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大切なことは当たり前のこと(2018.1.18)

※g.o.a.tの過去ブログを転記しています。

2018年1月16日、沖縄女子短期大学の1年生の「ホスピタリティ論」という授業で、講演をしてきました。

最初は、「就活に関して話をしてください」という話だったのですが、私は就活のプロではなく、むしろどちらかといえば落ちた数のほうが多いし、そもそもあまり数をうけてないのもありますが、一社しか内定をもらえていないので、就活必勝法は語れないし、それは本質的な話ではないという気もしたので、NPO法人学生ネットワークWANの活動と活動を通じて学んできたことを話すということで、講演をさせて頂く運びになりました。沖縄での講演は琉球大学に続き2回目ですが、授業料を払う立場である大学生の私が90分授業の時間を使って話をすることは、とても重みを感じます。そして、こういった機会をコーディネートしてくださる方に感謝の気持ちでいっぱいです。

私がWANで気づいたこと

WANの活動を紹介した後、大学2年の6月から所属しているWANで気付いたことを話しました。学んだことは本当にたくさんあるのですが、いくつかを抽出して紹介しました。当たり前のことしか書いてませんが、当たり前のことこそ大事であることと、私は当たり前を勘違いしていたところもあるので、将来、組織に所属する人はぜひ見てみてください。では早速。画像は当日のスライド資料です。あ、このエントリ結構長いですよ。

とにかく速く!!スピードが大事!!

①即レス 

仕事ができる人ほどレス(返事)が速いと言います。単純に上司の立場になると、部下から即返事が来たら、やる気があるように感じられ嬉しくなりますよね。速く返すことでやる気のある態度を示すことができます。また、24時間以内に返事がないと安否が心配になります。リモートワークではなおさらです。

②即レポ

何かプロジェクトが終わったら、即報告や外部向けに発信することが1セットです。時間がたつと忘れてしまうので、記憶がほやほやなうちにまとめた方が漏れがないです。まとめたものをしっかり発信するということがめちゃくちゃ重要です。基本的に、人は他人に興味なんかないので、個人や団体が何してるか全然わからないのでわかってもらうために発信しましょう。

③即ツギ

これは勝手に言葉をつくりました。「即、次の行動に移しましょう。」の略です。WANのメンバーがよく言われるのがイベントや1つプロジェクトの終わりはあくまで通過点であり、組織の目的のための一手段で終わりではないということです。大きいプロジェクトが1つ終わってほっと一息している暇はありません。大学生になると、テストが終わってから次のテストまでの余白が長いので、下手をすると1カ月間なにもしないということがざらにあります。何かが一段落する前に、次のすべきことを考える癖をつける必要があります。一個一個のプロジェクトの終わりに安堵するのではなく、頑張り続けることに慣れてください。あの時は大変だった自慢、過去の成功に浸り続けているのもカッコ悪いです。

仕事をやり遂げる覚悟を示す

上司の立場になって思うことは、部下のやりたいことも重要視しないとモチベーションの維持が難しいわけですが、それ以前にプロジェクトを進行させるための優先順位が高いことをまずやってほしいわけで、本人のやりたくないこともやってもらうことを承諾してもらうという行程が実は入社手続きの中に入っています。組織に所属するということはある意味、不自由を産み、没個性です。となると、組織で自分のやりたいことを実現させるためには社内での信頼関係をまずは築き、実績を積む必要があるのではないでしょうか。そのため、会社に入って自分のやりたいことしかやりたくない人は組織に入らないほうがいいと思います。その前提の上で、上司が部下に仕事を依頼したときに本当に聞きたいのは、個人の「やりたいと思います」という希望ではなく、「やります」という責任のある覚悟でしょう。「やります」といったことは、責任をもって、しんどくても、チームメンバーの力を借りながら、やり遂げましょう。

「好き嫌い」ではなく、「良好なチームワーク」構築を

学生と社会人に、違いはありません。なぜなら、学生で起業している人もいれば、社会人でビジネススクールに通っている人もいるからです。このように、学生社会人・社会人学生はもっと増えることが予測され、いずれ一般的にもこの境界線はなくなるでしょう(※「学生だから~」という言い訳が通用しない時代がやってくるということです)。しかし、組織に入ると「子ども」と「大人」の区別をされるような気がします。「子ども」とは、自分の好き嫌いで物事や人を判断し、嫌いなものと関わらないようにし、自分中心で物事を考えます。「大人」は、自分の思考中心ではなく、プロジェクトの成功を考えた最善の行動をとるために自ら人間関係を良好にします。社長や経営、フリーランスという立場の人は、「子ども」でもいいのかもしれませんが、組織に入ることを決めたのであれば相手に合わせることが当たり前です。

ネットを利用すれば、どこでも働ける

WANでは、上記のアプリを使いながらリモートで仕事をします。今の時代、わざわざ出社する必要がありません。家でも学校の隙間時間でも仕事をすることができます。ただ、相当自分を律することができる人でなければ、集中力を保つことは難しいと思います。私はリモートワークをするようになってから、他人がいる環境(オフィス)であえて仕事をするようになりました。他人の目がない・出社が絶対ではない・勤務時間がフレキシブルになり自由に働けるということは、他人の目がない環境で自分を律して働き成果を出すということです。私は大学生が学内外でまずやることは自分のお尻を叩いてくれる先輩や社会人を見つけることだと思っています。大学生になると、教授も親も放任になるケースが多いので、自分に「やばいよ」と教えてくれる人がいることはプレッシャーになりますが、大学生活を有意義に過ごしたい人はおすすめです。私は基本的に怠惰な性格なので、学内では教授、学外ではNPOの上司がいて「自分、今のままじゃやばい」と気付かせてくれる人がいるから頑張れていた気がします。

