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終わらない詩を書こう

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常に進化を続ける変身作家の私が書いた詩をまとめたものです。”終わり”をテーマに書いています。
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#小説

詩 No.096 さまよって ふるさと

田舎を飛び出 街に来た ひかり舞い散る その場所は 朝夜 昼夜 関係なし 何度も騒ぎ 楽し…

詩 No.094 もみじ、も みじ

地に落つもみじ そこ二つ やぶれたもみじ その一つ きれいなもみじ もう一つ 人に踏まれて…

詩 No.091 使えるのはアタマだけ

月だけが見つめてくる静かな夜 私の世界は表れる 騒がしい夜は世界を壊す 正しくないだとか …

詩 No.089 寂しくて 誘って

一面に並んだ木々 たぶん、針葉樹 どの木からも枝が垂れる まるで腕が生えたみたい 風吹けば…

詩 No.088 別れる前

太陽が早く帰るようになって 手は乾燥し 爪がすぐ青紫になる 歩けば 道はカサカサ音をたて…

詩 No.087 消せない炎

学生のとき 理不尽に怒られた記憶 それをいい思い出なんかにしたくない どれほど憎んだか ど…

詩 No.086 美しき日曜日

朝起きて、8時57分。一気に目を覚ましてテレビをつける。 ちょっと寒くなってきたと、くしゃみをしながら布団で包む。 ヒーローの一挙手一投足に声を上げ、ゆっくりと一日が始まる。 これでいいのだ 落ちているごみが気になって、前に掃除した日を思い返す。 日に照らされた埃が綺麗だなと思っても、 問答無用で吸い取る。掃除は楽しい。 これでいいのだ 積読がいっぱいあったなと思い立ち、本棚から2,3冊取り出す。 前に読書したのはいつだろうか? ぽかぽかと暖かい、日が文字を消すのは困

詩 No.080 待ち遠しくて

通知が来ない 一時間ぐらい待っているのに どうしたんだろうか きらわれたのか 忙しいのか L…

詩 No.079 ほの暗く

隣家の明かりが消えるころ 僕は外に出る 昼間は人が多くて うるさくて だからあんまり出たく…

詩 No.076 残された心

机に残った小さなヒマワリ それは彼女が残したもの 鮮やかだったはずの花弁は 生が抜け落ち茶…

詩 No.073 3と4の地平

* * * * * 3時と4時の境界 世界が変わる境界 明確な境界 夜に向かって歩き出す ----

詩 No.072 眠らぬ冬

私は冬 みんなを 凍り付かせ 眠らせる さんざん 疎まれて さすらって *** 私はもう眠…

詩 No.071 黒い熱

朱を背負い 彼女は立つ 黒く浮かぶ すがた 赤を抱えて 彼女は立つ 子をあやす すがた …

詩 No.069 鉄のあの日

最後に写真を撮ったのは成人式の日 色褪せそうな つかれた顔は 黒いスーツも 赤黒く光らせ 思い出を無機質にする それは私が死んだ日 もう故郷に戻ることはない ----