでも大活躍。

さかなクンのキャラクターが持って生まれた素質であることも愛された結果だと思いますが、私にとってこの本はお母さんの存在や育児の在り方を学ぶことができた貴重な本です。

もし、育児について同じように反省し悩んでいるママさんパパさんの手助けにもなれたら嬉しいです。


#読書の秋2022   #さかなクンの一魚一会   #さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!


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