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【映画感想】THE FIRST SLAM DUNKを観て…新たな感動そして人生の格言を思い出す

こんにちは。すうちです。

スラムダンクをリアルタイムで読んでた「どハマりの世代」です。
映画が公開されてずっと前から観たかったのですが、やっと行けました。

映画の感想、ひとことで言うと

むちゃくちゃ良かったです!!

今回は映画『THE FIRST SLAM DUNK』を観た感想です。

※以降、ストーリは「ネタバレなし」で書いてますが、一部想像できる内容は含まれます。


はじめに

本作品は情報がほとんど公開されてません。意図的に規制されていると思いますが、私も観るまでは先入観を持ちたくなかったので映画の感想等はいっさい見ないようにしてました。映画公開後はネットやSNS等で文字の「スラ・・」と見えたら全力でスルーしてました(今は他の方の感想も読んでみたいです…)。

大まかには原作のストーリを土台にしつつも、視点を変えた新たな解釈やエピソードが加わっていて、物語が更に重厚になっているように感じます。

原作読んでた頃は子供だったので、当時は熱いバスケ漫画の印象が強かったですが、今回はそんな単純な言葉で表せるものではなく、映像美とバスケを通して人生を垣間見ているような、そんな時間でした。

映画の監督・脚本は井上雄彦さんです。原作者ならではの作品への想いがストレートに反映されて映画の魅力に繋がっている気がします。

冒頭、湘北メンバがラフな下書きから徐々に浮かび上がり5人が並んで歩く姿を目の当たりにした時は、鳥肌立って思わず「うおおっ」と小声ですがもれてしまいました。。


『THE FIRST SLAM DUNK』 感想

映画『THE FIRST SLAM DUNK』公式サイトから引用

1.赤木剛憲(3列中央)
2.桜木花道(2列左)3.三井寿(2列中央)4.流川楓(2列右)
5.宮城リョータ(前列中央)

最初に「スラムダンク」は初めての方向けに簡単な登場人物のおさらいと、それに関連した感想を書きたいと思います。

登場人物

1.赤木剛憲

通称ゴリ。原作を読んでた頃は、いつも吠えてチームを引っ張っていく強いリーダシップを持った印象が強かったですが、映画では少し大人しめに感じました。というより、メンバ5人の個性が強いのと映画のエピソードの頃は周りとの信頼が生まれた結果、要所では主将として引っ張りつつも他のメンバとむしろ対等な関係で接しているような印象でした。


2.桜木花道

原作の主人公ですが、映画では少し立ち位置が変わっています。バスケへの熱い想いや驚異的な身体能力はそのままです。映画中盤と後半、彼がいなかったら違った結末になっていたのは間違いないです。その意味でもスラムダンクには欠かせない存在です。

ちなみに、花道が思いを寄せる赤木晴子の兄が前述の赤木剛憲です。


3.三井寿

昔はエースとして活躍するもケガが原因で挫折し一時期バスケから離れていた過去があります。連載当時バスケ部乱闘事件後にトレードマークだった長髪をバッサリ切って復帰したエピソードは「三井も湘北メンバになるのか」と子供ながらびっくりしました。

映画中盤、ボロボロの状態になりながら彼の得意とするスリーポイントシュートをガシガシ決めていく場面はシビレました。


4.流川楓

バスケの天才流川。花道が勝手に!?ライバル視している存在です。映画でもクールな面は変わらず。前半は余り目立たない印象でしたが、後半さすが流川というべきシーンが多かったです。普段花道とは非協力的ですが、終盤二人が連携するシーンはかなりテンションが上がりました(詳細は映画を観て頂ければ…)。

ちなみに、流川の様な天才肌でクールなイケメンのキャラクター、個人的には多くの漫画で必ず一人は見かける気がします。。。


5.宮城リョータ

原作の頃から個人的に一番好きでした。小柄ながら地道な努力でバスケの高みを目指す姿や試合で長身の強敵をテクニックとスピードで抜いていく姿に憧れを抱いてました(自分はスポーツは全然ダメなので、特に団体競技…)。映画でもその姿と活躍は健在です。

その他、バスケ部を支える木暮先輩や彩子さんの姿に共感したり安西先生の名セリフを映画でまた聞けたのも良かったです。。。


大迫力でリアルなバスケシーン

とにかく映像がキレイなのと人物の動きがリアルです。特にバスケシーンは本物の試合を見てるような臨場感がありました。

複数人が激しく動く場面は、手書きは相当大変だろうなと思ってましたが、少し調べた所、最近映画でもよく使われるモーションキャプチャCGの技術を取り入れているようです。


モーションキャプチャ

光学式、慣性センサ式、ビデオ式など実現方法は色々あるようですが、身体(関節など)に着けたマーカー(目印)を検知したり画像解析によって人間の動きや骨格を(点の集合として)記録する技術です。

例えば、この技術を使って実際に人間のバスケの動きを記録すると、後からデジタルデータ(点の集合)で再現できます。

CG(3DCG)

PCで作成した人物などを3次元空間(X,Y,Z座標)で表現する技術です。

最初にモデルを作る工程がありますが、手書きと違って一度できてしまえば、アングルの違う映像や前述のモーションキャプチャと併用して現実に近いリアルな動きを何度でも再現することができます。


私はCG技術は専門ではなく、映画制作に関わった経験もないので実際の具体的な使われ方はわかりません。

ただ、普段CGが使われていれば何となく手書きと違う違和感を感じます。この映画は、それがあくまで自然で漫画でみてた原画が(現実にそこに存在するかのように)そのまま動いているようなイメージでした。

余談ですが、当日席がほぼ満席で空いてなく、今回はじめて最前列の真ん中の席で観ました。本作は最前列はむしろ正解だった気がします。


最後に

連載終了から25年以上経った今、当時映像で観たかったエピソード+新エピソードをこのクオリティで体験できたことに映画に関わったスタッフの方々には頭が下がる思いです。

今回映画を観て(長く忘れていたけど…)改めて響いた言葉がありました。

「負けたことがある」というのがいつか大きな財産になる

実際人生でずっと勝ち続けるというのはありえないと思いますが、自分が負けた立場に立つことで、はじめて知る感情だったり、誰かを思いやれる気持ちだったり多くの気づきがある気がします。

また、人生を切り取った瞬間に勝ち負けはあっても、長い人生で俯瞰してみるとその勝敗に意味があるのではなくて、結局はその解釈次第でプラスにもマイナスにもなるただの経験なんだと最近はよく思います。

昔は失敗を極端に怖がったり実際多くの失敗を経験して「自分はなぜこんなにできないんだろう…」と思ったこともありましたが、逆にそれを経験せずに人生を過ごしてたら今の自分はない訳で、そう考えるとちょっと怖いです。

スラムダンクはバスケを土台にしつつも、随所に人生の格言が多くあって、連載当時の井上雄彦さんは20代~30代前半だと思いますが、既にこの時人生の悟りを開かれていた感じすらします。。。

あと個人的に最後までわからなかったのは、タイトルの「FIRST」の意味。

FIRSTって直訳すると「最初の」「一番目」などの意味で、もしかして最終的に「FIFTH~」まで展開していくのか??とか個人的な妄想と期待も膨らみましたが、この辺は色んな方の解釈を読んでみたいです。

『THE FIRST SLAM DUNK』(私が言うまでもなく…)原作を知っている方も知らない方にもオススメな映画です。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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