時間の使い方を見直す

WANのメンバーは複業という考えのもと、学業とNPOを両立することに挑戦しています。複業とは、副収入が得られるかどうかでなく、スキルの上達や育児や介護も一つの仕事にあてはまります。みなさん、これから「大介護時代」が来ますから、自分の仕事に手一杯で余裕がないって言ってる場合じゃないです。もしかしたら、ロボット君が負担を減らしてくれるかもしれませんが、どちらにせよ、これからは複業が当たり前になる時代なので、一点集中ではなく複数のことを限られた時間でどうやってこなしていくかという練習をしたほうがいいです。これめちゃムズなので、最初は時間を調整しながら2つのことをやってみることをおすすめします。それから、当たり前ですが、複業ができる組織というのは自分が働いていないときに働いている人がいるから成り立つので、これが普通と思わず感謝も忘れずに。

継続して誠意を見せ、信頼を築く

WANでは、約2年半前から佐賀県伊万里市の支援をしています。最初は、「よそ者」として存在すら町の人に知られていない状態からのスタートでしたが、コツコツ情報発信をしたり、毎週伊万里に行ったりということを2年間くらい続けてきて、ようやく誠意を感じてもらうことができ少しずつ信頼して頂き、市民の方々にプロジェクト協力してもらえるようになりました。そして、先日は伊万里市役所伊万里観光協会NPO法人まちづくり伊萬里と「ヨソモノ」であるWANがプロジェクト連携しているPORTO株式会社で情報発信に関する4社協定を結ぶことができました。これは、ヨソモノの私たちと一緒に情報発信をしていくことと伊万里が認めてくださったことを表します。信頼関係を築くためには地道な作業がとても重要なことを私は伊万里から学びました。

 私はWANへの加入を検討する人に対して、「複業できますよ。リモートで自由に働けますよ。少ない時間だけ協力する形でも働けますよ」とアピールしますが、その一方で「オフィスにたくさん出社して、貴重な20代の時間を少しでも多くWANに費やしてほしい」というのが本音です。なぜなら、オフィスには電話をとる機会やお茶出しする機会、社会人の方と接する機会が多くあり、メンバーと雑談をすることができ、顔をあわせながらプロジェクトを進めることができるからです。企画をしたことがない・営業をしたことがない・仕事としてチームでプロジェクトを進めたことがないという人は、リモートで短時間で成果を出すことは難しく、勉強し、やってみて、失敗し、指摘をうけ、またチャレンジするためにはある程度の時間を割く必要があるということを身をもって実感しているからです。そして、少しの時間でもWANに時間をささげようという誠意を示し継続することが、価値を評価してもらえ、結果的に自分の成長につながることを知ってもらうからです。

最後に

 正直、個人の時代が重要視され情報や転職する機会もめちゃくちゃある時代なので、おそらくどこかに所属して美味しいところだけ盗んで、自分の好きなことだけする人生を歩むことも可能だと思います。それで成功している人もいるでしょう。ただ、それをするもしないも、自分の人生は自己責任ということです。組織などの環境や周りの人間関係を言い訳にして頑張らないのも、そういった環境下に置かれてもなにかをがむしゃらにやって成し遂げて、その経験を自分の人生でものにするのかも自分次第です。

 沖縄女子短期大学の学生に「社会人になることに不安がある人?」と聞きました。すると、ほぼ全員が手を挙げました。その不安を払拭するためには、なにか行動しないと取り除くことはできません。大学の勉強をして、不安を払拭できる人は勉強を一生懸命したらいいと思います。ただ、私はそんな人ってほぼいないんじゃないかなって思うんです。だって、大学って、研究する機関であり、就職するための機関ではなくなってしまったので。そして、同時にその不安要素が漠然としている人は、たくさんいるのではないかと思います。私もそうだったので。では、上記に取り上げたようなことが大事ということが分かったらOKということでは決してなく、私は上記のことを骨に刻むくらい身をもって理解し重要だと気付く経験をすべきじゃないかなと思います。失敗しながら、悔しい思いをしたことを経て、何かをやり遂げ、自分の人生の財産になるような大切なことに気づく経験が。じゃないと、私たちみたいな豊かな国に暮らしている「乾けない世代」と言われている人間が使命感や責任感を持って、社会のために何かをやり遂げるカッコいい大人になるのって無理ゲーじゃないかなと思います。別に自分以外の誰かが何かをやってくれ、頑張らなくても生きていける時代だからです。それでも、少しでも挑戦する側になりたい人・不安を払拭したい人・自信をつけたい人はぜひ、WANで一緒に頑張りませんか?または、WANと連携して頑張りませんか?これが、私が皆さんに与える一つの選択肢であり、一番言いたかったことです。


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