その声の正体は、オナガ【自然から受け取る光景】

オナガたんがね、いましたのよ。野鳥の。
普段それほど野鳥に興味を持っていない母が、数日前から「変な鳴き声の鳥がいる……」と珍しく気にしていた。私は、巣立ち雛が多くなっているムクドリのことを言ってるのかな? と思っていたのだけど、今日の夕方、私も変わった声を聞きつけて、「ん!?」と姿を確かめに行ったら、家の真ん前の電線にオナガが3羽並んでいた。彼らは耳につく独特の声で鳴き交わすと、やがて飛び去っていった。

オナガを至近距離でじっくり見るのは久しぶりだった。
東京西側(多摩エリア)に住んでいた頃はよく見かけていたオナガも、ここ千葉県に引越してからは見る機会が減っていたのだ。確か2年ほど前に一度姿を見て、「ああ、このあたりにもオナガがいるんだ」と思った。けれどもそれ以降、声が聞こえる時期があるのに姿を目撃しておらず、「前に見たのもたまたまか、気のせいだったのかな?」と思ってしまうほどだったのだ。
そんなわけでオナガが飛び去った後も、間近での久々の再会に、静かに私のテンションは嬉しさで上昇していた。

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(写真は、●オナガ - Wikipediaよりお借りしました。)

オナガはその名前の通り尾っぽの長いフォルム、灰色がかった水色に見える羽、そしてなんともうるさめの鳴き声が特徴で、私の経験では群れで見かけることが多かった。一度覚えると見つけやすい鳥だ。
☆鳴き声が聴けるサイトはこちら。
オナガ:日本の鳥百科:サントリーの愛鳥活動

擬音化しづらいけど鳴き声は「ギューーイ、キッキッ」みたいな音の「ギューーイ」の部分が尻上がりで、聞き流すことはないくらい耳につくというかやかましいというか。この音によっても、存在に気づきやすいよ。

ちなみに私は、鳥を下から見たときのお腹が好きだ。食糧や砂をついばんでいるときの背中も好きだけどね……。
止まっているポーズの鳥を同じ高さの目線で、正面から見た場合にもお腹は見えがちなのだが、野鳥の場合はそれ以上に下から眺めるポジションになることが多い。
道をてくてく歩いているとき、気配を感じてふっと上を見ると、野鳥が頭上の電線等に止まっていて、静かに周囲を眺めている。こちらから見えるのは主にお腹ばかりなのだが、そんなひとときに本当に癒される。
彼らは音をたてずに、ときには気づかず通り過ぎていく人間をじっと上から見ている。私たちも鳥の目線になってみると楽しいよね。

なお、今うちの庭ではある樹木の花が咲き乱れ、華やかに匂い立っていて、花の蜜大好きなヒヨドリがつがいで訪れ、器用に逆さまの姿勢になりながら体よりずっと小さな花の蜜を吸っていた。そんなヒヨたちのそばでは、ミツバチたちが羽音をぶんぶんさせながら熱心に花から花へと働いている。このミツバチたちは体がオレンジ色がかったセイヨウミツバチだった(過去記事◆「日本ミツバチが庭に来ていた【アニマルコミュニケーションと虫】」で二ホンミツバチとセイヨウミツバチについて語っている)。
こうした光景にはつい、見とれてしまう。

私は基本インドアで、積極的に自然観察しに出かけるような人間ではないのだが、そんな私でも四季折々の生き物たちの様子を思いのほか目撃する機会が多いことに驚く。
それは、ただ存在しているだけで豊かに届けられる贈り物のようなのだ。
生き物たちと共有する日々のワンシーン、刻々と変わっていく自然界の模様を、今日も受け取って享受している。

★オナガたんの続報あります→◇「早朝の野鳥体験+シンプルで分離のないエネルギーヒーリングを研究中」


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