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マスク自由化とコミュニケーションの変化

コロナの規制緩和が進み、3月中旬からマスク着用が自由化されましたね。つい先日、日本中を熱狂させたWBCの試合中継でも、ノーマスクで応援する観客の姿を久々に見た気がします。

ちなみに、47もこれまでは業務中のマスク着用を義務化していましたが、3月中旬から個人判断に変更しました。もちろんコロナウイルスがなくなったわけではないので、引き続き注意は必要だと思いますが、ようやく「アフターコロナ」と言える状態に近づいてきていると感じます。


では、マスク自由化によってオフィス出社率は高まるのでしょうか?

正直なところ、この1~2ヶ月ではまだ顕著な傾向は見られていません。規制緩和によって出社を推奨する企業が増える一方、逆に感染リスクが高まることを恐れて出社を控える人が増えるかもしれない。こればかりは少し時間を置いて観測してみないと分かりません。

ただ、マスクの自由化は働く上でかなり大きな変化を与えるのではないかと個人的に思っています。特にコミュニケーションにおいて、です。


先日、こんな記事が出ていました。マスクをつけていることで子どもたちのコミュニケーションが上手くいかず、学校に行きたくなくなったお子さんが増えているそうです。その一方で、自分の鼻や口元を晒すのが恥ずかしく、「マスク=顔の下半分を隠す大事なもの」という扱いになっているとのこと。マスクをしていた方がコミュニケーションを取りやすい、と感じる子どももいるようです。

ビジネスシーンだとどうでしょうか。GMOインターネットグループでは、2022年9月の段階で“脱マスク”を宣言しています。マスク着用や在宅勤務がビジネスの成長を妨げる要因だと捉えており、対面かつ表情が伝わるコミュニケーションを重視していることがよく分かります。

どちらの記事を読んでも、コミュニケーションにおいてマスクが与える影響がいかに大きいか、よく分かります。


改めてここ数年を振り返ってみると、2020年以降はマスク着用を前提とした「新しいコミュニケーションの形」が主流で、僕たち自身もそれに慣れつつありました。

そこから約3年が経ち、突如としてマスク着用が自由化されたことによって、「従来のコミュニケーションの形」へと戻っていく。こうした急激な変化にすぐ対応できない人もいるでしょうし、そもそも個人の判断に委ねられること自体にストレスを感じる人もいるでしょう。いずれにせよ、現時点ではまだ何が正解なのか明確ではなく、賛否両論が飛び交う混沌とした状態です。

経営者として僕個人がコロナ禍に感じていたのは、実際に仕事をする上で、マスクをしていると表情が読み取りづらい、というのは大きなデメリットだということ。というのも、人には誰しも「言葉にしない感情」があるからです。コロナ禍で、お客さまとの商談や従業員との面談など、あらゆる場面で感情をしっかり読み取れていないのではないか…という不安はつきまとっていました。なので、今回のマスク自由化がプラスに働くといいな、とは思っています。


いずれにせよ、企業にとって一番大切な財産は「人材」です。従業員の心身の健康を守りながら、コロナ規制緩和にどう対応していくか。経営者の判断が問われていますね。