心がスゥッーと楽になる禅の言葉
はじめに
過去や未来ではなく、現在を全力で生きる。
執着から離れ、身軽になる。
他人の価値観ではなく、自分の価値観で生きる。
起きていないことを妄想せずに、シンプルに生きる。
これが、結論になります。
ここにたどり着いた読者さんで、このような出来事がありませんでしたか?
不安や悩みがあって心がどんより曇っていた時、あるいは夜が全く眠れなかった日。
でも、ある事がきっかけで「あれ?あのとき悩んでいた事はなんだったんだ?たいした事ないじゃないか!」と急に心が軽くなった瞬間。
禅の言葉は、そんなきっかけがたくさんあります。
禅の言葉は難しいことではありません。
あなたの身近に存在しています。
例えば、なにかお願い事をするために神社やお寺でお賽銭を投げていませんか?
禅では「喜捨」という言葉で表現されます。
"お金"というのを捨てるかわりに、"お金"の執着から離れ、心身の軽さを手に入れているのです。
過去や未来の出来事を想像しても、不安や悩みごとを引き寄せてしまいます。
現在にしか体験できない幸せを逃さないように、「現在」に意識を集中しましょう。
もっともっと楽に生きている新しい自分と出会えます。
人間関係の悩みを楽にする
1、我逢人(がほうじん)
意味:すべては出会うことから始まる。人と会うこと、場所、姿を大切にしよう
人と出会う確率は何パーセントぐらいなのでしょうか?
国連が2022年に発表した世界人口は、約80億人です。
私は正確には計算できませんが、人と出会う確率はごくごくわずかなパーセントになります。
そんな奇跡的な出会いを果たしているわけですので、”偶然”ではなくなんらかの”縁”が働いていることになります。
そうだとすれば、その人との出会いは感謝の心で受け止めた方がいいでしょう。
他人との出会いが、上手くいかないという人はいると思います。
どうすれば上手くいくのだと悩むときもあります。
上手くいくヒントは色々あります。
a、思い込みを捨てる
例えば
・攻撃をされている
・バカにされている
・嫌われている
といった思い込みです。
このようにマイナスな感情があれば、他人との出会いは面白くないですし、他人と出会いたいとは思いません。
思い込みを捨てましょう。
b、他人をあるがままに受け入れる
「あの人は私と違う言動をする」
そう感じて離れていませんか?
当然です。
育った環境、触れてきたものが違うので、価値観の違いがあるからです。
それらを自分好みに変えようとするから疲れるのです。
そして、「他人と会うのは疲れたな・・」と感じ、他人を遠ざけてしまうのです。
この思考を解放する方法はシンプルです。
自分に危害が及ばないのなら、許し受け入れるだけです。
「こんな考え方もあるんだな~」と。
一期一会という言葉もあるように、出会った人との絆を深めてより良い出会いにしていきませんか。
2、和顔愛語(わげんあいご)
意味:穏やかな笑顔と、思いやりのある言葉で接しよう
「お先にどうぞ」
この言葉を誰かから言われたら、どのような感情になりますか?
恐らく気を悪くする人は、いないと思われます。
その逆に、「そこどけ!」と言われたり、「我先に!」というような態度が感じられたらとても嫌な気分になります。
例えば、車を運転している時を思い出してみましょう。
あなたがコンビニから出て行くとき、道に入るのを譲ってくれたら嬉しくなりませんか?
その逆に、入ってくるな!と言わんばかりに、隙間を作ろうとしないときは嫌な気分になりませんか?
二車線から一車線になるときに、隙間を作ってくれて入れてくれるとき、その逆に隙間なんか作らず、なにが何でも入れるか!という態度が感じられるとき。
自分ならどの場面で気分よくなりますか?
日本では自己主張が強く、なんでもかんでも自分が先だ、という人は人間関係では上手くいきません。
「どうせあの人は、自分がやらなきゃ気が済まないからほっとこう。」
誰からも協力を得ることなく、孤立している状態になります。
そうではなく、先を譲る、道を譲るのです。
一歩下がって、自分を磨く事に一生懸命になる。
いずれその姿が周囲の目に留まり、勝手に前に出される。
誰からも認められたリーダーには強力なサポート体制があります。
一歩下がって、余裕のある笑顔と心で行動していきましょう。
その姿はきっと誰かが見てくれています。
3、花に逢えば花を打(た)し、月に逢えば月を打(た)す
意味:花に逢ったときはその花を味わい、月に逢ったときはその月を味わう
現在は情報社会の時代になり、朝起きたときからテレビを付け、日中はスマートフォンを見る・・起きている間は、常に頭がフル回転という状態です。
感性や感覚を刺激する機会が減っています。
人との結びで大事なのは、知識ではありません。
能力や脳力ばかり鍛えても上手くはいきません。
そこに魅力を感じ集まってきた人は、何かを企んでいる人が多いでしょう。
それよりかは、感性や感覚の方が大事です。
直感を鍛えましょう。
では、その感性や感覚、直感を鍛えるにはどうすればいいのでしょうか?
それは自然に触れ、自然を感じることです。
考えることを止めると、脳の神経物質であるセロトニンが活性化されるようです。
セロトニンは「幸せのホルモン」と呼ばれ、心身の安定、ストレス軽減等の効果があります。
都会住まいで近くに自然がない!と言う方でも、自然は感じれます。
窓を開けると風の音、小鳥のさえずりが聞こえます。
近くの小さな公園で咲いている四季折々の花や木々、夜窓から見える月があります。
長時間見なくてもかまいません。
時間の許す限り何も考えずに、ただ見るだけ。
「寒くなってきたから、日が落ちるのが早くなってきたなぁ~」
「今日は満月だなぁ~」
このようにふっと思いが湧くのは、自然と一体化した証拠です。
感性や感覚を取り戻せると、人間関係の煩わしさや悩みから、解放されます。
テレビを消して、スマートフォンを置いて自然を感じてみましょう。
4、放下着(ほうげじゃく)
意味:なにもかも捨てて、捨てて、捨てきってしまえ
私は現在サラリーマンとして働いています。
新入社員の方が、このようなことを言っていました。
「この会社は、給料が他と比べていいから入った」
「福利厚生が良さそうだから入った」
「年間休日がたくさんあり、楽そうだから入った」
このような感情の奥には、何が眠っているのでしょうか?
それは”損得感情”です。
判断基準は人それぞれなので、どやかくは言えませんが、その感情はいずれ人間関係にも影響を及ぼしてきます。
出世欲のある人は、上司には丁寧な挨拶はするけど、掃除をしている人にはあっさりとした挨拶、もしくは挨拶はしない。
自分に利益をもたらす人には丁寧に、利益をもたらさない人には邪険にする・・
もちろんそのような感情がゼロの人はいませんが、損得勘定を人間関係に持ってくるのはしてはいけないことです。
損得勘定を優先していると、相手の気分ばかり気にして自分らしさが失われていきます。
いずれ精神が疲れ、自信を失い、哀れな姿になります。
毎日が楽しくなくなり、うつ病を発症するかもしれません。
むやみに他人を持ち上げないことが必要です。
仏教では「貪(とん)」「瞋(じん)」「癡(ち)」を3大煩悩とされています。
その意味は順に「むさぼる心」「怒りの心」「愚かな心」です。
人間関係の損得勘定は「癡(ち)」そのもの。
早々に捨てて、捨てて、捨てきってしまえば、大事な人間関係を築くことができます。
人と比べない
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