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事業所運営の「評価軸」。収支以外になにがあるだろう??

おはようございます。
最近大ブームの鬼滅の刃。おかげさまで僕もがっつりハマっております。
皆さんはもう映画観ましたか??

 

さて、今日は「事業所運営の評価軸」について。
評価軸なんで、事業所の良し悪しを考える際に軸となるもの。
ブログのテーマは未来志向なので、できるだけポジティブに考えてみたいと思います。

評価軸の設定って難しい…

障害福祉は、社会保障制度の中に組み込まれたもの。
福祉サービスを展開する事業所は、社会保障費(税金)で運営しています。

最近は、福祉の対象となる人が年々多様化し、高齢化社会ということもあって社会保障費の予算規模は増加傾向にあります。
そのため、障害福祉サービスを運営する事業所に入る税金は、3年に1度の報酬改定で既存事業は少しずつ削られ、多様化するニーズに対応した新規事業に分配されるなど、事業所を取り巻く環境は複雑になっています。

また、就労系サービスや放課後デイサービスなどの児童系においては、都市部を中心に株式会社が参入していて、いわゆるお客さん(利用者の方)の取り合いも起きています。
非営利よりも営利団体のほうが「見せ方」がうまくって、ホームページやパンフレットを見やすくして営業に力を入れる事業所も多くなっています。

こういった社会背景や社会保障制度の事情を考えてみると、事業所を黒字化することは結構ハードルが高いように思えてきます。

ただ、福祉の事業所って、障害のある人にとってはある意味「社会資源」であり、潰れてなくなってしまうことは望ましくないことです。
でも、収支を安定して運営しないと赤字では事業継続できないし、財務体質が不安定だと支援するスタッフの在籍も不安定になってしまいます。

評価軸を収支にするのは当たり前で、でもそれだけが本来の福祉事業のあるべき姿でもないように思い、悩ましさを感じます。


利用者満足度と社会貢献度

今の僕にはこれくらいしか思いつきません。
評価軸に収支以外を追加するとしたら、まずはこの2つをプラスしたいです。

利用者満足度は、その名の通りで福祉サービスを利用した人の満足度を測るもの。
利用して良かったかとか、スタッフの対応はどうだったかとか、利用前と利用後で自分の生活に変化はあったかとか、生活の質(QOL)は良くなったかなど、評価点と自由記述で定量と定性を評価してはどうかと思います。

また、社会貢献度は、地域や社会の課題解決にどれだけ寄与したかを測るもの。
これは、僕も普段の仕事の中で試したことがないですが、勝手なイメージでは事業所に関係するステークホルダーから定量と定性で評価をもらい、地域や社会からの評価を事業所の評価軸とするというのはどうかと思っています。

福祉事業所が社会保障制度の社会資源としての役割期待がある場所だとすれば、利用者からの評価だけに限らず、地域や学校、企業、医療、行政などの関係機関(ステークホルダー)からの評価も知りたいところです。


赤字でも残すべき事業はある

これは、非営利組織としての身勝手な言い訳なのかもしれませんね。
でも、非営利組織のプライドとして、赤字覚悟でやってる事業もあるし、生産性や収益性だけでは評価できないこともあると、僕は思います。

それに、制度の狭間できちんとした福祉サービスを受けられてない人もまだまだ多く、専門家として対象となる人に関わることの社会的意義が大きいこともあります。
法人や団体としてのスケールメリットを活かし、赤字というか投資的な意味合いで法人としての体力消耗を気にかけつつも、やり続ける意味を大切にしたいと個人的にはそう感じます。

また、制度の狭間や福祉サービスが行き届かない人への支援は、対象となる人もマイノリティであり、支援者も少数派です。
支援は専門職であるため、赤字だから撤退するといった安易な判断では、支援ノウハウは積み上がらず、結局は少数派となる対象者の人を救えなくなる。
非営利組織が全てを丸抱えすることが全てではないものの、非営利としての社会的な意味や働くスタッフのプライドも考えて事業継続の評価軸を考えていきたいって思います。


収支以外の評価軸(案)

いろいろ考えてみましたが、今はこれぐらいしか思い浮かばなかったです。
僕は就労系の福祉サービスを担当しているため、入所や生活支援、児童や放課後デイ、居宅サービス、委託事業などの分野が違えば、評価軸も変わってくるように思います。

一旦は、今思う自分の意見を書き留めておこうと思います。

<数字に関する内訳>
利用定員の充足率(稼働率)
人件費率
教育訓練にかける費用
残業時間(月)
有給休暇の取得数(個別・月)
収支(当期資金収支差額)
<スタッフに関する内訳>
正規と非正規の割合
有資格の数
個々の勤続年数
離職率
研修参加の数
<満足度の内訳>
スタッフの満足度
利用者の満足度
ステークホルダーの満足度
<外部との接点>
スタッフの名刺交換の数
見学者の受入数
実習生、研修生の受入数
研修講師(ファシリ)、講演会等の依頼数
<その他>
ICTの導入数と活用内容
ホームページのアクセス


他業界の人と協働して課題解決したい

僕は就労支援の仕事をしていることもあって、企業の方、ベンチャーの方、教育・医療・行政の方など、いろんな人と出会う機会が多く、ありがたいことにたくさんの出会いでたくさんの刺激をもらっています。

世の中には、優秀な人がたくさんいて、福祉業界に興味関心を持ってくれる人もたくさんいて、そんな人と課題解決できる可能性はまだまだたくさんあるんだと思います。

評価軸は収支に限らず、多面的に考え、色んな業界の人と一緒に福祉をより良くしていきたい。

いろいろあるけど、諦めずに頑張ろうと思います。

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