二極化の意味を正しく理解しよう・エゴという解釈者をクビにすること

精神世界・スピリチュアルの分野では、時代的な「二極化」の流れについて言及されることが多い。しかし、この二極化の意味をあなたがどう解釈しているかには意識的になった方がいい。たとえば自分の「外」を見て、光と闇の戦い……なんていう風に解釈していないかな? それは二極の現実を選び続けることにほかならず、自分を光側と捉えようが、闇側と捉えようが結果は同じだからね。
☆これに関連して参考にしていただける記事◆「神に仕えようとする人が闇堕ちする理由と、真の自己を生きることとの違い」

ずっとお伝えしていることだが、あなたの「外」はない。
世界が二極化すると言うとき、あなたの内が二極化するということだ。
あなたの内で、やがては一方のみが現実になり、完全に分かれてしまい、以後は相互の行き来がなくなるというこの「二極」とは何か。

それは、あなた自身である「スピリット(霊的存在)」と、分離(自己内の分裂)を信じた結果その存在を維持できている「エゴ」との二極化だ。

エゴは仮想の存在だが、あなたは多かれ少なかれ自分をエゴだと思って今まで生きてきた。
エゴと自己を同一化し、その自己の観点の反映として、分離している世界を現実として体験してきた。

これからも、エゴを自分と見なしますか? そして、ますます「エゴ同士」で作っていく世界にのめり込み、それを唯一の現実として経験しますか?

それとも、スピリットが唯一の自己であるという真実に生きて、分離の幻想を終了させますか。
「ひとつのもの」である自己と、その認識が反映する世界を経験しますか。

今も進行している二極化とは、あなたの内で為す、この選択のことを指すんだよ。

選択はあなたの内で行われている。今も、これからも、ずっとそうだ。
選択は決して外に見せるパフォーマンスじゃない。
あなたの内的状態がそれを示しているのだ。

二極化の意味を正しく理解したら、あなたはどちらを選びたいか、自覚した状態で決められるよね。
たぶん、この記事を読んでいる人の多くが、スピリットを選択したいという意欲を持っていることだろう。
そして、そうであるにも関わらず、いまだエゴの存在がリアルに感じられ、それによって内の平安が乱されていると感じている人もいるかもしれない。

――構造はわかっているのに、なぜエゴにまだ揺さぶられるのか?

あなたの理解をさらに深め、かつ実践的でもある以下の内容をお届けする。
なお、最近の記事2つ、
「地球ゲームの幻を看破するために」と、
「恐れの芯を優しく無効にする【ひとつであることに抵抗する作用の正体】」も役立つだろう。

あなたの視点の正しい位置

あなたが徹底して覚えていなくてはならないのは、外にあるように見えるものは外になどなく、自分の中にあるのだということだ。

夢を見ている者が、見ている世界全部が自分自身の夢であることを忘れたなら、夢はその人の周りを取り囲んで「外側に」あるものと感じられるだろう。
夢の中の登場人物ひとりひとりが自立して動き回って見え、自分もその中に参加する一個の存在として感じられるだろう。

この人生において私たちの視点が個の私という特定の位置、世界の中にいるキャラクターの立ち位置から見えてしまうのはある程度避けられない。それはゲームのデフォルト(初期設定)のようなものだ。
けれども、あなたが「思い出したら」、それも変わる。
以下のように覚えていることでだ。

あなたは世界の中にいる者ではなく、同時に、すべての者であるとも言え、しいて言うならばこの現実の「地(じ)」があなたである。

これが理解の基盤だ。
これを理解した上で、あなたが現実という「映画」と向き合うと、どうだろう。あなたは現実を創作している者(現実の源・夢を見ている者)でありながら、それを解釈している者でもあると気づくのだ。

解釈者の選択と、創造

あなたは創造の性質を持っており、創造すること自体は止められない。

あなたの解釈、ものの見方、意味付けが、あなたの現実を決定する。
与えるもの(送り出すもの)が受け取るもの。これは創造の原理だ。

この働き自体を「止められる」と信じている人がいるかもしれないが、存在の動的側面は消えてなくなることはない。つまり、この働きが止まることはない。
では、内側が完全な静寂の状態にあると感じるとき、どうなのかといえば、あなたはあなた自身の本来のあり方と一致している、本来の視点に戻っているというだけで、その状態から起こる「創造」はやはりあるのだ。

ただし、エゴという「仮の自己」がリアルに体験できるこの世界では、前半で説明したように、エゴの作用も現実になる。

つまりあなたは現状では、2つの自己の間で常に選択しているのだ。
これに「気づいて」いる必要がある。
なぜなら、自己が複数あるように見えようと、何に力を与え、何を私とするかを決めているのは常にあなた自身だからだ。自分でそうしている。

だからこそ、あなたが、あなたの現実を見るときに行っている、以下のことを自覚化しよう。

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