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発達障害やコミュニケーションに苦手さのある大学生就活プログラム

タイトルが長くなりました…。
簡単に言うと、学生さん向けに就活支援プログラムをやっています。かれこれ、2012年からスタートしたので、今年で10年目。プログラムを通してたくさんの学生さんに出会わせていただき、その中でプログラムも少しずつブラッシュアップしてきました。(今までの参加学生数は、474名になりました。)


発達障害は、先天的な脳機能の障害です。でも、先天的であっても診断の時期は人によってそれぞれで、結構個人差があります。特に高校→大学生は、ご本人にとってとても大きな変化であり、周囲環境の変化が潜在的な特性を表面化させることは多く、結果的に学生生活を生きづらくさせてることは多いように思います。

例えば、小学校や中学、高校まではクラスメイトと同じ教室で学び、授業ごとに先生が教室に来てくれます。教室を移動することはそんなに多くなく、クラスメイトも日々同じメンバーであることがほとんどです。クラスメイト以外で過ごすとなると、部活動とか委員会ぐらいでしょうか。人的な環境も物理的な環境も、ある程度限定的な感じです。

一方、大学は授業ごとに教室が違ったり、単位の取得方法も授業によって様々です。事前に履修登録を済ませておく必要があり、効率的に学業を進めてたり、能動的に取り組んでいくことを大学では求められます。学生さんによっては、友達と相談しながら履修登録を考えたり、テスト前にノートを見せ合って一緒に勉強したりするなど、学生自身に任せられることは高校以上に多く、学生生活は自己責任で進むことが多くなります。


発達障害の特性のひとつに「想像力の特性」があります。簡単に言うと「見えないものを想像するのが苦手」と言われ、段取り良く臨機応援に進めることを苦手とする特性があり、締切りや時間を意識しながら進めることも苦手です。

大学は、特性上で苦手となることを多く求められる環境です。また、高校→大学は急な環境の変化と感じる人も多く、慣れるのに時間を要する発達障害のある人にとっては「急にできないことが増えた…」と感じる人もいて、「大学に行った途端にしんどいことが増えた」ってこともよくある話です。


さて、僕らがやっている学生さん向けの就活支援プログラムは、「働くチカラPROJECT」と名付けてやっています。その名の通り、就職前に「働くチカラ」が身につくよう、学生さんと一緒になって進めることを目指しています。

運営は、発達障害のある人に特化した就労支援機関である、ジョブジョイントおおさかと株式会社エンカレッジで協働。福祉サービスの就労移行支援で得たノウハウを学生さんに少しでも貢献したく、今年も「就活のハジメ」「就活のススメ」「就活のススメフォローアップコース」の3つのメニューを用意しています。


周囲環境の変化に敏感な発達障害のある人にとって、身近な理解者は必要不可欠です。ちょっとしたことを相談できたり、一緒に考えてくれる人が近くにいることで、学業や就活などを乗り切れることは多いように思います。

学生さんにとって僕らが少しでも「身近な存在」となれるよう、2021年度もがんばって就活プログラムを提供していきたいと思っています。


最後に宣伝!
2021年度のプログラムは、参加申込みを開始しています。事前の説明会も開催してますので、ぜひぜひお申込みください。お待ちしております!


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